871ンスタライブ #015(一人喋り)
#871ンスタライブ #015
2020年12月18日(金)
テキスト:宙組
主催:柳井貢(以下:871)
(871) こんばんは。今日もお疲れ様です。今日は、これまでの振り返りをやろうかなと思っています。
「仕事もあって、アーカイブを観るのが追いついていないです」
そうですよね。配信1時間あるから全然無理なくで大丈夫ですよ。そういうことも考えると、100回いったらインスタライブでやるかどうかも見直そうかなと思ってます。ながら聞き出来るように音声メディアにしてもいいかな、とか。
「インスタライブってバックグラウンド再生ができないからちゃんと一時間確保しないと大変なんですよね」
そうそう。YouTubeもそうですよね。僕は都内の仕事に出る時に車で1時間半とか2時間ぐらいかけて行ってるんですけど、その時間が自分の情報収集源なんです。でもやっぱりYouTubeは、運転してると画面を観れないので車の中では音声メディアとかを聞きますね。だからそういう風にするのもありかなとも思ってます。
「ムネトさんとのお話、結構面白かったです!」
嬉しい。ありがとうございます!あとは、あきらとヘアメイクの人呼んだら楽しそうとかも話してましたし、ライブスタッフの人とか呼んでもいいかなとか考えています。それこそ今度、熊ちゃん(熊谷涼花さん)呼ぼうかな。
熊ちゃんは僕の案件で言うと、『Saucy Dog』(以下:サウシー)とか『ユレニワ』の映像を撮ってくれてる方です。僕が『cutman-booche』っていうバンドのMVを取る時に、学生さんでお手伝いとして来られてたのが最初の出逢いで。そこから時間が空いて、奇妙礼太郎さんのMVをスミスさんっていう監督にお願いした時に、熊ちゃんはアシスタントで仕事をされていたんです。
今は、アーティストが写真のカメラマンを連れていってるじゃないですか。でも20年前とかはイベント出演でバンドがカメラマン連れて来ることはなかったんです。今は自分達がライブをやったことをSNSを使って写真でPRしていくのがプロモーションの方法として一般化していってますね。そういう流れの中で映像も凄い大事になってきてて、サウシーのマネジメントをすることになった時に、ずっと追いかけてくれるムービーのディレクターが重要になりそうだなと思ったんです。
でも色々と忙しい人に「ツアー全部ついてきてください」って難しい。言い方は難しいけど、めちゃくちゃ忙しいというわけではなくて、アーティストに愛情を持ってて、一緒に仕事をしてくれそうな人を想像してた時に熊ちゃんのことを思い出したんです。
「今度、サウシーを担当するんだけど、一緒に(撮影の仕事を)やってみない?」みたいな話をしたら、「是非やりたいです」って言ってくれて。そこから4年ぐらいサウシーとずっと一緒にやってますね。
今日発表したサウシーの『今更だって僕は言うかな』のMVも熊ちゃんに作ってもらいました。
MVを作るのは熊ちゃん初めてだったんです。
演者とか出役の成長って表からでも見れると思うんですけど、マネージャーとか、カメラマン、ディレクター、ライブスタッフといったスタッフが、アーテイストと共に経験を積んで時間をかけたことの価値、資産、財産はすごい重要で。どれだけ凄い技術を持ってる人でも、初めましての時は、まずアーティストのこととか仕事のことを知ってかなきゃいけない。それを伝えるために凄く時間をかけなきゃいけない。だからストーリーとか歴史を知ってくれてるのは凄く重要で、そういう中で熊ちゃんを起用した采配は、凄く良かったなって僕自身も思ってます。そういうことも紹介していきたいので、熊ちゃんをどっかで呼ぼうかなーと思ってます。
(熊谷さん登場回はこちら↓)
「Twitterにあんまり良いイメージを持ってないんですけど、柳井さんにとってTwitterってどういう場所だと思いますか?」
僕にとっては広報活動の一個のツールっていう感じです。
発信側としては、PRしたい事を発言すれば自分のフォロワーにはリーチできる。最近は、このインスタライブのお知らせが多いですね。たまに、"あ、そうなんだ"って思ってもらえることがあれば言ってみようかなとか。
受信側の方で言うと、僕そんなにTwitterから情報収集はしてないですね。Twitterで調べた方が速そうなことは調べますけど、タイムラインを見ることはほぼしないです。最近でいうと、感染者数についてはsafariで調べるよりTwitterでパッと見た方が速そうだなとか。あとはハッシュタグ検索、エゴサは全然してます。実際インスタライブを見てくれた人がどうだったかな?っていうのは気になるので、検索してます。
なのでTwitterの使い方を要約すると、発信側でいうとインフォメーション。自分の情報収集としては一般的な情報と、自分と自分のアーティストに関わる反応のリサーチみたいな感じですかね。
「柳井さんは昔から話すのが得意だったんですか?私は人と話すのが苦手で相手にうまく伝えたいことを伝えられないんですけど、うまく伝える方法などはありますか?」
僕は30歳過ぎたぐらいから、「もしかしたらちょっとは喋れるようになったのかな」って少し思うようになりましたけど、このインスタライブも、もうちょっと喋れるようになった方がいいかなって思ってやってたりもするので、全然上手だと思ってないです。ただ、嫌いではないので、永遠と喋ろうと思えば喋れる。だからこの配信でももっと色んな人に向けて喋ることで、自分の喋る能力が鍛錬されたらいいなと思っています。
今、「比喩がとても分かりやすいと思ってます」って仰って頂いて、僕はもう、すごい嬉しい!って感じです。
自分が得意かもしれないと思っているのは、情報整理と順序立てです。デザインやってたことも関係してるかなと思うんですけど、チラシを作る時にデザイン性も大事なんですけど、"誰の、いつ、どこで、行われるライブで、どういうテーマ感か"っていうのがまず重要な情報。実は開演時刻とかチケット代とかは優先度ちょっと低いんですよね。何でかって言うと、“興味を持ってもらうための情報”と“興味を持った上で必要な情報”は優先順位が違うからです。
そんなことをデザインする中で身についたんだろうなって勝手に思っているので、情報に優先順位をつけて整理することが好きなんですよね。分かりやすく出来たことに自己満足するっていう。モノの例えもそうで、慣習や慣例が違う人とか年齢や経験値が違う人にでも分かるように例えるのが趣味みたいなところがあります。
記憶にある話でいうと、音楽を聴いたり、ライブを観るのが好きだけど、実際裏方とか出役になるのは違うよねっていう話を、カレーを食べるのは好きだけど、カレーを作るのが好きかはわかんないじゃん、みたいな話で例えたんですよね。カレーを作ることを楽しいと思えるかはまた別なので。ちょっと分かりづらいことを何かに例えることで、理解してもらえるのが気持ち良いから例えを考える癖があります。そういうのを繰り返していくうちに得意になったのかもしれないです。
でもその"得意"と"上手"の違いも最近結構気になっています。好きなことより得意なことをやった方がいいんじゃないか?って気持ちがちょっとだけあって。"上手"っていうのはスキルやクオリティが高かったり、他の人よりも優れた質で提供できること。"得意"の考え方としては、没頭できる、長時間それに取り組めること。そういう風に西野亮廣さんか中田敦彦さんが言ってて、確かにそうだなと思いました。"好きこそこそものの上手なれ"、じゃないですけど、しんどくならずに取り組めると続けられるし鍛錬できるので、いつか上手になるんですよね。1日5時間やろうと思えばできる、みたいなものを見つけてそれを自分の得意分野として磨いていくのは凄く有効な手段なんじゃないかなって思っています。
「今、高2なんですけど邦ロックに関わる仕事に就きたいと思っています」
邦ロックに関わる仕事の種類ってむちゃくちゃあります。マネージャー、PAさん、レコード会社、CD屋さん、レコード屋さん、ライブハウス…色々な仕事があるので、自分が何だったら没頭できそうかとか、その中で邦ロックと何を掛け合わせるか。邦ロックだったら何でもいい、っていうわけではない気がするので。
「インスト系のイベントはやりませんか?」
やらないこともないと思うんですけど、今僕が担当してる6組は全員歌を歌ってるので、自分の担当してるアーティストのプロモーションや活動の糧になるようなイベントをするってなった時に、インストのイベントをやろう!っていう動機があまりないのが一つあります。ただ、僕自身、聴くは聴くし好きですね。インスト縛りみたいなことは今のところ発想としては無いですが、インストのアーティストをブッキングすることも全然あると思います。
「昨日あきらさんが話していたヘアメイクさんとか、異業種の方との対談も見てみたいです」
取り組んでみたいとは思います。具体的に誰々呼んでみてって言ってもらえれば検討しますよ。ヘアメイクのともくんは僕も髪を切ってもらってるし呼ぶのはやぶさかではないので検討します。
「人に物事に伝える時、頭の中でいっぱい話して順序立てて考えるのに、実際話すと緊張して言葉足らずになってしまいます。結果、人前で話すのが苦手です。コツとかありますか?」
例え話が好きなのと一緒なんですけど、僕は図解するのがむちゃくちゃ好きなんです。打ち合わせもホワイトボードの前を陣取っちゃって書く係をします。ホワイトボードとかノートを書いて、分かりやすく順序立てたり、図解できたら凄い気持ちいいので、紙に書いたりしてそれを見ながら喋れば緊張していてもある程度脱線したりとっ散らかることはないと思うので、書くのはいいかもしれないです。
「ベース塾で「リズム隊回」してほしいです。ベーシストがドラマーに求めることとか、オーラルのリズム隊のお話とか聞いてみたいです。」
いいですよね。いいんじゃないかなって思ったので僕も昨日の配信であきらに提案してみました。あきらも色々考えてることがあると思うので、ベース塾は色々順序とかペースを考えながらやるとは思いますけど、1個の候補には入ってると思うので気長にお待ちいただけるとありがたいです。
「柳井さんのインスタライブで色んな裏方さんのお話を聞けたら(音楽業界で働くことの)イメージつくかもしれないですよね」
なるほど。音楽業界はどんな仕事があるのかっていう紹介とか、その人達がどういうことをしてるか、何を目標にやってるのか、何が楽しいか、みたいなことですよね。いいですね。
「山中拓也さんがアニメのタイアップを希望されていましたが、タイアップの営業プロセスについてお聞きしたいです。そして、タイアップでバンドの代名詞ができるのが嫌なのですが、柳井さんのお考えはどうでしょうか?」
まず、タイアップの営業プロセスは本当に色々です。
1番良いのは監督とかプロデューサーがこのアーティストに楽曲を書いてほしい!っていう名指しの場合。それが見てる側もやる側もー番気持ち良いですね。あと、わかりやすくあるのは出資案件。アニメの制作委員会にレーベルが参加してるパターンです。それはセルアウトとか、売るために取り組んでいるってネガティブに捉えられることが全然ある、というのはこっち側も理解はしてるんです。ただ、必ずしもそれが悪いと思っているかというと、僕自身それはそれで一個の形かなと思っています。マッチングが悪いものは結局得しないので、無理やりマッチングをさせようとは思ってないです。アニメやドラマのお話と音楽が合うことで、お互いの作品性が高まる、相乗効果が生まれるっていうのはどんな道のりだとしても大前提必要。それはスタッフもアーティストも監督さんも持っているので。
例えば男女が出逢う時で言うと、一目惚れで知らない人に告白されるのと、友達が男の子のことも女の子のことも知ってて、「それぞれむっちゃいいやつだから、付き合うか付き合わないかはどっちでもいいんだけど、1回一緒にご飯行こうよ!友達になったら凄くいい友達になると思うよ!」って紹介されるのとで違うと思うんですよね。前から知っていて、名指しでオファーは凄く美しいイメージではあるけど、きっかけが他人だったり、アニメの製作委員会やったり、レーベルの投資だったり、そういう社会的な要因が入っていたとしても結果目指す所としては、マッチングすることで良い作品と良い音楽をより沢山の人に届けようっていうところなので。なのでタイアップが決まったり、それが発表されるまでのプロセスに対してネガティブなイメージは僕はないです。ただ、マッチングが良くないものも含めて良い、とは思ってないですよ。
例えば、仮に、仮にね。「いや〜あのアニメ全然好きじゃないんだけどさ〜レーベルが持ってきてくれたからさ〜やった方がいいかなって思ってタイアップやったんだけど、結局うまくいかなくってさー…」みたいなことが仮にあったら、「そりゃそうでしょ、だって好きじゃないんでしょ?やらなきゃよかったじゃん」ってなりますよね。大事なのは別のものが一緒に取り組んで良いものを作って、且つ広く届けていくこと。そういう良いタイアップが出来ていれば、プロセスは色んなパターンがあってもいいんじゃないかなと思ってます。
2つ目の質問の「タイアップでバンドの代名詞ができるのが嫌なのですが柳井さんのお考えは?」 って言うのは、配信第2回のサウシーの(石原)慎也と喋った時に、TikTokでサウシーの曲が使われるのは是が非か、っていう話があったんですけどそれと近いかもしれない。
(第2回目の配信はこちら↓)
こうあってほしい!とか、ロックバンドが少女アニメの音楽をやってるのは嫌だ!とか、受け取る側のそういう気持ちってあると思うんですけど、極論はアーティスト側がそれを嫌だったらやらなきゃ良いし、リスナー側が嫌だと思ったら聴かなければ良いと思うんですよね。
お笑いに興味がある人もいればない人もいるし、スポーツに興味がある人も興味ない人もいる。だからもし自分が、タイアップでバンドの代名詞ができるのが嫌で、そのアーティストを好きじゃなくなるならしょうがないと思う。だけどアーティスト目線で、一人に好きでいてもらうことと、もしかしたらあなたに嫌われてしまうかもしれないけど、その代わり100人、1000人に好きになってもらえるかもしれないっていう状況があった時、どっちを選ぶのかもアーティストの自由ですよね。僕は否定しないし、自分がどういう音楽を奏でたいか、自分が奏でる音楽がどういう形で世の中に伝わっていってほしいか、どれぐらいの規模の人達に聞いて欲しいかっていうのは、アーティストが決めればいいと思います。アーティストはアーティストの価値観で自分達の活動を判断するし、リスナーもリスナーで自分達の価値観で決めてもらうのが良いんじゃないかな、っていう風に思ってます。
「TikTokで使われるのは聞き手の気持ちもそうですけど、バンドマンが実際どう思っているのか気になります。」
バンドマンの気持ちは僕には分からないんですけど、楽曲の伝えたいこととか、アレンジ感に理解があるかないかで、変わってくるんじゃないですかね。
ジェンダー的な問題で、今はゲイの方とかバイセクシャルの方っていう表現をしますけど、昭和か平成の初期くらいはオカマさんって呼んでた時代があって、オカマタレントみたいなジャンルがあったんです。そういう方が出てくる時に、カルチャー・クラブさんの『Karma Chameleon』っていう曲がバラエティ番組使われていて、サビが”Karma,Karma,Karma,Karma Karma chameleon〜”っていう歌詞なんですけど、あれってオヤジギャグ的な使い方なんですよね。
それをアーティスト本人が喜んでるかどうか、っていうと怪しい気はします。
楽曲の背景を置いといて歌詞やリズムがキャッチーなだけで拾ってマッチングされてしまうと、アーティスト側にとってはちょっと作品意図と違うから気持ちよくない場面は全然あると思います。でも、踊ってようが歌ってようが楽曲やアーティストへのリスペクトがあって理解があって使ってもらってることに対しては、ネガティブな人は少ないんじゃないかなっていうのが僕の予想です。カラオケで歌ってくれてて「俺の曲をカラオケで歌うな」っていうアーティストはそんないないと思うんですよね。
「コナンはビーイングのアーティストのイメージになってるから、これから長く放送されるアニメの主題歌を事務所やレーベルのアーティストが次々なるのもありますよね」
僕はやったことないですけど、長く続くであろうテレビアニメの制作費を一緒に出してやったりとかは、どこのレコード会社もやってるところはやってますね。
「新しいことにチャレンジするには、何かを失うことも必要だなって」
分かりやすいのは"時間"ですよね。1日は24時間しかないので、新しいことをやるとそれまで他のことをやってた時間を失う。だから僕はこのインスタライブをやるようになって、24時間分の1時間をこれに使っているので、睡眠時間なのか子供と遊ぶ時間なのか仕事仲間に丁寧に連絡をする時間なのか、何某の1時間を失っているというようなこともありますね。
「昨日オーラルのゆるゆる放送室で、インスタライブやってるから、疲れてるかもって仰ってましたが…」
違うんです…(笑)昨日本当に色んな事が積み重なって、そもそもあの時間の中で自分を発揮できなかったって反省をしていて。自分でも喋ってて何を言ってんだろう?と思いながら喋っちゃってたんです。このインスタライブで凄く疲れてるってことはないと思ってるんですけど、そういうことを言っちゃったことを反省してます。
「時間の作り方とか体調管理はどうやってされてますか」
時間の作り方はずっと悩んでますね。絶対やらなきゃいけないこと、1週間以内にやらなきゃいけないこと、年内にはやらなきゃいけないこと、みたいなのを分けながらノートに書いてます。僕はタスクだけノート派ですね。
「通常答えにくいことは読んだけど触れない方が多いと思いますが、柳井さんは、それは答えにくいです、とかきちんと返答してくださるので、これは聞いちゃダメかな…って思うことも質問しやすくて、どんな話でも深堀できるんですね。ありがとうございます。」
いえ、こちらこそ!言えないことってやっぱり他人と責任を共有してる場合のみなんですよね。情報解禁はまさにそうです。自分で責任を持てる範囲と、他人と責任をシェアしてる範囲は違うので、僕は話してもいいなって思えることでも、誰か特定の人がそれを話して欲しくないと思ってる場合もあるし。だから、仕事の仕組みとかは事実なので話せる限り話したいと思ってますけど、そこに固有名詞が伴うとちょっと話が変わってきますよね。
例えば、フェス全体のお金の動きみたいなことは幅があるので、「フェスってだいたいこういうお金の流れですよ」っていう一般的な話はできます。ただ、『ROCK IN JAPAN FESTIVAL』はどうですか?とか、『RUSHBALL』はどうですか?って言われちゃうと、それはそっちの人に聞いてください、ってなっちゃう。僕の話して良いこと、ダメなことってのはそんな感じですね。
「ライブに行けない医療従事者に向けた配信イベントはできませんか?」
コロナ禍で医療に関わってくれてる人々に支えられているので、そこに対する感謝の気持ちもあるし、その人達がエンターテイメントを楽しめないことに対して、何かしたい気持ちは大前提、あります。その上で、言葉の使い方の問題だけな気もするんですけど、"医療従事者さんに向けた配信イベント''っていうのがちょっとだけ、どういうことなのか理解がしきれていないです。
僕らも、医療従事者の方がライブが観られない、とか大変なところになんとか応えたい気持ちもありますが、例えば、歩けない人、耳が聞こえない人、目が見えない人、経済的に大変な方、色んな困難を抱えてる方が世の中には沢山いて。その中で特定の人達に向けてっていう発想が、ちょっと僕は、今ピンとはきてはいないんですけれども、なるべく沢山の方々に配慮を持ったアクションをしたいなと思ってます。
ただ、僕がアーティストなり出役ではなく、喋りやすい立場なのでもうちょっと踏み込んで話をさせてもらうと…音楽を、耳の聞こえない人に、耳が聞こえる人と同様に楽しんでもらう形ってやっぱりなかなか難しいと思うんですよ。でも空気感とか演出とかで可能なことを模索するのはすごく重要だと思うし興味もあります。
更にはそこまで大きいギャップではないかもしれないけど、目の前でライブを見てもらうのとデスクトップを経由して見てもらうことの違いは、演者側も見てくれる側もあると思います。そういう中で、できることややりたいなって思うことは勿論凄く前向きにある。もし、「何でこの人はこれをやってくれないんだろう?」「このアーティストはこういうことをしてくれないんだろう?」って思ったとしても、恐らくなんとなくな理由ではないですよね。
「これをこういう風にできたらいいけど、大事にしたいこれが失われちゃう…」だったり、「これをやるんだったらむしろこっちに向けてもやりたい!」とか、どのぐらいの人に向けて、どのぐらいの気持ちを伝えたいのかっていうのは色んな方法があるので、その中でアーティスト側が発信していることをどういう風に受け止めるのかはリスナーさんやお客さんにも求めたい気持ちも若干、あります。
その上でさっき話した様に、アニメのタイアップが嫌だったら、最悪それはもう聴かなければいいみたいに、やる側も聴く側も選ぶことが先にはあるかもしれないですけど、その手前でお互い模索して探していけるといいのかなって思ったりもします。ちょっと難しい話になったかな。僕も今の自分の発言は若干誤解が生まれないか心配ではありますけど、ぼやっと答えて伝わらなくても嫌だなっていうので、広めの解釈で理解をして頂けるとありがたいです。
「効率を求められていない仕事で、効率を求めてしまいます。今は自分が思う効率化を上司に訴えることを頑張ってますが、上手く伝えるために柳井さんならどうやって伝えますか」
"効率を求められていない業種"っていうのが具体的に分からないので、少しだけ答えづらいですが、想像で業種を特定せずに頑張って答えます。やっぱり、効率を求められない職場って行政絡みだったり、教育系とか医療系、介護系とか色々あると思うんですけど、自分の中で出来る効率化も結構あると思うんですよね。この順番でやった方が早い、とか。それは全然やってダメなことはないと思うんです。
で、その上で何か数をさばくために人員配置を変えたりすると、組織的に何かが雑になってしまったり、システマチックになってコミュニケーションが疎かになるんじゃないかっていうマネジメント心理が働く予測をしています。なので、上司への伝え方っていうよりかは議論をするべきな気がします。そもそも、この仕事においてどこまで効率化を求めるべきか、逆に効率を求めていない場合に何を大事にしているのか、を聞いてみるのも良いかもしれないですよね。
「音楽好きやけど仕事にすることによって嫌になったりしないんですか?」
人によるんじゃないかなって思います。使いやすいので、カレーの例え話をずっとしちゃいますけど、音楽を聴くのが好きなだけの場合は、仕事にしちゃうと嫌になることもあるかもしれないですね。カレーを食べるのが好きな人が、作るのが好きと限らないっていうやつですね。
「全員が満足できるって難しいですよね。コロナ禍でも行ける人は生で見るのがベストだろうし、私は行けないから配信がベストだろうし…」
ジブリ映画が映画館でもう1回やるっていうの面白くなかったですか?あれで映画館に行く人もいれば、行かない人もいるっていう。コロナを1回置いておいたとして、作品を知ってるからオッケー!っていう人と、デカいビジョンで観たいから行く人と、それぞれいるっていうね。
「柳井さんはご自分のインスタライブ見返したりはされるんですか?」
出来てない(笑)それをやっちゃうと24時間分の2時間を失われちゃうので、もう諦めてます。不安だなって思っても自分が喋った言葉だな、と責任をもってアーカイブを残そうと思っています。
僕も間違いのない話をしてる自信なんて全くないので、「何を言ってるんだろう?」とか「ちょっと理解できない」とか、「今の言い方やだなー」とか「そんな言い方しないでほしいなぁ」とか、受け止めづらいことがあったとしても、無理のない範囲でちょっと幅広めで、「もしかしたら柳井もちょっと難しい話で言葉が見つかりきらなかったんだろうな」とか「例えることに必死で本質ちょっと捉えきれてないんじゃないかな」みたいに捉えてもらえると嬉しいです(笑)
でも、僕だからできる話とか説明が誰かの役に立ってるなら、多少誤解されたり理解をしてもらえない人がいたとしても、前に進んでみたいなっていう気持ちでインスタライブをやっているし、アーカイブも腹括って残してます。
では。皆さん、今日はこの辺で。おやすみなさい。
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