未界域破械デモンスミス暗黒界
はじめまして
愛より金と申します
普段は中堅やマイナーなデッキを環境と渡り合えるレベルまで研究をする事が大好きなYPです
今回は初めての投稿ということで私が普段から愛用している「未界域破械暗黒界デモンスミス」について紹介していきたいと思います
デッキ紹介
実のところこのデッキ自体パワー自体はかなり高いです(現に公認優勝経験もある)
よく皆さんが聞く暗黒界の型としては「未界域暗黒界」が挙げられるかと思います
このデッキでは更に「破械」そして最近何かと話題である「デモンスミス」が出張として採用されています
このデッキを最初に見た際「デモンスミスは分かるけど破械?」と思った方もいるかも知れません
しかし後ほど解説する「このデッキ独自のギミック」に大きく関わる事になります
まず初めにこのデッキにおける「特徴」についてお話ししていきたいと思います
特徴
見てもらえたら分かるようにこのデッキには最強のロックモンスターと名高い「超魔神イド」が採用されています
このイドは自分場に存在する限り自分は一切の「召喚・反転召喚・特殊召喚」が出来なくなる強力な召喚制限を課してきます。
もうお察しの通りこのデッキにおける基本的な戦術としてはイドを相手に送りつける事による「イドロックによる勝利」を狙います
このイドによる制約は非常に強く「レベル5以上のモンスターによるアドバンスセット」「破械神シャバラなど
による破壊してからの特殊召喚」といった事も出来ない裁定になっています
このイドを退かすには魔法罠での除去やコストによる除去、戦闘破壊しか存在しませんが現環境にて「魔法罠による除去」「コストによる除去」は天盃龍が採用している「禁じられた一雫」や「ブラック・ホール」位でしか回答札が無く、デッキによっては戦闘破壊を狙いに行く事でしかこのイドを退かす手段が取れません
未界域暗黒界の他の型によっては最終盤面をマスカレーナやトロイメアグリフォンなどで固めるいわゆる「EXデッキのモンスターによる制圧盤面」を作る型も多いと思いますがこのデッキではデモンスミスの関係上EXの枠を喰うのでイドを主軸とした型に置き換えています
ではそんなイドによる超制圧を踏まえて「最終盤面」をお見せいたします
状況としては
自盤面に
・2素材アポロウーサ(モンスター無効2回)
・破械神ラギア(相手モンスターとリンク召喚)
・暗黒界の龍神王グラファ(モンスター効果・通常魔法・通常罠の発動をハンデスに書き換え)
・魔界特派員デスキャスター(戦闘効果破壊の肩代わり)
そして相手盤面に
・超魔神イド(通常召喚・反転召喚・特殊召喚不可)
といった状況です
かなり相手としてはキツイ盤面ですがこれはあくまで最大限回った場合の盤面でありぶっちゃけて言えばイドさえ送りつけておけば大抵は勝てるのが体感であり正直ここから妥協してウーサやラギアを削っても最悪構わないと思ってくれて大丈夫です
この盤面を形成するために未界域や暗黒界、ひいてはデモンスミスや破械等あらゆるテーマを駆使してモンスターを並べひたすらリンク!リンク!融合!エクシーズ!と特殊召喚を連打していきます
このデッキを一目見て「なるほど色々ごちゃまぜだけど要するに単にイドロックを狙いに行くデッキね」と思った方もいるかも知れません
しかしこのデッキに隠されたさまざまな仕掛けに気づきますかな…
ギミックの紹介
さて気になっているであろう(気になっていて欲しい…)ギミックについてご紹介します
また、未界域と暗黒界の主な動かし方についてですがこのデッキにおいては完全に手札やドローによって動き方が毎回毎回違い、特定の展開ルートが存在しないため今回に関しては一部を除いて省かせていただきます
・イドロックのやり方
まずこのデッキのメインウェポンたる
超魔神イドの使い方についてです
イドの出し方には主に2通りのやり方が存在し
・セルリによる能動的な送りつけ
・龍神王グラファによる受動的な送りつけ
このどちらかで相手にロックをしかけます
まずセルリを利用した能動的な送りつけですが
やることは非常に単純です
手札にセルリ、ケルトまたはレイン、手札か場に手札を捨てられるカードを揃えセルリを捨て、ケルトの効果でデッキからリクルートするだけです
なおケルトでは無くレインの場合は一度レインをセルリの効果で一度捨て、ケルトをサーチし追加効果でデッキから2体目のセルリを押し付けてからケルトを捨てイドを送りつけます
龍神王グラファによる送りつけも同様で手札にケルトとレインがあれば同じように送りつけが可能です。
基本的には受動的な送りつけを狙いたいですがドロバやその他の誘発により先行展開が止まった場合にこの後に紹介するギミックにより融合グラファを用意し、相手ターンにイドロックを狙います
・デモンスミスギミック
デモンスミスギミックの強みはもはや周知のことだとは思いますが、こと暗黒界においてははちゃめちゃに相性が良いギミックとなります
まず基本的にはデモンスミスの役割として
・手札を捨てる
・レイヴンの確保
・ベアトリーチェの用意
・リンク値の増加
・妨害に対するデコイ
が挙げられます。このデッキにおいてはメインパーツのどれを素引いたとしても展開の基点となる上、もしパーツを引かないにしても未界域及び暗黒界の展開力を持ってさえすればモンスター3体から展開を始動可能となります(新規を採用するかは検討中)
手札を捨てるという一点においてはこのギミックは計4回カードを捨てる機会を得る事ができます
・デモンスミスの手札効果によりトラクトゥスをサーチ→トラクトゥスを発動しサーチ(基本的にレイヴンを加える)し一枚捨てる(1回目)
・レイヴンの起動効果により、手札を任意の数捨ててレベル上昇(2回目)
・ベアトリーチェの効果により落とした登極の墓地効果で回収しつつ1枚捨てる(3回目)
・登極の効果による手札を捨てながらの融合(4回目)
いずれも効果のタイミング自体は起動効果であるため好きなタイミングで相手の気を引く事が可能です
また、先程もお話ししたデコイとしての役目が大きく例として魔轟神レイヴンについてお話しします
レイヴンは名称ターン1の無い起動効果で手札を任意の数捨て、その分だけ自身のレベルと打点を上昇させます。相手が後手で無限泡影やヴェーラーを握っており、トラクトゥスの効果でこのカードをサーチした際に捨てた札で未界域暗黒界であるとデッキバレする事も多くあります。そんなときに相手はレイヴンの効果発動で手札を好きなだけ捨てられると聞いた場合にどうするかと思いますか?
普通のデッキにおいてのデモンスミスのマストカウンターとしてはリンク2のセクエンツィアに泡影などを打ちたいところではありますがこと未界域暗黒界は手札という非公開領域内で戦うデッキであり目に見えてここに打つと辛そうというマストカウンターが分からないのが強みでもあります。レイヴンの効果を一旦見逃してセクエンツィアを止めるのも手ではありますが早い段階から無効にする事で手数を増やされる前に展開の阻害を狙いにいくのも手ではあります。勿論このデッキにおいては手札次第なのが結論なのですが魔轟神レイヴンは悪魔族、光属性のモンスターという現状最も強い種族属性を持ちます。要はレイヴンを無効にしたとしてもレクイエムに変換され、デモンスミス本体は出てくるのです。
また、セクエンツィアに打とうと無限泡影を温存したとしてセルリによる送りつけで発動そのものが出来なくなる可能性やもし仮に無効にしたとしても墓地にデモンスミス本体は落ちているため展開の継続は可能な場合も多いのです
その為結論相手も自分もどこに妨害を打てば止まるのか正解は無いのです
また、このレイヴンに関して後ほど、更に詳しい解説も行います。
さて先程のイドロックのやり方にてご説明したドロバ適用下の動きについてもデモンスミスギミックが大きく関わっていきます。とは言っても手札の状況次第ではありますがベアトリーチェを使ったケアの仕方であり
必要札としては場にデモンスミスギミック手札にケルトまたはレインのいずれか及び手札に登極コスト用の暗黒界が必要になります(墓地にレイングラファが存在すれば登極のコストで切るのはケルトでも大丈夫です)
まずデモンスミスギミックによりいつものセクエンツィア、ラクリモーサ、デモンスミス本体(墓地に悪魔光が溜まっているのならラクリモーサの蘇生先はレイヴンでも可)が存在する状況を作り出します
墓地に悪魔光が足りない場合は先にセクエンツィア+デモンスミスで一度リトルナイトなどの適当なリンク体に変換し、セクエンツィアを戻しながらデモンスミスを蘇生、デモンスミス+ラクリモーサの2体でベアトリーチェを作り、登極を落とし登極の回収効果を発動し、その後登極を場にセットしてターンを渡します。次のターンのドローフェイズかスタンバイにベアト効果で今度は暗黒界の龍神グラファを落とし、相手メインフェイズの何かしらのアクションに反応して登極を発動、墓地のグラファ+未界域を始めとした闇属性で暗黒界の龍神王グラファを作ります
その後はイドロックを能動的に起こす為相手のモンスター効果、通常魔法、通常罠にチェーンしてケルトかレインを捨てるだけでいつものイドロックを形成可能です
理論値が高いのでやれたらやるというギミックである為、基本的にドロバが通った場合はゲームエンドレベルだと思ってください(永遠の課題ですね)
破械ギミック
続いては破械ギミックの紹介となります。一般的にデモンスミスユベルに入っている破械ギミックですがこのデッキの場合どうなるのか
まずは破械ギミックによる強みについて
簡単に説明すると破械ギミックは場の悪魔2体以上を含むモンスター3体から
・墓地の悪魔族を回収
・手札、墓地から悪魔族を特殊召喚
・相手ターンリンク召喚
を行う事ができます。順にご説明します
まず、破械ギミックが登場するのはデモンスミスギミックによりラクリモーサで悪魔光を釣り上げた後に展開を行います
展開一例
ラクリモーサ効果
→墓地のデモンスミスを特殊召喚
→デモンスミス+セクエンツィア→破械神王ヤマ
→ヤマの効果でデッキ、墓地からシャバラを回収
→墓地のデモンスミス効果でセクエンツィアを戻して特殊召喚
→ラクリモーサ+デモンスミス→ベアトリーチェ
→ベアトリーチェ効果で好きなカードを落とす
→ヤマ+ベアトリーチェ→破械神ラギア
→ラギアを対象にシャバラの効果、破壊して特殊召喚
→ラギアの効果で好きな悪魔を回収
→ヤマの効果で好きな悪魔を手札、墓地から特殊
これが基本的な動きになります
シャバラはこの効果で特殊召喚した場合、場に存在する限り悪魔しか出せない縛りがつきますがヤマの追加効果で破壊する事も可能ですので状況に応じて使い分けましょう
そしてここからが肝心の話になります。この破械ギミックを紹介した際に「便利だけどこの展開をする上でモンスター3体消費してやっている事はモンスター2体(縛りがついて邪魔で破壊したなら1体)と悪魔1体回収だけか」と疑問に思った方もいるかも知れません
確かに結果だけ見れば寧ろディスアドバンテージに近いかと思います
破壊をトリガーに動くユベルならともかく破壊しても旨みのない暗黒界に破械ギミックが入っているのか、それはヤマの効果で出す先のモンスターに注目してみると答えが分かるかも知れません
ここまでの解説にてその重要なモンスターについてもちょくちょく触れてきています
…お気づきでしょうか
正解は
魔轟神レイヴン
このカードがこの未界域破械暗黒界デモンスミスデッキにおける超過労死カードであり重要なギミックの一つであります
先程もお話しした通りレイヴンは名称ターン1の無い手札を任意の数捨てられる悪魔族、光属性モンスターです
名称ターン1の無いということはつまるところ、何度も出せばその分効果が発動できるのです
融合ラクリモーサの効果で墓地から蘇生させてもよし、ヤマの効果で蘇生させてもよし、デスキャスターで蘇生させてもよし
結論を言うとこのデッキはレイヴンによる確定的な手札捨てによる超展開を狙うデッキといっても過言では無いのです
勿論状況によると言えばそれまでなのですが基本的にレイヴンを場、手札、墓地、どこにでも良いから確保しておく事がとても重要になります(トラクトゥスでサーチ出来なくてもケルトの効果でリクルートも可能です)
話が逸れましたが破械ギミックを入れている真の理由はレイヴンを使い回す事が理由になります
ラギアの効果で回収した暗黒界もレイヴンの効果で即捨てられるためすぐさま効果を起動できます
また、このデッキにおいての最終着地点としてイドロックをかける事が狙いではありますがどうしても用意が出来ないとなった際の妨害としてラギアが存在します。最初に記載した最終盤面においてもウーサやラギアはそんな状況に対しての妨害盤面の形成となり、相手ターンリトルナイトを狙えば5〜6妨害はイドロック無しでも用意出来ます
まとめ
ほんと初めてのnoteをここまで読んでくださった方まずはありがとうございます
特定の展開ルートが無い都合上そこまで詳しく説明が出来ませんでしたが
「未界域破械暗黒界デモンスミス」いかがでしたでしょうか?
新規のデモンスミスや9月のワールドプレミアパックでの海外産カード、11月のターミナルワールド2の魔轟神強化など今後も暗黒界が強くなる要素は大いにあります
この記事が参考になってくれたら非常に嬉しいです
全ての暗黒界使いの勝利を心から願っています