#05 インコンジャンクトな関係:のようでのようでないもの Part1
【ホロスコープは万華鏡】
ホロスコープを見てて思います。
さながら万華鏡のようです。
12ハウス(室)のなかを、12サイン(宮)と星たちがくるくると回り、千変万化、二度と同じ配置は現われません。
「わぁーっ! すごい!」と感動することがあるのも同じです。
筒の中の三面鏡に映ったその模様や、要素の絶妙な配置にです。
世界に2つと同じものがありません。
見入ることさえあります。
見事なまでの配置や星の動きに、宇宙の采配を感じて驚愕することがあります。
万華鏡は一般に見て楽しめます。
ホロスコープは相応にリーディングの知識またノウハウが必要です。
その違いはあります。
アナログ時計の針から何時何分と時刻を読みとることができように、ホロスコープの12サイン(宮)や星の配置から、いろんな意味を読みとることができます。
【キャラを持った個別要素】
少し専門的なお話をします。
ホロスコープの構成要素には大きく4種類があります。
12サイン(宮)、12ハウス(室)、アスペクト(座相、位相)、プラネット(星)です。
アスペクトもプラネットも、本来は宇宙森羅の最小象徴数によって12数なのですが、詳しいお話はカットします。
ということで、ホロスコープには個別要素が48個あります。
多様性のある世の中を象徴するために多種多彩です。
時間の変化に伴う星などの動きによって、いろんな出来事が生じていくように、ホロスコープを構成する個別要素のなかに、これは!といった特別に意味象意をもつものがあります。
「一味、違うね」といった個性的な象意を持つために、想定外に解釈の幅を広げてくれることがあるのです。
それを巧みにリーディングするのもひとつの愉しみです。
それ一つで特徴を見逃してしまうことも起こりえます。
ノーマルな象意の個別要素が大半ですが…。
それらはむかしから解釈されてきていますので、占星術の場合、どのテキストやWEBサイトにも書かれているでしょう。
それ以上に、いろんな意味の個別要素が万華鏡のように形成しているのがホロスコープです。
唯一の模様を持った、世界に2つと同じものがない生まれた瞬間のホロスコープ(出生天球図)です。
【インコンジャクトな関係】
表題の「インコンジャンクトな関係:のようでのようでないもの」のお話に移ります。
インコンジャンクトというは、マイナーなアスペクト(座相)の一つです。
別名をクインカンクスといいます。
クインカンクスの意味は12分の5です。
360度のホロスコープの12分の5、すなわち150度のアスペクト(座相)のことをクインカンクスまたはインコンジャンクトと呼びます。
一方、インコンジャンクトはアスペクト150度の意味自体を象わします。
占星術には人それぞれに解釈があるでしょう。
ですが、これが面白いのは「のようでのようでないもの」と表現できることです。
簡単にご説明をいたします。
「コンジャンクション」(コンジャンクト)というのは、関係者ならご存じのように同じ位置にある占星要素のこと「合」(コンジャクション)=0度のことです。
コンジャンクションの頭に「イン-」がついて「インコンジャンクト」=150度(クインカンクス)と否定形になると、「合」(コンジャンクション)=0度のようでのようでないものといった意味を持ちます。
面白いですよね。
【テレビドラマの出演者に多い】
わけの分からない外国語を使うと余計にややこしくなります。
混乱しますが、混乱や混迷は現代占星術が秘めた象意なので仕方がありません。
なので日本語に直して「転」=150度と呼んでいます。
インコンジャクト、クインカンクスは「転」という日本語が適切です。
宝瓶宮占星学では、わかりやすくご理解が進むように日本語併記でそう呼ばせていただいています。
もっとも、一般のかたに対しては外来語を使ったほうが、なんだか専門家に見えることがあるようです。
その意味内容をしっかりと理解していればいいのですが…。
一般のかたに対して理解できない外来専門語を使ってけむに巻くのは、理解していないため、逆に説明できないのです。
理解していれば日本語でやさしく伝えられるからです。
いずれにしてもこの「転」=150度が2つ組み合わさったYOD(ヨッド)=150/150/60の象意がまた面白いのです。
「のようでのようでないもの、けれどもやはり、のようでのようでないもの」といった運命的な象意展開になるからです。
いわば、自分のようで、自分でないけれども、やはり自分である、といった意味です。
そんな人いるかって?
いますよ。
テレビドラマの出演者のなかに案外と多く見受けられます。