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ファイナルファンタジー4の恋愛描写についてと、移植版の面白さについて

本日はスーパーファミコンのファイナルファンタジー4が発売されて32周年だそうです
自分はこのゲームが発売されてわりと早めにプレイした人間なのですが、当時はなにぶんクソガキだったので、このゲーム内の恋愛描写が良く分からなかった、いやかなり苦手でした

このゲーム内では、三角関係の恋愛模様が展開されています
主人公のセシル、セシルを愛しているヒロインのローザ、そしてローザを陰ながら愛してしまってるカイン、というこの三人の関係がFF4のストーリーに濃い影を落とし、カインのローザへの恋心が大きな混乱(と名シーン)を起こす仕立てになっているのですが

ローザのセシルへの想いの強さも
カインのローザへの想い(とセシルへの嫉妬心)も
なんでこの人たちは、こんなに恋愛に振り回されているのだろう、真面目に世界を救えばいいのに!
とイライラしたり
カインの目の前でわりとしっかりラブシーンを展開してしまうローザとセシルに、なんて配慮のないことをするのだ! アホなのかこの2人は! とムカムカしたりと大騒ぎで、FF4のストーリーはもう自分には合わない! 戦いに集中だ! と攻略本のデータをひたすら読み返したりしていたものでした

その後、2004年にゲームボーイアドバンスに移植されたFF4をプレイしたり、
2007年にニンテンドーDSにリメイクされたFF4をプレイしたりする度に、
3人にイライラしてしまっていたクソガキの頃の気持ちが変わっていった事に気がついたのです

実はカインとセシルとローザって、19歳から21歳なんですよね
自分がイライラしちゃってた頃は彼らより年下だったけど、すっかり彼らより年上になってて
何だか3人ともかわいいなあ、お互いが大事だったり、自身と比べて劣等感に苛まれたり、おそらくはじめての恋に夢中になりすぎて無茶しちゃったり、してるんだなあと思うようになりました
あと、本編中にほとんど描写がないんですが
セシルとローザとカインって幼馴染みで、カインはその中でもお兄さんなんですね
だから昔から、セシルにとってもローザにとっても、カインは頼りになるお兄さんで、誰よりも信頼している相手で、その気持ちが揺るがないから、カインに対して無神経に見えちゃう行動になってたのではないかと考えてます
何かと揶揄される(カインは作中で2回裏切る)件も、ゲームをプレイしてる側は
「この裏切り竜騎士やろうが!」と、カインに思い入れがないばかりに思ってしまうけど
セシルとローザにしてみたら(カインは操られていただけ)と信頼は変わらないし、悪い言い方をするならカインへの認識をアップデートできないわけです
しかしそんな気持ちはプレイヤーと共有できてないから、カインがより不憫なことになってしまったのではと思います
カインにとって、セシルからもローザからも変わらず(信頼できるお兄さん)のままだとしたら、それは罵られるよりしんどいはずです

ところでゲームボーイアドバンス版のことなんですけど


素敵な攻略本の表紙

ゲームボーイアドバンス版は、各キャラクターの追加シナリオがあって、それぞれの個人コマンドが強化されたり専用装備が入手できたりします
そのカインのシナリオがほんとに凄かったんです
ローザへの執着心とセシルへの嫉妬心を捨てきれない苦悩がこれでもかも込められた、短編のミステリのような仕立てになっていて、素晴らしいシナリオでした
このゲームボーイアドバンス版の追加要素が、今年出たピクセルリマスターにも是非移植されて欲しいです
追加ボスもいるし、終盤戦ではなんと、パーティの入れ換えもできるんです!
セシル、ヤン、シド、ギルバート、パロムorポロム、みたいなメンバーで、月の地下渓谷に挑む事ができるので、その辺も楽しかったですね
これまでFF4はたくさんの移植やリメイクが繰り返されて来たから、きっといつかこれまでのたくさんの楽しい要素がつまったFF4が出るんじゃないか、出て欲しいなあ~と願うばかりなのです

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