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7年ぶりにラブライブ!のライブに参戦して気付いたこと


1、ラブライブ!との再会

2024年はラブライブ!スーパースター!!のイベントに多く足を運んだ一年でしたが、そのきっかけは2月に友人に誘われて「Liella! 5thライブ」に参加したことでした。
私が最後にラブライブ!シリーズのライブを見たのは約7年ぶりのことで、2017年2月の「Aqours 1stライブ」以来でした。

「Liella! 5thライブ」を観て"やっぱりラブライブ!っていいな"と感じました。ラブライブ!におけるライブの見せ場は"キャラクターの振り付けを完全再現したパフォーマンス"と言われていますが、5thライブではキャラクターの物語とキャスト(声優)の現状が強くリンクしているように感じました

とくに印象深かったのが「1.2.3 !」という楽曲です。「1.2.3 !」は3期生の結那さん(ウィーン·マルガレーテ役)と坂倉花さん(鬼塚冬毬役)の2人で披露されましたが、どちらも当時はアニメではまだLiella!には加入していない状態でした(8ヶ月後の2024年10月放送開始のアニメ3期にてLiella!に加入しそれぞれの成長が描かれていきます)。
つまり見る側はキャラクターの性格やストーリーを部分的にしか知りません。その後のライブMCでも"皆さんにキャラクターの魅力を伝えられるか不安だった"、"アニメがまだ放送してないのに応援してくれてありがたい"と話していたように、素晴らしいパフォーマンスの裏でかなりの葛藤や苦労がうかがえます。

「1.2.3 !」の↓の歌詞にある「私」と「キミ」をキャラクターとキャストに当てはめてみると、キャラクターとキャストが二人で同じパレットに絵を描く様子は、キャストがパフォーマンスを通してキャラクターのまだ知られていない一面を表現するのとリンクしている気がします。

お互いのパレットにひかる 絵の具好きなように塗るのさ
私が知らない色 いつもキミが教えてくれる

Liella!のこれまでのライブを調べてみると、1期生5人で1stライブを開催、3rdライブから2期生4人が参加していますが、いずれのライブも「1.2.3 !」がセトリに入っていました。

先輩が歌い継いだこの楽曲を5thライブのタイミングで3期生の二人だけで披露した意味を考えると非常に感情にこたえるものがあります。

キャラクターの物語とキャストの現状、そして2つの物語を繋ぐ楽曲。この3つの要素によって動かされた感情こそが、7年ぶりにラブライブ!シリーズのライブ観て感じた"やっぱりラブライブ!っていいな"の正体だったのかもしれません。

5thライブをきっかけに今までの楽曲を聴いたり、ファンミーティングツアーや結那さんのバースデーイベントなどライブイベントにも参加しました。私の地元新潟でもライブが開催され本当に素晴らしい体験をさせて頂きました。25年3月から始まる6thライブもとても楽しみです。


2、ラブライブ!と出会ってから離れるまで

今思うとなぜ7年前にラブライブ!というコンテンツから離れてしまったのか疑問が残ります。

そもそも私がラブライブ!に出会ったのは高校3年生の体育祭でμ'sの「夏色えがおで1,2,Jump!」を聴いたのがきっかけでした、タイミング的には無印2期がちょうど終わった頃です。
それまではいわゆる深夜アニメも観たことないアニソンすら全く聴かないで過ごしていたため、イントロのエレキギターとアニメ声優の特徴的な歌声を浴びた瞬間にとてつもない衝撃を感じたのを覚えています。

ラブライブ!にハマってから離れるまでの経緯をざっとまとめてみました。
高校卒業まではMVやアニメ、スクフェス(アプリゲーム)を友人と楽しむ程度でした。
大学進学後すぐに無印劇場版「ラブライブ!The School Idol Movie」が公開され10回近く観に行きました。
さら翌年3月には「μ's Final ライブ」が東京ドームにて開催されなんとか参加することができました。
そして7月にはラブライブ!シリーズの第二弾、ラブライブ!サンシャイン!!のアニメ1期が放送され、静岡県沼津に聖地巡礼に行くほどハマりました。
翌年2月の「Aqours 1stライブ」にも参加しました。
Aqoursの活動は良い意味で無印とは違った魅力があり、いわゆるラブライバーとしての熱量は増していく一方でしたが、これ以降ライブに行くことはありませんでした。

熱量があったにも関わらずなぜラブライブ!シリーズから離れてしまったのか…その発端は坂道シリーズの勃興にありました。


3、坂道シリーズのオタクを経て感じたこと

私が初めてアイドルのライブに見たのは2016年12月に開催された欅坂46初のワンマンライブでした。さらに2017年8月にはライブツアー「真っ白なものは汚したくなる」に参加し、「サイレントマジョリティー」「不協和音」など激情的な楽曲に加え、彼女たちの刹那的かつ粗雑な美しいパフォーマンスに息を呑んだのを覚えています。
この頃からちょうどラブライブ!シリーズと入れ替わるように坂道シリーズにハマって行きました。

欅坂46にハマっていた期間、2016年の1stシングル「サイレントマジョリティー」から始まり2019年の8thシングル「黒い羊」に至るまで、平手さんを主人公とした楽曲の物語と現実の狭間でせわしなく揺れ動く彼女たちを追っていくなかで計り知れないほどの感情を浴びたような気がします。

けやき坂46と改名後の日向坂46はハッピーオーラをテーマに活動していますが、たしかに日向坂46のMVなどの作品は限りなく無垢で快活な雰囲気があり、ライブ後の多幸感は別格のように感じていました。ただこのハッピーオーラはけやき坂46がまだ日の当たらない時代にメンバーが自分たちの存在意義について悩んだ末に掲げられたテーマで発足したときにはまだありませんでした。けやき坂46から日向坂46への快進撃はハッピーオーラによって口火がきられたと言っても過言ではないと気がします。その後、ハッピーオーラという楽曲が生まれ今でもライブで歌い継がれています。

坂道シリーズにハマって思うのは、アイドルの成長がグループの物語を紡ぎ、その成長を引き上げて物語にするが楽曲であり、また楽曲もアイドルの成長やグループの物語のなかで違う一面を見せたり神格化されたりする、そんな刹那を目の当たりにしたときに大きく感情を動かされるということです。

また坂道シリーズにハマっていた期間、1人のアイドルを加入から卒業まで推し続けるという経験をしました。
私が欅坂46にハマった頃、妹分グループであるけやき坂46の2期生の募集が始まったのですが、2017年当時坂道シリーズではオーディションの最終審査で配信アプリで数日間配信するのが恒例となっていました。そのときの配信で出会ったのが渡邉美穂さんでした。そのオーディションで見事に渡邉美穂さんはけやき坂46に合格されました。のちにけやき坂46から日向坂46への改名がありましたが、加入から5年後の2022年に渡邉美穂さんは日向坂46から卒業されました。
加入から卒業までの5年間、ライブや握手会に参加するなかでいろいろな景色を見せてもらいました。彼女の明るさとリーダーシップはグループに欠かせない存在だったと思います。また舞台やドラマでは感情がまっすぐ届くような素晴らしい演技を見せてくれました。

卒業後してからも多くのドラマや映画に出演されておりここで例を挙げるなら、先月まで放送されていた「スクールアイドルミュージカル the DRAMA」でルリカ役を演じていました。ルリカの天真爛漫な明るさで周りの人を巻き込み夢を実現していく姿はまさにラブライブ!シリーズの主人公にぴったりで本当に素晴らしかったです。


4、さいごに

推しの卒業で坂道グループを離れた2022年から2024年Liella!に出会い再びラブライブ!にハマるまでの2年間はかなり退屈でした。元々好きだった邦ロのフェスに行ってみたり別のアイドルやアニメに潜ってみましたが、物語に突き動かされていたあの頃の熱量は帰ってきませんでした。

Liella!が紡ぐ物語にまさに今立ち会えて本当によかったと感じています。一度ラブライブ!から離れたからこそ、この感情の正体をこうして紐解き、言語化できたのだと思います。

言葉にすることで今まで出会った欠けがえのない物語に感情を動かされた事実を私という物語により強く刻むことができる。いつか再びコンテンツの中で迷ったり溺れたりすることがあっても、忘れないようにしたいです。

2025年1月5日
e-karas

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