MOLE HiLL20th ワンマンライヴ「変わらない場所」 in KYOTO MUSE【ライヴレポート】
2022年8月13日、この日京都は日が照っているのに雨が降るキツネの嫁入りとも呼ばれる天気。碁盤目状の独特の街並みはお盆でいつも以上にたくさんの人が賑わう。
この中にあるライヴハウス、KYOTO MUSEで結成から20周年を迎えるMOLE HiLLがライヴを行った。
20年積み重ねてきた集大成、そしてこれからの20年を迎えるための決意と覚悟のロックがKYOTO MUSEを充満させた。
MOLE HiLLは等身大のポジティブな強いメッセージをポップなギターサウンドとパワフルなリズム、時にはアコースティックなバラードで伝えるロックバンドである。
オープニングアクトは大阪を拠点とするロックバンド「HUL OVER」がつとめ、熱い演奏と大阪節の効いたMCでKYOTO MUSEを盛り上げてくれた。
そしてMOLE HiLLの登場。
オープニングの演奏で一気に火を付けファーストロック、「1take」が始まった。続いて「Days」「Like a rainbow」「文月」とスピード感のあるナンバーでフロアを盛り上げる。
MOLE HiLLにとって怒りや悲しみや葛藤なんてものは餌でありそれをエネルギーとしてロックを生みだし、その一連の代謝がアートである。
5曲目は未来を描くアートを唄ったMOLE HiLLの代表曲「REMAKE」。物語の序盤を迎える。
変わらないバンド、変わらないロックはあるのかもしれない。
MCでMOLE HiLLは20年の活動を子供を育ててきたようなものという。しかし育てるには強さが必要。優しさも厳しさも必要で、着実に身に付けてきたとゆう変化をこの日のKYOTO MUSEで魅せてくれていた。
次の曲、「現在は今」で軽快でメロディーなロックをブルース調にアレンジし20年目の到達点とした。
脱力系なブルースボーカルにアンニュイなテンポ、シャバダバダ~と暗転していくそれまでのMOLE MiLLではありえな、、い、、、「ちがーう!!」とドラムの440が叫んだ!
ちがうらしい。
「MOLE HiLLで行きます!」とロックの「現在は今」が始まった。一安心である。
「shiny blue」「レンズ」「ひとつだけの笑顔」「モノゴコロ」と少し落ち着いたロックを展開。サポートにcolspanの梅田隆之のキーボード、にっぽのギターがソロの演奏でフロアを楽しませてくれた。
物語は中盤。フロアは暗くなりボーカルの新大作のソロアコースティックが始まった。「願い」「考えごと」とバラードを披露。KYOTO MUSEを溢れる優しいメッセージで包んでくれた。
終盤、メンバーが戻り短いインストで、それまでおちゃらけキャラであった440のリズミカルな力強いドラムとtadaaのキレキレのベーステクニックが炸裂。かなりかっこいい!
「時を越えて」「speed」「Hearts Light」とこれぞMOLE HiLLなナンバーで再びの盛り上がりを見せる。
全員ボーカルVerの「message」、そして最後の曲はMOLE HiLL結成当時の曲「立ち上がれ」で締め括られた。
アンコール曲は「コンチェルト」「Time of your life」。そして最後にメンバー全員が中央に集まり照明の光や空気を味方につけこの日、最大と思われるような音量と音圧でもってフロアに感謝をぶつけた。
MOLE iILLとゆうバンドは全員が個性的であり、20年の長いキャリアの中でスキルを存分に発揮しているバンドだと思う。
ひょうきんなキャラとは違ってフォルテッシモなリズムに真っ直ぐ撃つ音圧が得意なドラムの「440」。
ライヴハウスの大音量の中ではどうしても歌詞が聞き取りにくい。そんな中、この男の歌は何故かはっきり伝わってくる、ボーカルの「新 大作」。
激しいロックからキャッチーなメロディーまで弾きこなしバンドを彩る男前の「にっぽ」。
控え目な性格だが、超絶テクニックでバンドを下から支える笑顔の素敵なベースの「tadaa」。
「変わらない場所」とタイトルされたこの日のライブ。
MOLE HiLLは変わらないが「変えない」とゆう意味ではない。いろんな物を吸収しつつ、でも伝えたいことが一貫しているから変わらないように見えるだけだ。
ライブでの構成や演出、想いや音楽は場数を踏み続けて積み上げてきた。絶対に熱くなれるから是非ライヴで観てほしいバンドだ。
KYOTO MUSEまでのアクセス
住所 京都市下京区四条通柳馬場西入 ミューズ389京都
阪急烏丸駅 / 地下鉄烏丸線 四条駅 13番出口から左に10秒
ビルの階段をひたすら駆け上がれ!以上!!
エレベーターないからね。
この記事書いた人:のぶQ
ビールとウイスキーと音楽をこよなく愛するwebライター。
好きなスープは酸辣湯。
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