【モンハンワイルズ】操虫棍は「高い操作難易度」でOK!!
モンスターハンターワイルズの第1回オープンβテスト(以外OBT)から1ヶ月が経過し、感想・意見などは大体出尽くした感がある。
操虫棍については、
初心者層の感想は『舞踏跳躍の削除(後に復活)』『モーション強化が三色に』が多く、
経験者層だと『操虫強化の右上バグ』『後方跳躍の無敵の弱さ』『TGS版より急襲斬り/突き・飛天螺旋斬がアッパー』が多かったように見えたが、
共通して話題になっていたのは…
『操虫棍の操作の難しさ』
である。
これを本記事で詳しくみていきたい。
左手は問題ないが、右手の親指操作が以下の3つで競合している。
◯長押し = 急襲斬り/突きの溜めで押しっぱ
△や✕ = 通常攻撃や回避
右スティック = 視点・照準移動、特に集中モード時に多用
具体的に理想となる操作は
『◯を長押しながら、△で攻撃しながら✕での回避を意識しつつ、右スティックで照準も合わせる』
となる。
まぁ、親指だけでどうにかなるレベルではない。
これに対して11月上旬あたりから出てきたのが
『操作難易度を下げろ』という"ご意見"だ。
要するに「これ操作性がダメなので、修正しろ」というわけである。
私は操作難易度が高いことには同意するが、だからといって修正要求は短絡的と考えている。
むしろ操作難易度を下げる修正には反対だ。
その理由としてはメインが2つ、サブが1つある。
1.複数存在する解決策・フォロー手段
最大の理由はコレ。
そもそも、プレイヤー側で解決可能であるという点。
1-a. ジャイロ
カメラ操作をジャイロ(モーションセンサー)へと逃がし、右親指はボタン操作に専念するスタイル。
モンハンにおけるジャイロはMHRiseが初出で、特に弓は右スティックが照準操作vs剛射で競合してた関係で、全弾弱点に中てたい弓上級者に歓迎されていた。
指以外を使ってるので根本的解決と言えるが、慣れるまでは正確な操作が難しかったり、意図しない方向に動かしてしまう“暴発”もある。
ワイルズでは細かくジャイロ設定ができるので、思い切って縦ジャイロ感度を最低にする=左右方向にのみ反応するようにすると、ジャイロ初心者でも暴発しづらくなる。
縦方向=仰俯角の照準は近接攻撃への影響がないのでこれでいいのだ。
(ジャイロによるエキス採取照準は諦めることになる。これは以前からだし許容範囲内だろう)
ジャイロ機能は、PS系コントローラにはついてるが、xbox系コントローラにはついてない。
また、何万円もする高機能コントローラでもジャイロ非搭載は珍しく無い。
そのため、PS5ユーザー向けの解決法と言える。
1-b. 背面パドル
最も高精度な、つまり強くなりうる解決法。
◯△✕ボタンを背面パドルへと逃がし、右親指はスティック操作に専念する。
逃がすボタンが◯△✕の3つなので、必然的に背面4ボタンのコントローラが推奨される。
背面パドルへの慣れは多少要るものの、全てのアクションをマニュアル制御下に置けるメリットは絶大。
なんならMHWやMHRiseでも、背面パドルの利便性を強く実感できる。
難点は高機能コントローラを購入するコストがかかることと、背面4ボタン&ジャイロ同時搭載の機器がほとんど無いこと。
後者はジャイロとの併用を諦めるか、背面2ボタンで妥協するかになる。
1-c. キーボード&マウス
PC勢にお馴染みの操作方法。
マウスで照準&攻撃操作を同時にできるのが強み。
が、キーボード・マウスともに振動機能が無いのが地味に響く。
急襲斬りの溜めはキャラの動きを伴わない分、振動による溜め完了通知に大きく頼っている。
慣れればフォローできる範疇だろうけど……。
さらに、ワイルズは他ゲーと比べてキーマッピングがイマイチという声もある。
(コミュニティアップデートで何も触れられてなかったが、大丈夫なんだろうか)
そも「WASD移動が人間がやる操作じゃない。」だって?……否定しづらい。
亜種として、右手マウス+左手コントローラーの『モンゴリアンスタイル』もある。
全部盛りではあるが向き不向きが激しいので、同スタイルの経験者向け。
さらなる希少種として、フライトシム用ジョイスティックを使う(AC6の例)可能性が残っているが、これも既に環境がある人向けだろう。
手首に仕事をしてもらう点ではジャイロ操作のご先祖様とも言える。
1-d. ターゲットカメラ+ロックオン
最も広く採用可能な解決法で、標準機能かつ全ハードで利用可能。
ターゲットカメラ(以下タゲカメ)とロックオンを活用し、右親指はボタン操作に専念するスタイル。
ロックオン機能はMHWで初出の機能で、SBまでは「せいぜい初心者用。中級者以上だと使い物にならない」という評価だったが、ワイルズでは滑らかなカメラ移動で使いやすくなった。
OBTで試してない方は、下記のサイトにロックオン時の動画が出ているので参考してほしい。
上記のXの動画の通り画面内に収めるだけで、常に画面中心に捉えるわけではなくなったし、部位毎のロックオンもない。
エルデンのターゲット固定やアーマードコア6のターゲットアシスト(↓参考)に近い挙動。
この変更のおかげで使い勝手は大きく上がった。
その一方、ロックオン機能だけでは集中モード時の精確な攻撃には足りていないということでもある。
(他に超大型ボスにも不向きそうだが、ここでは割愛する)
なので、タゲカメを併用する。
タゲカメことターゲットカメラはMH3gで初出の機能で、L1を押すと瞬時に敵を画面中心に捉える機能。
MHW、MHRiseではロックオンvsタゲカメは排他関係だったが、上記の通りロックオンがマイルドな挙動になったことから両機能が併用できようになった。
タゲカメで捉えるのはモンスターの心臓付近なので、個別の部位を狙うにはあまり向いてない。
タゲカメを多用するなら「心臓へ向いてもいいや」という立ち位置を意識すると良いだろう。
また、他の解決法と併用可能なのも大きな利点。
タゲカメで大まかにモンスターの方を向き、ジャイロ操作で部位を照準する/急襲斬りだけ右スティックで細かく照準する……ということが可能になる。
1-e. 妥協する
厳密には解決法ではないが、有効ではある。
『常に』軸合わせするのが苦しいのだから、妥協して『たまに』軸合わせする程度に抑えようという考え方。
具体的な操作としては、急襲斬り中のみ右スティックで集中モード軸合わせして、それ以外はボタン操作に親指を使う。
移動斬り・移動連斬は敵の方に左スティック入れてればソッチへ攻撃してくれるし、二段斬りは全周攻撃なので、これらを中心にすれば多少の軸ズレは問題にならない(特に強化二段キャンセル急襲は強い)
実戦ではタゲカメ/ロックオンも併用することになるだろう。
1-f. 練習する(急襲突きのみ)
基本中の基本。
急襲突き限定だが空中戦は右スティックをほぼ無視できるので、◯△✕のボタン操作練習すればかなり動けるようになる。なった。
地上の急襲斬りについては◯△✕+右スティックなので、練習だけでの解決は無理(練習が要らないという意味ではない)
12/4の情報解禁で舞踏跳躍の復活がアナウンスされた。
製品版ではジャンプ突進斬り&舞踏跳躍を間に挟むことで容易に急襲突きが出せるようになるだろう。
1-g. 左手で右スティック操作
アホっぽいが、意外とアリ。ジャイロ設定する前は結構使った。
過去作でも、右手で十字キー(アイテム・弾)を操作することはあったが、その逆パターン。
具体的には、DPS最強コンボ「連続斬り上げ→急襲斬り」で暇している左親指を使って一時的に右スティックを操作してしまう。
PS系コントローラだと左親指の往復がやりやすい。
上記以外のコンボでは使いづらい(特に移動連斬が出せないのが辛い)ので、妥協案の一種ではある。
亜種として、左人差指&親指で左右両スティック操作という荒業もある。
左右両方のスティックを操作しているため、移動連斬などにも対応できる。当然ながら、よりややこしい。
左親指を"出張"させるスタイルだとXbox系配置が好適だが、PS系配置なら左人差指を"出張"させることも可能。
文章にすると本当にアホっぽいな…。
【ダメそう】猟虫連携でなく自動攻撃で狩る
猟虫連携したいから集中モードを使い、集中モードだから右照準が欲しくなる。
ならば猟虫連携ではなく自動攻撃と通常モードで戦えばいいじゃなーい!という考え方。
残念ながら、これは上手く機能しない。
強化急襲斬りを出すと自動攻撃が終了するからだ。
(未強化の急襲斬りは大丈夫)
強化急襲斬りを諦めるというのは、OBTのモーション値からするとあり得ない。
粉塵より地上主力モーション+相殺技である強化急襲斬りが優先だ。
【ダメそう】モンハン持ち
ある意味伝統の“モンハン持ち”は、右人差し指での『◯を長押ししながら』△/✕が非常にやりづらい。人差し指・中指は『◯長押ししながら』に根本的に向いてない。
「急襲斬りでモンハン持ちを強制されている!」なんて文句は、エアプの戯言と断じていいレベルで実用性がない。
2.高い操作難易度のメリット
操作難易度を許容するもう一つの理由は、高難易度に『挑戦と達成』以上のメリットがあるからだ。
高難易度技は高火力
モンハンに限らず、アクションゲーム全般で高い操作難易度の技は高い性能が与えられる。
報酬デザインとして、必然的にそうなる。
OBTで急襲斬り/突きが高威力なのは高難度だからである可能性が高い。
かつてのIB時代の急襲突き(より高威力)にしたところで、空中回避が前後左右限定だった関係で「慣れるまで当てづらい」が登場当初の評価だった。
ライズ降竜(極小の当たり判定だった上、舞踏跳躍3回が事実上の前提)にいたっては何をか言わんや。
他武器の例としては、弓の剛射(剛連射)も右親指◯ボタン操作と右スティック照準が競合してる。
射撃武器における照準の重要さを考慮すると操作難易度は高く、かつ剛射は超火力武器・弓の主力の一角である。
高難易度と高火力が繋がっており、弓使いから『◯での剛射をなくしてR2撃ちに統一しろ』という声は出ない。
強さこそが難易度への不満をねじ伏せる。
逆に考えると、低難度にしたら低威力化するのが道理だ。
つまり『操作難易度を下げろ』という”ご意見”が通った場合に出来上がってくるものは
『簡単で浅くて弱い』武器になるということだ。
簡単で浅くて弱い具体例はライズ初期の“飛円棒”なんだが、そんなに飛円棒に戻りたいの……?
溜め二段階目が強い
知らない人のために解説すると、ワイルズの急襲突き/斬りは溜め段階が2つに分かれており、二段階目だと威力が3割ほど上がる。
他武器比較だと、大剣が『溜め段階上昇ごとに3〜3.5割ぐらい増』ぐらいなので十分比肩しうる性能。
操虫棍としての進化でも、ライズ降竜の舞踏跳躍二→三段階目のダメージ増加率(1.33倍)と同程度。
詳細が検証できてないが、この溜め段階は飛天螺旋斬の威力に影響するという話もある。
更に『溜めを強化するスキル』による上振れも期待できる。
集中スキルによる短縮(SLV毎に5%)は大いに期待できるし、もしチャージマスターまで実装されたら、もしかしたならば……もしかしたならば飛天螺旋斬まで『溜め攻撃』扱いされるんじゃないか……?
この溜め二段階目による威力アップ1.3倍は、当然ながら溜め攻撃だからこそのもの。
そう『操作難易度を下げろ』という"ご意見"で絶賛血祭りにあげられてる溜めである。
"ご意見"に従って非溜め技にしたら、当然溜め段階も消える。
溜め二段階目による威力アップという伸びしろを自ら捨ててしまうことになる。
3.ジャイロやタゲカメを試した様子もなく"お気持ち表明"してる一部配信者
この記事を書いた感情面での理由がコレ ↑
一般のオープンβテスターなら全然気にしなくてよいと思う。
でも、何千何万と登録者がいる配信者が、公式が用意してる解決策を試しもしないで煽ってはダメだろう。
タゲカメ導入のMH3Gから13年、
キーマウ導入のMHW steam版から6年、
ジャイロ導入のMHRiseから3年半(ハードとして広く普及させたPS4からだと11年)と、
これらは十分に『既存要素』と言えるだけの時間が経過している。
既存要素で解決策が用意されている以上、せめて試してからコメントするのがオープンβテスターとして誠意ある態度ではないだろうか。
【まとめ】操虫棍使いはどうすればいいのか
ここまで読んで当記事に一理あると思って貰えたならば、次回OBT時(あるかな?あるよね?)には上述の各種解決策を試してみて欲しい。
試した上で
「対処できそう。高火力が欲しい!」と今の操作系に肯定的なフィードバックを送ってもいいし、
「やっぱ無理。火力を落としてでも簡単にして!」と否定的なフィードバックを送ってもいい。
インプレッション稼ぎの煽りに付和雷同するのではなく、自ら試して判断して欲しい。
決めるのは貴方自身だ。
【12/19追記】(今のところ)溜めは残った
コミュニティアップデートの「製品版に向けた調整内容のお知らせ」では、急襲突き/斬りの溜め操作は残ってる!!やったぜ!!!
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