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これからの警備員に求められるもの

こんばんは。

新しい会社に移ってから、しばらくは現場の警備員を経験しています。

確かにぼくは20年近く警備員の経験はありますが、
ひとくちに警備員の仕事と言っても現場や会社によって多少違いがあります。

施設警備が主な業務という会社でも
商業施設の警備が主力という会社
オフィスビルの警備が主力という会社
病院の警備が主力という会社
学校の警備が主力という会社
鉄道警備(車内巡回や駅構内)が主力という会社
空港保安が主力という会社
機械警備が主力という会社

様々な施設があり、どの物件の警備にウエイトを置いている会社かで、スタンスに違いがあります。

ぼくの前職だった某大手警備会社は、商業施設や駅が主力で、オフィスビルも少しは請け負っていましたが、
オフィスビルに強い警備会社というわけではなかったと思います。

現在、ぼくが働いている警備会社は、オフィスビルの警備が主力という会社で
研修の段階から、オフィスビルの警備に特化した教育がなされています。

同じ施設警備でも、商業施設とオフィスビルとては、業務に対するスタンスが違うと思います。

不特定多数のお客様の出入りのある施設か
関係者以外立ち入り禁止の施設か

それだけでも大きな違いです。

そして、オフィスビルは商業施設と比べると、高いレベルのビジネスマナーとかスマートな接客対応のスキルがかなり強く求められます。

もちろん、ビジネスマナーや接客スキルはオフィスビルの警備に関わらず、どの業務でも求められるものですが
大手企業のオフィスビルに常駐する警備員ともなると、そこの社員と同等レベルの教養が必須となるので
いわゆる「頭の悪そうな警備員」というのは本当にすぐにクレーム案件になります。

だから、配属にあたっての人選はかなり慎重になります。本来なら。

しかもそこの現場は基本的なPCスキルを必須条件として契約していたにも関わらず
ワードやエクセルどころか
PCにログインすらできない(サインイン画面の出し方すらわからない)というレベルの、本当にヤバい警備員を当たり前のように送り込んでいました。

もちろん、そのおじさんやパートのおばさんにはサインイン画面の出し方は何度も教えたんです。
「CtrlとAltを押しながらdeleteキーを押すんですよ、それだけです」
ってね。
それだけの事なんです。何も難しい事じゃないと思うんです。

…それなのに、何度教えても
「ログインできませ〜ん、どうしましょう?」
って言われても
どうしましょうって言いたいのはこっちですけどね。

隊員の中には
「もういい加減にして下さい!」
と怒るのを通り越して、すっかり呆れてしまって
無能なおじさん・おばさんを完全に無視する人もいたり。

そんなポンコツおじさん・おばさんはどうする事もできずに
PCを使わないといけない状況でも
ロック画面の綺麗な風景を眺めながら固まっているだけ…


よくこれでも我慢して契約してくれてたなと思います。

ただ、大手企業の本当に怖いところは
些細なことでチマチマとクレームを入れてくることはあまりないということです。

ですが、マイナス査定として蓄積はされています。

そうして契約期間が満了になる頃に

「あっ、うちはもうおたくの警備会社との契約はこれまでにさせて頂きます」

とスパッと切られる事も割とあると思います。

おそらく、僕の前職の警備会社はそこをちゃんと理解していなかったと思います。

だから、仕事のできない警備員や使えないバイト警備員をポンポン放り込んでは、隊内をぐちゃぐちゃに引っ掻き回して、真面目に働く人たちを使い捨てていたと思います。

僕が応援で入ってた間だけでも何人もの社員が辞めて行きました。

しかも残念ながら辞めて行くのは皆、仕事ができる社員ばかり。


ユーザーである、そこの企業様が、その事実に気づいてない筈はないんです。


おそらく、ユーザー様サイドでは
そこの警備会社に対する不満が積もり積もっているだろうなと僕は感じていました。

隊員の全員ではないけれど
最低限の教養もないし
小学生でも読める漢字が読めないほど頭の悪い警備員も多く
喋り口調もどこか頭のネジが緩んでそうなのが普通にいるし
ひどいのになると、来館されたお客様とトラブルを起こす警備員もいたり
駐車場の配置では、誘導ミスで構内で事故を起こした警備員もいました
スプリンクラーの誤作動の対応の仕方もわからずに流れ出る水をそのまま眺めている間抜けな警備員もいたり(駆けつけた設備員に怒鳴られても動けずに固まってたらしいです)

そんなこんなで、僕がその会社を退職して程なくして、そこの警備会社はユーザー様から契約を切られる事になったそうです。

詳しいことは書けないですが、僕が退職した直後にシャレにならない重大な事案を起こしてしまったようで
契約満了を待たずに即刻契約解除(今月いっぱいで契約は打ち切らせて貰う)となったらしいです。
でも、それは仕方ないと思います。

ぼくは、いつかは必ずこんな事になるんじゃないかと思っていました。

もう辞めた会社ですし、僕の知った事ではありません。

でもね、いい加減にもう、こんな警備員は淘汰されるべきではないかと思うんです。

これからの警備員は時代のニーズに即したスキルを有している人じゃないと生き残れないと思うんです。


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