太鼓の達人×FOCUS ON(にじさんじ)コラボ 今更過ぎる感想
明日で楽曲プレイ特典が貰える期間も終わるっていうのに今更感想を書きます。一応言っておくと私は元々は太鼓界隈側の人間で今回初めてにじさんじを知りました。
今回のコラボの形としては、太鼓の達人に元々収録してあったナムコオリジナル楽曲をにじさんじの所属ライバーさんがカバーしたものが同一譜面のまま音源違いの新曲として収録される感じ。これを10人分やった後、最終的に書き下ろしオリジナル楽曲が追加された。
というかFOCUS ONって何だよと重ってたらにじさんじの音楽部門みたいな意味なんだね。
尚、カバー楽曲については全曲アキモトユウスケ氏がレコーディング・ボーカルミックス担当。
●2/16収録
・ファミレスウォーズ/本間ひまわり
作詞:みらゐ
作曲:みらゐ
編曲:みらゐ
原曲はもう10年以上前に初出の知る人ぞ知る愛原圭織が歌唱の曲。2022年の段位道場課題曲にあったし、自分はWii5こと「太鼓の達人 Wii 超ごうか版」の所持者だからよく覚えてるけど、正直影は薄い方だと思う。愛原曲らしく歌詞は電波で、1番ではドリンクバーでコップを置く位置を間違えて2番ではハンバーグを頼んだけど頼むと急に隣のエビフライが欲しくなってくるって言うファミレスあるあるを萌え声で歌い上げる変な曲……。
歌唱担当は頭のひまわりと頭の弱さがチャームポイントの女子高生、本間ひまわり。公式生配信にいた組。この人のことは今回のコラボの前から名前は知ってたし、にじさんじ内でも割と中心人物寄りの人だと思う。原曲に比べて萌え声と言うよりは単にアニメ声といった雰囲気で、明るく可愛らしい歌声は普通に曲にマッチしている。
因みに何と収録日は楽曲提供者のみらゐの命日らしい。えぇ……。
・Fly away/伏見ガク
作詞:谷本貴義
作曲:矢野義人
編曲:矢野義人
原曲はファミレスウォーズと同じくWii5にも収録されている古参の楽曲で、全ナムコオリジナル楽曲の中でも屈指の人気を誇る名曲。かく言う私も非常にお気に入りな曲です。かつて同じバンドのメンバー同士だった谷本貴義と矢野義人の別離に際してお互いの進路を応援する、という意味合いが込められた楽曲。
歌唱担当はおはガクとピースで有名なケモ耳大学生、伏見ガク。公式生配信にいない組。太鼓側の公式生放送に録画出演した際には上級者でないとまず選曲しない「承認欲Q」というナムコオリジナル曲の名前を口にしたためコメ欄がこいつガチ勢じゃねえかとザワついていた。文野環「剣持さんはwロリコンじゃなくてwwケモナーなんだよねwww(中略)そっかwだからガクっちとww仲良いのかwww咎人ってwwww」
この人なかなかに男前な声をしてるし、元が名曲だから基本誰が歌っても名曲だし、原曲の歌唱ともそれなりに似てる声だからカバーに際しての違和感も無いんだけど、だからこそ聞き馴染んだ原曲を超えたって訳にはいかないかなとも思う。
・濃紅/レヴィ・エリファ
作詞:小寺可南子
作曲:黒沢ダイスケ
編曲:黒沢ダイスケ
原曲は比較的最近収録された超脳筋連打譜面でお馴染みの1曲。星10だし黒沢ダイスケ曲だし普通に人気はある方だと思う。
歌唱担当は語尾(というか発言の最後の一文字)がカタカナな亜人、レヴィ・エリファ。公式生配信にいた組。この人話し声と歌声が完全に違うタイプの人なので当初は凄く驚いた。相当な歌うま勢として売り出されていて、一度マイクを握ると高らかでパワフルな圧巻の歌声を聞かせてくれる一方、配信者としての姿は人懐っこいアニメ声で天真爛漫な感じというギャップが可愛らしい。何よりこの歌声はロック調で勇ましい原曲にかなりピタッとハマっているし、原曲への個人的な印象が薄いのもあって今回の10曲の中でもカバーとして聞いたときの完成度はトップクラスだと思う。太鼓系動画のコメ欄でも一人だけレベチ過ぎると話題だった。
●3/14収録
・Phoenix/レオス・ヴィンセント
作詞:Taku Inoue
作曲:平井克明
編曲:平井克明
原曲はそれなりに昔からある曲で、自分はそれほど好きって訳では無いけど界隈では普通に人気な部類に入ると思う。因みにイントロはゼビウスのあの曲がモチーフ。
歌唱担当はまめねことよく一緒にいる人楽園のマッドサイエンティスト、レオス・ヴィンセント。公式生配信にいない組。二次創作では専らにじさんじ甲子園での活躍で人気を得てる印象(自分は詳しく無いけど)。正直このカバーはFly awayと同じで違和感は無いけどベストマッチという訳でも無いように思われる。あちらと同じでなまじ原曲に似てる分違いがあまり良さとして浮かび上がって来ないのかも。でも歌は普通に上手い。
・マリオネットピュア/リゼ・ヘルエスタ
作詞:祇羽
作曲:Drop
編曲:Drop
原曲は葉月ゆら歌唱曲ということで一定のファンを持つ。譜面的には減速による特徴的なラス殺しが有名。でも個人的にこの曲たまに東方アレンジのBad Apple!!と印象被るんだよな……。
歌唱担当は8月7日に履いていたパンツの色がダサいグレーであるらしいヘルエスタ王国第二皇女、リゼ・ヘルエスタ。公式生配信にいない組。透き通るような美声と文武両道人望激アツプリンセスなる自称に恥じぬ品性の持ち主で、私は今回の10人だけでなくVTuber全体を見渡しても彼女が結構お気に入りです。そんな彼女の柔らかく切なくて優しげな声色と妖しく魅惑的で儚げな原曲はかなり良いシナジーを見せていると思うし、よくここまでピタッとくる1曲を探し当てたなと感じる。因みにリゼはナムコオリジナル楽曲「メカデス。」をどういう訳か認知していて告知ポストに譜面再現を載せていた。いつ知ったんだ……。
・CYBERgenicALICE/先斗寧
作詞:葉月ゆら
作曲:Drop
編曲:Drop
正直原曲に対する印象が10曲の中で一番薄いので今書くことに困ってます。星9なのに道中だけ完全に星10な譜面をしているのであまり叩き心地の良いものでも無いし、マリオネットピュアと同じ歌唱・コンポーザーの曲だけどこの組み合わせだと個人的にはセイクリッド ルインを超える作品を見いだせて無いし……。
歌唱担当は辛党を通り越して味覚がサ終してしまった異世界と現世を繫ぐ雑貨店に勤める大学生、先斗寧。公式生配信にいた組。せんとねいではなくぽんとねい。誰が読めるかい……。カバーの感想も正直あんまり出てこないんだけど、思ったより力強い歌声の人なんだなとは思った。
●4/25収録
・ボクハシンセ/花畑チャイカ
作詞:矢野義人
作曲:矢野義人
編曲:矢野義人
原曲はかつて段位道場課題曲常連と言えばこの曲、という立ち位置だった懐かしのあの曲(自分はその頃太鼓してないけど)。タイトル通りシンセサイザーの目線から音楽の素晴らしさを伝える曲なんだけど、ネタ全振りな曲調とネタにならない難しさの譜面のせいで率直に言って人気は全然無い。いや、自分はそれなりに好きな方だけどね?
歌唱担当はフルメイクムキムキオカマダークエルフ、花畑チャイカ。公式生配信にいない組。配信に出てないのでコラボに参加してる印象も若干薄いけど、界隈屈指のクセ強要員である彼がいたら3Dでまたひと暴れしてくれたかもしれない。歌はこれまた原曲に結構そっくりに寄せていてすごいと思うけど、一部のドンだーからは譜面とズレているとの指摘も。エンジョイ勢の自分はそのズレをあんまり認識できないけど、そもそもこの曲は音ゲー用語でいうリズム難な楽曲なので叩くだけでなく歌うのも難しいんだろう。
・エンジェル ドリーム/フレン・E・ルスタリオ
作詞:たかみつようこ
作曲:岡部啓一
編曲:岡部啓一
原曲はさいたま2000や幽玄ノ乱なんかと並ぶレベルの太鼓の達人を代表する超人気な1曲。裏譜面の加速がやばいことでもお馴染み。
歌唱担当はひし形も奇数も母音も知らないコーヴァス帝国の女騎士、フレン・E・ルスタリオ。公式生配信にいた組。私は彼女の笑い声が好きです。エンドリは既にアイドルマスターver.も収録されているので同じ曲の音源違いが3曲あることになり、人気曲だからといって正直3回目はいいって……とも思うけど、彼女の伸びやかで楽しそうな歌声とは合っている。
・ヘイラ/ましろ爻
作詞:necchi
作曲:necchi
編曲:necchi
原曲は2022年の年末に収録されて時間差で裏譜面が追加されたかなり新しい楽曲で、譜面・曲共に近年のナムコオリジナル曲の中ではかなりの人気を誇る。
歌唱担当はホラー大好きな女子にも見える男子、ましろ爻。公式生配信にいた組。どうもこの人は太鼓の達人にある程度予備知識があるようで、成仏2000(正式表記めんどくさい)をゲームのハンドルネームにした上「太鼓の達人で一番怖い曲」として嬉々として紹介したこともある。公式生配信でも一人だけプレイスキルが他の面々よりワンランク上だった。今回の中では一番原曲に似てなくて、力強い原曲に対しそのショタボを活かした独創的なカバーとなっている。YouTubeのコメ欄では違和感を訴える声も多かったけど、自分は変に寄せに行くよりは斬新な解釈って感じで全然悪くないと感じた。そもそも当初歌おうとしたのが高音女性ボーカル曲「そつおめしき」だったらしいし……。ともかくこのカウンターテナーのおかげで曲がより気まぐれで怪しい雰囲気を纏っていて良いと思います。
・いっそこのままで/山神カルタ
作詞:ミフメイ
作曲:ミフメイ
編曲:ミフメイ
原曲は比較的新しい曲で、特有の疾走感や透明感が持ち味。この曲が好きだというドンだーは意外と多い印象。
歌唱担当は脊髄トークで有名な烏天狗、やまがみのかーるたっ山神カルタ。公式生配信にいた組。この人の訳分かんない喋りは自分も好きだけど、曲の方も先述の疾走感・透明感を殺さずに合格点のカバーをしている。この人歌みたにはこだわるタイプみたいだし原曲も聞き込んでくれたんだろうな。
●6/5収録
・ココドコ?多分ドッカ島!
作詞:大澤めい・大木奏弥・坪井リヒト
作曲:大澤めい・大木奏弥・坪井リヒト
編曲:大木奏弥・坪井リヒト
これまで取り上げた10人全員が参加した書き下ろしオリジナル楽曲。裏譜面のまさかの高難易度も話題を呼んだ。
南国っぽい曲調をベースに物語仕立て・台詞マシマシの賑やかな楽曲。大分ネタ寄りな曲なので正直ホロライブコラボ曲の六薔薇と比べると一段落ちる感じはしちゃうんだけど(下のリンクを参照)、
サビの中毒性は充分だし何より歌詞がそれぞれのメンバーに合ってるのが良い。特に開幕、リゼが「みんな落ち着け とりあえず集合」って所を担当してるのは多分本当にそういう感じで振る舞ってくれそうだなあと思った。MVを見れば分かるオチも面白い。
しかし上記リンクでも指摘した通りホロライブコラボの時と同様どうも再生数が物足りないな、やっぱり太鼓の達人ってそこまで人口に膾炙した趣味でも無いのかな……。
●総括
ドンだー側からは「譜面が同じで歌唱者だけ違う曲を増やされても新鮮味が無い」という意見もあったけど、私ににじさんじを教えてくれただけでも価値のあるコラボだったと思います。こういう大型コラボはどんどん推進していって欲しいですね。
最後に曲紹介の時に触れたにじさんじ側の公式PR生配信を貼っておきます。
ところで太鼓の達人と言えば何だったんですかね第六天魔王裏って。冗談抜きであの完成度じゃ人離れちゃうよ……。