見出し画像

しんどい一週間

水曜日、親父の逆鱗に触れた。
詳細は控えるが、長引けば家族が崩壊するくらいの怒りだった。

父の怒り方は溜め込んでからの大声激情型でこちらから話を挟む隙間がない。
はっきり言って何が原因で怒っているのかその時点では全く判断が付かなかった。
でも僕には何の非も無いと思っていたので言い返した。
結果は火に油を注いだだけとなり、何の解決にもならなかった。

この日以来、父は僕と口を聞かなくなってしまった。

木曜日、仕事は全く手に付かなかった。ずっと父が怒ったことを思い出していた。母は僕と父の間でしんどい思いをしているだろう。遠くに住んでいる姉も心配のLINEを送ってきたほどだ。

父から何か話してくることはまずあり得ない。
僕はその時起こったこと、父が大声で何を言っていたのかをメモに書き出した。
理不尽極まりない突然の怒りだったが、何に対して怒っていたのかを理解するためだった。メモを読み返しているうちに、原因は僕と父の認識の違いだろうと見当が付いた。僕は父に提案をしたつもりであったが、父はそれを批判と解釈したのだ。

僕は人間的に父は苦手だ。嫌いと思うことはしょっちゅうある。
でもこれまでの人生で助けてもらったこともたくさんある。
感謝をしているし尊敬もしている。ただその感謝を伝えたことはない。
僕が普通に接しているつもりでも、嫌いな感情が言葉に漏れていたのかもしれないと思った。実際僕はそういうことは顔に出やすいと自覚しているし、喋りにそれも反映されていてもおかしくはないだろうと考えた。

金曜日、相変わらず仕事は手に付かない。
頭に重い何かを乗っけている感じがずっとしている。
仕事そっちのけで、父への謝罪文を考えていた。
(いやちゃんと仕事はこなしたが集中力は普段の2%くらいだったと思う。)
もちろん、あの時提案したことに対して謝るわけではない。

・これまでの人生においての感謝
・(恐らく)提案が批判のように聞こえる言い方をしてしまったこと
・これまでも嫌な言い方に聞こえていたかもしれないがそれは本意ではないこと

実際に父が何に対して怒ったのか聞けてはいないが、これらを変な文章にならないように、何度も何度も書き直した。家に帰宅する2時間ほど前にLINEで父に送付した。心配していた母にも連絡を入れた。

父はなかなか既読をつけなかった。
(これで返事が来なかったら・・・)
僕は内心ドキドキしていた。
いずれ家からは出て行くが、こんな別れ方無いだろうと思っていた。

母から先に返信が届いた。中々の長文だ。母にも思うところがあったようで、連絡してくれて嬉しいと言ってもらえた。本当に心配させて申し訳ない。

仕事が終わり車で帰宅した。
既読がついたかLINEを確認しようとすると同時に父から返信が来た。
(わかってくれたのならそれでいい。私もすまなかった。)

少し時間を置いて、玄関を開け「ただいま」といつも通り言う。
母から「おかえり」。少し遅れて父から「おかえり」。

思えば3日しか経っていないが本当にしんどかった。
でも僕の理解が間違ってなくて良かった。
久しぶりの返事を聞けて本当に良かった。
この一件で、今まで通り父と話すことはちょっと難しいけどこの家族の形だけは保っていければと思う。僕は父を含めて家族が好きですから。

あぁ〜しんどかった。。。おしまい。

いいなと思ったら応援しよう!