チンピラツン×美人ツンの一騎討ち!運命に抗う執事系オメガバースBLCD「かしこまりました、ディスティニー」感想
今回は、さちも先生の「かしこまりました、ディスティニー」シリーズのCDの感想です。
こちらは、出版社との契約的な何かの事情により電子での販売がないため、CDや漫画は中古で手に入れるしかなさそうです。そんなわけで、またしても原作未読です。でも、すごくよい作品なのでどこかで見かけたらおすすめです!
ちるちるさんなどのレビューで人気があること、私がアニメを沢山見出した時に見た某自転車部のアニメでの好きなキャラのキャストの前野さんが出ているとのことで手に入れました。(すみませんどのキャラも大好きなのですが)
ちるちるさんのページ。3作品あるので順番は、side:Master、side:Batler、Answerになります。
試聴は、Answerしかありませんでしたが、かなりのネタバレです。でも、ちょっと昔だからなのか、濡れ場もあってお得な動画でした。
ネタバレない感想。まず、シリーズなので一番先に言う事は、1本目のside:Masterには、興津さんはほんの少ししか出ませんよ!ということ。でも、どうしてもオメガバースの世界観と、興津さんの役である宮内さんのことを知るためには通過しないと面白くないかもです。
宮内さんの主人である葵さんを演じる鈴木裕斗さんは、先に「男子高校生、はじめての」シリーズでメインでBL作品に出ているのですが、お相手の攻めの次郎さんを演じる畠中祐さんは本当に本当の初めての(BL声優、はじめての)出演作なので、初々しい感じを楽しめるかと思います。
興津さんの演じる宮内さんは、スーパーハイスペック執事で、β。もう、主人の幸せの事しか考えてない。でも、ちょっぴり自分の幸せも本当は欲しいくせに、突っぱねちゃう。私の中でツンデレキャラの性癖にぶっ刺さるキャラでした。98%、ツンですよ!!!!残りの2%が来た時に、心の中で赤子が泣くみたいにオギャー!!!って喜んでしまいたくなります。
そして、前野さん演じる執事の久藤さん。同じくスーパーハイスペック執事&チンピラ属性で、主人の次郎さんに大してモンスター母性を感じすぎて感極まる涙脆さが素敵なα攻め様です。口調オラついてる癖に優しいところ見せてくるの、本当に好き。ツンと見せかけてほぼデレだろ、な攻めです。不良が校舎裏で猫に餌やるのとか好きな人には絶対に突き刺さります。
side:BatlerとAnswerでは、久藤さんと宮内さんの関係を主に描いています。そして、3作目のAnswerには、胡散臭い研究者の南雲さんに新垣樽助さん、幸薄そうな謎の少年ハジメに榎木淳弥さんが加わります。新垣さんの胡散臭い演技には定評があると私は思っているので、心地よい気持ち悪さでした(褒めています)榎木さんは既にメインのBL作品も出てからの参加なので、特に違和感なく安定した演技でした。
BLの歴史に詳しくないけど、オメガバース流行らせようっていう企画によって産み出された感じがしました。
オメガバースとは、男女の性差に加えて、α、β、Ω、どの種族でも性別でも妊娠が可能。(女同士でももちろん妊娠可能)設定的には今あるものと変わりないのですが、なんとなく今触れるものと違う感じがします。
オメガバースが扱われている上での焦点は、種族で差別されるもの、運命の番に縛られるものに対してのβとしての悲哀みたいなところ。登場人物それぞれが、それぞれに抱える運命に対して、抗ったり受け入れたりしていくお話です。シリアスで切ないけど、ちゃんとハッピーになりますので、ハピエン厨な方にもおすすめです。
では、ネタバレありの感想に。(3作ともこってり書くと読むの辛そうなので、かいつまみます。と思ったのにそこそこ長くてすみません)
side:Masterは、本来はα界でも名家のご子息の東條葵さん(CV鈴木裕斗さん)が、Ωであるということで自分の血の繋がる父が亡くなり、残された義母から追い出されるような形で家を出るところからスタートします。子供の頃から仕えていた宮内一郎さん(CV興津和幸さん)と共に、やはりα界でも屈指の名家である西園寺家に厄介になります。
使用人として二人は西園寺家に入るものの、使用人や執事含めてほぼαしかいないので、執事長の久藤優人さん(CV前野智昭さん)にも厳しく当たられます。そして、西園寺の次期当主の西園寺次郎さん(CV畠中祐さん)は、葵さんを目の敵のように突き放します。
何故次郎さんが冷たいかと言うと、αだから優秀で当たり前という期待に押し潰されそうなプレッシャーの中で、Ωなのに優秀な葵さんの噂を聞いていたからでした。(逆恨みやん)二人は数年前に会った時に、お互いに運命の番の予感があったのですが、次郎さんはそれを認めたくない。
使用人として働くうちにヒートが来てしまった葵さんを久藤さんが何とかフェロモンの誘惑に耐えつつ引き離していると、たまたま次郎さんが来て二人は運命の相手だと確信します。しかし、立場が違うことを理解している葵さんは、次郎さんに思いがありつつも叶わないことを理解して、身分に相応しい人と結婚すること、そうしたら西園寺を出ていくと言います。宮内さんは、自分と共に生きればいいと葵さんに言います。(宮内さんはずっと前から葵さんのことを大切に思っている)
自分の運命にも諦めずに立ち向かう葵さんを見ていてすこしずつ考えを変えていく次郎さん。
自分で決めた結婚相手との婚約発表の日に、自分が誰を選ぶべきかを決めて、葵さんと歩むことを発表します。(婚約相手が懐が広いので許してくれる)
アフターストーリーで、ヒートが来てからの次郎さんと葵さんのセックスシーンが描かれるのですが、ここでαが上でΩが下という世間の価値観の逆転を感じるところがあります。オメガバースて狼の性行動から来たと思っていましたが、このアフターストーリーのタイトルが女王蜂で、なるほどとなりました。
興津さんファンとしては、まず初めの方で執事としての部屋が与えられた時にベッドの数が足りないからと、宮内さんと葵さんが一緒に寝てるシーンがあるのですが、後の二本を聴いたあとだと結構色々考えたくなります。また、次郎さんが結婚相手を決めた後に、自分の思いを諦める葵さんに「運命を捨てるなら、俺が貴方を幸せにします」といって葵さんの名を囁きながら(多分)抱きしめるところ、すごくいいです。
あとあと分かるのですが、この次郎さんと葵さんがくっつくまでの色々は実は影で宮内さんが糸を引いてるんです。
ちなみに、side:Masterのフリートークは、畠中さんと鈴木さんです。運命の買い物の話から、畠中さんの恋愛観が不安になる話と、鈴木さんのお部屋の散らかりようの話が聞けます。畠中さんは初めてでかなり緊張されていたそうですし、二人ともめちゃくちゃ真面目に作品について話しています。興津さんのフリートークばかり聴いていた私はとても新しい感じがしました(笑)
ちなみに、作品の重要箇所で、「かしこまりました」を言うのがあるので、このタイトルになるんだなと分かりました。
side:Batlerについて。
冒頭で、前作で葵さんが初めてのヒートに見舞われ、発情したα使用人たちから久藤さんが庇い部屋に匿ったあと、フェロモンに当てられた状態を宮内さんに手と口で宥められるところから始まります。αの射精が長いという設定で、その妊娠させやすさから、なぜ種族のトップになるのかという説明にもなっています(SEがお◯らし的に長め)あと、葵さんの時に思ったのですが、まじでヒートで発情したαの人たち、アンデッドみたいに追いかけそうな感じがしてΩが気の毒になりました。
そのシーンが夢で、起きた久藤さん。宮内さんはいつ起きていつご飯食べているのか分からないくらい仕事している。他の使用人達もβでもα並みにすごいと憧れられるのに悔しくて宮内さんにフェンシングで挑むが即負ける。一応断っておきますが、久藤さんはαの家系で執事としてはものすごく優秀で有名な家の長男なので、西園寺家の執事長を務めています。つまり、宮内さんがそれより凄すぎるだけなのです。
花嫁修業と言って屋敷のことをしようとする葵さんの妊娠が発覚。次郎さんの父の太郎さんは孫が産まれると喜びを大爆発。「孫!!!イエーイ!!ヤッホーーイ!!」て喜ぶのまじで面白い。
妊娠発覚のあとに調子を崩した宮内さんに、タバコを勧める久藤さん。むせる宮内さん。興津さんの咳も大好物です…。回想で出てくる葵さんと宮内さんの過去は、本当に昔から葵さんを慈しみながら過ごして来たもので、葵さんの一番になれないことで涙が出てしまう宮内さんがついつい気になってしまう久藤さん。「β野郎」なんて言いながらも励ましちゃう。
久藤さんの視点で語られる宮内さん。宮内さんについて葵さんに聞く。(もう好きじゃないか…)自分の気持ちを全然認めたくないフリだけ保つ久藤さんがめちゃくちゃ愛おしくなりました。
食事を食べるところを突き止めて(いっぱい食べる宮内さん)、久藤さんは自分の過去を話します。
αの執事として西園寺家に仕えていた若い時、調子に乗って夜遊びしているうちにαとして狙われて、乱◯パーティー的なところに連れ込まれβに集団で襲われるという経験。オメガバースでαが襲われるっていうのがまず斬新ですね。女性も襲ってくる中に混ざってるので苦手な人には要注意です。(上に乗っかられたり、多分掘られてもいそう)
Ωとβから、単なる種族的に上に立つαとして妬まれることを知って、よりαとしてらしく生きなくてはと思った過去があるから、αとして生まれた苦悩を持っていた次郎さんを久藤さんが大事にしようと思ったのだと思います。
宮内さんが次に昔の話をします。身分の高いα女性と、βの使用人の女性が恋に落ち、αの女性は家柄のために嫁いで行くことなり捨てられたβの女性が身籠って生まれたのが、宮内さん。宮内さんの母は子供を育てながら働き、病気で早くに亡くなります。αの女性の嫁ぎ先の執事から勧められて東條家に就職して、βとして蔑まれ、時に身体を使って奉仕させられる中で、αの家でΩに生まれたことを嘆きもせずに運命に挑む葵さんが心の支えになる。その葵さんの幸せだけを願う日々。葵さんが幸せになって自分が幸せだという宮内さんに、自分の幸せを求めるべきだと強くいう久藤さん。
葵さんの懐妊祝いのパーティーで、自分の気持ちを伝える久藤さん。そして、日を改めて葵さんの気遣いで街に買い物に出る二人。外で外食するときもいっぱい食べる宮内さん。(興津さんのハムハム音が聞ける)たまたま食事するフロアでヒートになったΩが出た時に、宮内さんは久藤さんを引っ張って遠ざけようとします。αの久藤さんは家のためならαの妻を娶るべきだと知っているのに、ついそうした行動をとってしまう宮内さんに、久藤さんは自分のことを好きって言わせると宣言する。
その流れで宮内さんがホテルに連れ込んで、致します。前野さんの攻めを初めて聞いたのですが、良かったです😊なんだろう、興津さんの低めの受けといい感じな相性に感じました。宮内さんを演じる時の興津さんの声がめちゃくちゃ好きなんです。大体諦めてて、大体気持ちを抑えていて、時々本心を言う時のトーンがふっと和らいだ感じになるというか…。二人の初セックスで、Ωじゃないけど噛んで欲しい、傷が化膿して消えない跡が残るくらいして欲しいと頼むのが、宮内さんの精一杯のアンサーなんだなと(好きに対して好きと素直に言えないから)思うと、本当に切ないなあと思います。そのあと、髪を切れとだいぶ昔に言われたことを受けて髪を切った宮内さんの不器用さ。それをちょっと勿体ないって嘆く前野さんの演技がいいんです。
葵さんと次郎さんの会話で、最近宮内さんと仲良くしている次郎さんはお兄さんがいたらあんな感じなのかなと話します。その後、次郎さんの父親である西園寺太郎さんが仕事の話のついでに宮内さんに、自分の元奥さん(次郎さんの母)が今は魂の番を見つけて幸せにしていること、その元奥さんが別な人との子供がいて本当は西園寺に来て欲しかったが断られた話をします。
ちょっと分かりにくくて何度か聞いて分かったのですが(阿呆)要するに、宮内さんのお母さんと付き合っていたのが次郎さんの母(名家のα女性)で、次郎さんの母は西園寺家に嫁ぐものの次郎さんを産んでから家をでしまったこと、東條家に仕えるように手引きしたのが、久藤さんの父親である久藤家令ということです。(次郎さんは、太郎の息子だから次郎だと思っているが、宮内さんが一郎だから、次郎なのだということ)
エピローグでは、もう葵さんに双子(男の子と女の子)が生まれていて、二人の子供を大切にする宮内さんが、今の幸せが続くことを願って終わります。宮内さんの本当の気持ちが滲むようにすごく丁寧に心をこめて興津さんが演技をされています。
アフターストーリーは2つ。使用人の山崎さんから見た久藤さんと宮内さんの話(キスを目撃しちゃう)と、双子の相手をする宮内さんの話。桜さんに王子様扱いでお花をもらって、プリンセスって返す宮内さんまじ王子様。葵さんから、絶対に幸せになれと言われる。とにかく幸せ感がすごい。
フリートークは、興津さんと前野さんと鈴木さんと畠中さん、四人でした。タイトルコールは興津さんだけど、回しは鈴木さん。前回の収録の1ヶ月後らしい。前野さんが興津さんの艶のある声を褒めてリアルに襲いたくなりましたっていう前野さんに私は死ぬまで感謝します。興津さんも、前野さんの積極的なアプローチがよかったとのこと。鈴木さんはフリートークの回しを、先輩相手だからやりづらいと言ってました(笑)すごい真面目に感想言ってくれます。畠中さん、初めてのBL出演で、先輩の濡れ場の演技を見た感想が、もうすごいしかでてこない、という、フレッシュさと感動に満ち溢れてて、照れる先輩たちが誤魔化そうとしててほっこりです。
テーマトークは、やはり運命の買い物について。迷ったら買う興津さん。車欲しいって言ってた。興津さんの運命的な買い物の話。きっとソフビなんだろうな。趣味のものって詳しく言わない興津さん。お仕事が運命だって営業活動でちゃんという前野さん。最後の挨拶も、やはり年下組がちゃんと話しました🤣
では、Answerの話。
プロローグは前作の時間から少し戻って、葵さんの出産のところから。感極まる次郎さん久藤さん、冷静に見せかけて宮内さんもつい産まれた後に安心てふらついてしまうところで、優しく久藤さんが声をかけます。「信じたくないものに祈るしかできなかった」という言葉から、宮内さんは本当に運命を呪って生きてたんだなあとなりました。
それから、久藤さんについて宮内さんが観察していく描写が描かれます。仕事での面、次郎さんが気を利かせて二人で外出させてもらった時に見せる、次郎さんの「よく見れば顔がいい」ところ。(クウォーターらしい)まっすぐなところ。久藤さんが連れて行ったΩのおっちゃんのラーメン屋では、またしても興津さんのお食事演技が聞けます。熱いラーメンを吹いて冷ますところがお気に入りです!葵さんや宮内さんが来てから、Ωに対しての偏見がなくなったと言われる。それから街で偶然、東條家で奉仕していた相手(どうやらαの使用人なのか)に、目的のためなら身体も使うやつと言われるけれど、久藤さんはそれもちゃんとフォローする。前野さんの、この優しさ溢れる声が好きです!!
話の流れから、この相手の人は葵さんに嫌がらせをしかけて、それを阻止するために宮内さんが自分の身を差し出していたことが判明します。相手が曇りない気持ちで接してくれればくれるほど、自分が汚いように思えてしまって受け入れることができなくなる宮内さん。「後学のために」と宮内さんが誘ったラブホで、キスの意味も愛撫の過程があることも知らなかったと内心で思う宮内さんに、なんつー人生を送ってきたんだよ!!!となります。
不幸過ぎて自分が幸せになれそうなことが信じられない受けが好き過ぎて私は悶えました。ちなみに、宮内さんは「早い」らしい。自分で言っちゃうのかわいい。
そんなこんなで身体の関係は続けるのに、お互いに素直になれないまま時が過ぎていきます。仕事でβの宮内さんがパーティー客に言いがかりをつけれるところを救う久藤さん。
その夜、セックスに丁寧にされるのが苦手だというと、「だったら慣れろ、尽くすのがクセでなあ…」っていう前野さんのボイス!!!ナイス執事!!!!かしこまりました!!てなりました。ついつい内心で「とっととしろっつってんですよ」と普段絶対に言わなさそうな宮内さんの口調がより美味しくいただけます。最中に優しくしないで欲しいって思う受けって、かわいそうかわいいですね…。
なかなか恋人らしくならない仲になんでだよ!ってなる久藤さんとか、自分のお世話に慣れてくれない蓮くんにワタワタするとか、前野さんのコミカルな演技が楽しいです。
ようやく心の距離が縮んだと思って久藤さんがプロポーズするのに、宮内さんは断ります。
いつも通りに仕事をしているのに、次郎さんに様子が違うことを見抜かれる久藤さんのシーン、畠中さんの演技があったかいです。(ようやくゆとりを感じる)
満を持して現れたのが、南雲製薬というΩの抑制剤をつくる会社の新所長になった南雲聖さん(CV新垣樽助さん)で、魂の番を研究してみたいと言い出す。次郎さんのことはミソッカスだと思っていそうな発言と、久藤優人さんのことだけ偏愛してる発言が出てくる。わー、めちゃくちゃ気持ち悪い〜新垣樽助さん〜となりました。ここまでねっちょり話す新垣さんを私は他に聞いてないです。
宮内さんに目をつけて二人になってから、南雲さんは次郎さんと従姉妹の関係だと話します。(つまり、宮内さんとも繋がりはある)自分が昔から気に入る久藤さんを幸せにするためなら何でもするという南雲さんに、もう付き合ってはいないという宮内さん。
体調が悪いことを久藤さんに見抜かれて寝かされたあと(不器用な抱擁という話)久藤さんが宮内さんのことを考えるんですが、このシーンの二人の不器用さMAX会話が愛おしいの何のって…利き手じゃない方でお箸でイクラをつまもうとして出来ないくらいもどかしいまでに不器用です。内心の好きが口に出ちゃうとか!!久藤さんが宮内さんを幸せにしたいと願う最高に素敵なシーンです!!
が、しかし。
このあとに、夢の中で宮内さんが幼少期の辛い思い出が再現されるところになるのですが、咳をしながらお母さんを呼んでいる宮内さんの声が聞こえてきて私は頭が真っ白になりました。
当時私がまだBLCD経験が少なくて、こんな子供の声を(大体女性が演じるやつばかりだった)演じている興津さんを聴くのが初めてだったので、なんかもう、体がまだ小さくて肺が小さいし体力も多分ないせいで咳の勢いが控えめで、泣きながらなので声が掠れて消えそうで、多分仕事に出ているお母さんを一人で部屋で待ってるだろう鍵っ子の淋しい声の演技が私の中で突き刺さってあまりの感動に途中で聴くの止めて、友達にヤバいとLINEしました。あとあと友達に聞いたら、興奮具合が怖かった言われました。
たったの25秒くらいなのですが、ここを聞くためにでもこのCD買って良かった!!!てなりました。私だけかもですが。(不器用な抱擁の14分あたりから聞ける)
ちなみに色々聞いた中で、守りたくなる興津さんのショタボイスランキング1位はこの宮内さんです。(長くショタボイスを聞きたい方は、新垣樽助さん主宰の朗読劇のふたり芝居「シンキングブルー」の22日公演のスタンリーがおすすめです。)
話が逸れました。目が覚めると、幼少期に寂しかった記憶とは違い、看病したまま寝てしまっていた久藤さんのあたたかさを感じる宮内さんは、関係は終わったけれど身体の関係は続けてもいいと言います。久藤さんは、もう焦らずにいつまでも宮内さんの気持ちが変わるのを待つというのですが、このあとにまた変態南雲さんが来て、ぶっ込んできます。
南雲さんが連れてきたのは、Ωの少年ハジメさん(CV榎木淳弥さん)で、久藤さんは一目見て顔色を変えます。初対面で、「あなたが運命の人?」と尋ねるハジメさん。
宮内さんは、やはりこういう運命なのだと過去を振り返りながら思います。久藤さんも、心に決めた人がいると心配する次郎さんにはいうものの、やはり動揺が抑えられていません。
社会勉強として使用人の仕事を西園寺家でするハジメさんの様子を宮内さんが聞くと、使用人の山崎さんがここに来た当時の葵さんに似ていると言います。(Ωだから?)そして、宮内さんにも似ていると。これは、ハジメさんも宮内さんのように運命を諦めつつ本心を隠している人だからなのかなと思いました。
仕事中に久藤さんがハジメさんと会話をするシーン。ハジメさんは、久藤さんが宮内さんを好きなことを知っていて、それでもいいと言います。明らかに心も身体も魂の番の相手だと言っているが、抗いたい久藤さん。
そして突然始まる宮内さんの幼少期の辛いシーン。(本能の10分あたり)私とお前は捨てられたの、可哀想な子、産まなければ良かったと自分を叩く母親。たった20秒もないくらいですが、泣きながらお母さん…ていう宮内さんの(興津さんの)声が〜〜〜(涙)
その後の、産んでくれなんて頼んだ覚えがないというモノローグ。どうやら父親(α女性で、次郎さんの母)と顔が似ているから母の怒りが向いているようでした。この女性でも父親になれるっていう感覚が普段接しないから不思議な気持ちになりますね。産まれた時から理不尽に扱われ、自分のせいで母親が不幸せになっていると感じ続けて、どうすればよかったかと自問する宮内さん。また、興津さんのショタボイスで、「ごめんなさい…母さん、不幸にしてしまって、ごめんなさい…」って泣きながら入るんですよ!!!13秒くらいですけど…
宮内さんにとっては、運命は何一つ与えるものはなくて、世界を支配しているクソ喰らえなものだけど、それでも自分が大切に思う久藤さんが幸せになって欲しいと願います。
宮内さんが久藤家令に頼んで手に入れたデータを調べて分かるのが、ハジメさんが遺伝子操作をされて久藤さんの運命の番になるように産み出された子どもであることでした。科学で運命を動かせるかもしれない事実に、内心で幼少期の自分と会話になる宮内さん。これまでの過去の記憶ではなく、宮内さんが押し込めていた自我との会話のようでとても興味深いです。インナーチャイルドってやっぱりいるよね!!
南雲さんは、宮内さんが運命の番の二人をくっつけるためにした行動を把握していて、宮内さんの自己満足と突きつけます。
宮内さんを心配してきてくれた葵さんに謝ると、葵さんは理由を聞かずに宮内さんへの感謝と、間違ってもいいと宮内さんを励まします。
船上パーティーのために先に準備に行っているハジメさんから、「今夜発情誘発剤を飲む」と連絡が入り、家令にも後押しされて宮内さんは向かいます。
船上パーティーでは、南雲さんと次郎さんの元婚約者とのやりとりがあって、ここでの元婚約者さんのいい感じの南雲さんへのあしらいが痛快です。いい作品にはいい女性キャラでるという私の中での持論です😊
ハジメさんはお仕事のし過ぎで体調を崩したということで久藤さんが部屋で休ませていると、ハジメさんは想い人(南雲さん)の幸せのためなら、といって遂に発情期誘発剤が使われます。
魂の番のフェロモンに耐えていると、宮内さんが飛び込んで来てハジメさんに抑制剤を打ち、久藤さんを連れて行きます。(αに使う抑制剤はないのかな?)
ヒート中の行為が激し過ぎて拒もうとする久藤さんに、宮内さんが促して始まります。実は自分で妊娠可能かを検査していた宮内さんは、体質や過去の虐待などの件で妊娠しにくいかもしれないと言われていたらしく、それもあって久藤さんとの付き合いに躊躇っていたのです。ヒート中のαなら可能性があるのではということで、ゴム無しでして欲しいと言います。激しいけど愛のあるセッ…、いいですね!!(是非聴いて欲しい)痛そうな感じの声で、やっぱりβなんだな…て感じです。行為の後に、嬉しそうに自分に噛み跡が残っていると示す宮内さんに、ずっと渡し損ねていた指輪を渡しす久藤さん。形に残るものがないと、いつか離れてしまうのではという不安があった宮内さん、それに気が付かなくてすまなかったという久藤さん。
船から降りて、西園寺太郎さんと久藤家令に謝って、宮内さんから久藤さんと一緒に幸せを築く覚悟が出来たといいます。ここは普段BLCDでは泣かない鋼の心の女なのですが、ついつい涙がでそうになりました。
最終話は、船上パーティーから3年後の宮内さんと久藤さんの披露宴の日。なんと蓮くんがいなくなるトラブルで、探しに行きます。披露宴は見つかるまでしないと宮内さんと久藤さんも探しに行きます。今までなら自分のことを差し置いても仕事を優先する宮内さんが、自分のことを疎かにしない面が出ています。まだ二人には子供ができていなくて、行為の時に果てた後でこのまましばらくいて欲しいと強請るかわいい宮内さんの思い出を久藤さんが披露してくれます。
ちなみに、南雲さんは国家機密を持ち出したせいで追わる身で、色々な国を転々としています。相変わらず久藤さんのことを愛でています。ハジメさんはその南雲さんと一緒にいることで幸せそうです。(この二人の背景が脳内で二次創作できそうなくらい気になる)
お花畑で見つかった蓮くんは、「みー(宮内さん)のお姫様になりたい、でも、みーはくー(久藤さん)のお姫様だから」と言います。自分なりに祝福しないと思ってとお花をあげたいけど、離れていく宮内さんが嫌だから泣いちゃうところ、何故か貰い泣きしそう。後ろで泣いてる久藤さんおもろい。
無事に、披露宴。いや〜、好きなキャラの結婚式にでられるっていいですねッ!!(出てない)
誓いの宣言と、指輪交換とキス。めちゃくちゃハッピーハッピーです。執事なので合間に仕事しようとして葵さんに怒られる宮内さん。
準備に手出しをしないように追い出されたところで、同じく追い払われた久藤さんと話をします。(ここで、またしても宮内さんの早漏話が出てくる😊)いいシーンなのですが、ここのすごいのが、なかなか妊娠しない宮内さんに、もしもの時は俺が産むからって久藤さんが言うんです。オメガバースでもなかなか見ない話で、さちも先生って本当に革新的なことを考えるなあって思いました。もちろん、宮内さんがそうするわけではないんですけど。ようやく自分から好きだと言える宮内さん、心から幸せだと言う久藤さん、大切な人を幸せにしたいという宮内さんの(久藤さんにとっても)願いが叶う、本当に素晴らしい終わり方です。二人を見ている葵さん、次郎さんとその子供たちの反応も面白いところです。(赤ちゃんの時期からもですが、本当に双子ちゃんたちの声も可愛いんです!!)
アフターストーリーの一つ目、は結婚してからの初夜。めちゃくちゃラブラブしてくれます。宮内さんがイヤイヤ言うのが良い。久藤さんは丁寧に準備したい派VSさっさと挿れて欲しい宮内さんのお陰でいい(えっちな)会話が聞けます。最後に、いつも大食いの宮内さんが、さらに食べるようになって、久藤さんに「何人分食べるんだ」と言われて終わります。(二人です!!!!)
アフターストーリーの二つ目は、無事出産した宮内さんのモノローグから始まる小話。葵さんの双子も大きくなって、宮内さんの子供の優一くんと遊んでいます。蓮くんはすでに反抗期。
宮内さんと久藤さんは時折喧嘩もしてるけど、ちゃんと幸せになってるよ、という話。最後の最後まで、最高のツンデレを貫いてくれる、宮内さんで終わります。
短いアフターエピソードもあって、優一くんが食べ物の絵本が大好きなことと、ツンデレのデレがちょっとでてきやすくなった宮内さんが描かれます。
簡単なまとめ。かしこまりましたディスティニー、登場人物が全て運命に対して翻弄されてるってこと。
葵さん、Ωであることを全て受け入れている人。
宮内さんとは対極の存在。
次郎さん、αである苦悩を感じ続け運命を受け入れれたくなくて逃げていたが、葵さんによって運命を受け入れるようになる人。久藤さんは、αである苦悩を後から知ったことでΩとβに不信感があるが、宮内さんと葵さんによってそれがなくなる人。
南雲さん、自分の好きな相手のためなら、狂気的とも思われる方法をとってでも、相手の幸せを願う人。ハジメさんもある意味同じ。ちなみに、宮内さんもそうした意味では同じ。宮内さんとハジメさんは、自分の運命を見極めるために、賭けに出る話。
最後に、運命に対して呪っていた宮内さんが、自分の幸せを掴む話。でもこれ、自分の幸せって相手が幸せになることなんですよね。これ以上ない、ハッピーエンド。さちも先生が、まだオメガバースがこれから流行るという時にここまでの話を作り上げられたというのは本当にすごいなあと思いました。次郎さんが、性別も身分も種族も関係ない社会を作りたい、と作中でいうのも、すてきだなあと思ったところです。
フリートークその1。収録は年跨ぎだったらしい。1枚目のころはこんなに自分たちの話を掘り下げると思っていた興津さん。南雲さんのことを気持ち悪い人って言ってました(笑)
テーマトーク、名前の由来について。(その前に、オメガバースで出産した話になる。子供が産まれるのは不思議な感覚だったらしい)興津さんの名前はご両親が思いを込めて付けたそう。前野さんは3文字とかの尖った名前が良かったとのこと。前野さんは本名だと通販などで買い物をする時に気になるって言ったら、興津さんが「えっちなやつを買うときとかね?」って言ってました。前野さんはいい感じにいなしてました(笑)
色々話して、例えば後輩から名前を考えて欲しいと言われたらと前野さんから言われて、興津さんがすごいインパクト大な名前を考えてました。なんか、長い収録が終わって気が楽になったのか、とってもリラックスした感じで話されていました。優一くんの将来が気になる前野さん。ハジメさんの話も気になるからやって欲しい、また出番があるといいなと言って興津さんが締めました。
フリートークその2は新垣さんのタイトルコール。キャラの気持ち悪さをしっかり再現しつつ言ってくれました。演じてみての話、榎木さんは人造人間的な存在なので、無機質な演技にしたそうです。鈴木さんは、早口ですごく色々話してくれる。すごく真面目な方なのかな…と思いました。執事の2人を見守ることができて良かったとのこと。畠中さん、面白くて切ない!ドラマとして面白かった。新垣さん、自分から気持ち悪かったでしょ?と自ら言う。演じていて気持ちよかったとのこと。悪役が改心しないパターンが楽しかったらしい。トークテーマは名前の由来。畠中さんは、助け助けられるように、とのこと。未熟児だったらしい。新垣さんがいい感じで補足してくれる。流石だぜ、先輩!!!鈴木さんは海(かい)だったけど、親が先々のことを考えて辞めたらしい。素敵な思いがこもっていました。榎木さんは、名字に対していい響きでつけたらしい。新垣さんは、下の名前を似ている祖父から取ったという話。ちょっとカッコイイ。最後の4人の締めも真面目にお話されていました!最後に締めでも、新垣さんは気持ち悪かったでしょ?と嬉しそうに聞いていて、本当に楽しんだのだなと思いました。
またしても長くなりましたが、感想は以上です。
私、致してるシーンはどっちかと言うと「もう、私の感想なんてどうでもいいから直接聴いて下さい!!!」という気持ちになっちゃってうまく感想が述べられないのですが、
敬語受け☆☆☆☆☆
ツンデレ☆☆☆☆☆☆☆☆
喘ぎエロさ☆☆☆☆☆
て感じで、大好きです。興津さんの喘ぎはいつも天下一品ですけれども!なかなかCDをゲットしにくいのが本当に勿体ないです🥲
いつもお読みくださり、ありがとうございます!是非世話これからも、運命を共にしてBLを楽しんで行きましょう!!!
(3作品とも、色んな人物のセリフにかしこまりました、が出てくるので、そこも探すのもオススメです!)(Ωのおっちゃんのやってるラーメン屋の名前が、ラーメンかしこまり)(よくよく考えたら1年くらい前は興津さんのこと殆ど知らなかった自分の運命を考えると、運命さんには全面的に感謝しています)
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