『零落』
この日は、たまたま午前の授業が休講になって次の授業までに3時間ほど空きができたので思い立って観に行った作品だ。
正直、この頃疲れていて暗い話を観れるか不安だったが、浅野いにお×竹中直人は観たいなと決断したらダッシュでチケットを買いに行った。
竹中直人監督の作品の長編は初めてだった。以前母がポスターを部屋に飾るほど竹中監督の大ファンで、『ゾッキ』は観たことがあった。
こんなにどんどん堕ちていく、暗いストーリー展開なのに、映像が魅惑的に美しい。ネオン電光の夜、海の景色、切り取る景色一つ一つが美してくて見入った。
趣里さんの笑みも心に刻まれた。浅野いにお漫画の雰囲気ある触れたら怖いけど触れたいみたいなあの危うくて私の癖すぎる大好きな女の子そのまんまだった。
暗くてただ沈んでいくだけじゃない。一人で観た映画のスクリーンが記憶に残り感傷的になりながら、走って次の講義に向かった。