東京のガキは可愛くない!!
きいて、俺は関西人。
3年間だけ岡山に住んでたけど、人生の大半を関西人に囲まれて、関西弁にまみれて、たこ焼きは家で食うのが1番美味くて、土曜日は新喜劇を見て育った。
そして成長した俺は東京出張に行くんだけど。
商談が三件終わって夕方に上司と解散して、新幹線に乗って帰る前に、銭湯に行ったのよ。
気持ちいい、マジで気持ちいい。
一日中なれない東京歩き回って、常にGoogleマップと乗換案内を開きながら路線の多さにキレそうになりながらやっと辿り着いた夕方17:00の銭湯。
オアシスすぎる。1日の疲れをちょーーーどいい湯加減のお湯に全身包まれて疲れ完璧とれとれ。
長風呂が苦手ながら20分は浸かってた。
銭湯自体も久々やし、気疲れもあったんかな。
だいぶ湯船でゆっくり。
銭湯の醍醐味といえば、風呂上がり脱衣所で全裸で扇風機浴びながら、フルーツ牛乳飲んで、あの針がバイーーンってなる体重計に乗って、あぁ太ったなぁって思うやつ。
それをじっくり堪能。
最高、もう商談も終わって何もかも終わって、あとは帰るだけ、新幹線までまだまだ時間もある。
バイーーン。太ったなぁ。何回も乗ってみる。
そこの銭湯、最高なところがまたあって、うちわが5枚くらい置いてあった。
うちわ、好き。直で風浴びれて、やっぱり涼しい。
発明した人に一言ありがとうと伝えたい。
マジで風呂上がりのうちわを"堪能"している時に、同じく風呂上がりであろう小学生の男の子が俺のことチラチラ見ててん。
お父さんが出てくるまで、真っ裸で、あちーって言いながら待ってた。
うちわで仰ぐ俺、それをチラチラ見てくる男の子。
関西人の俺が想像するこの後の流れ教えるな。
俺「うちわ使う?」
男の子「ありがとう!使う!」
俺「お父さんなかなか出てこーへんな」
男の子「そうやねん、いつも遅いねん」
俺「お父さん出てくるまで、一緒にジュース飲んで待っとくか!買ったるわ」
男の子「いいの!?」
俺「ええよ!好きなん選び!」
まあ、こんな感じよな。"関西人"の俺ならこれが自然な流れやと想像するで。
暑そうにしてる男の子にいざ声かけてみることにした。
俺「うちわ使う?」
男の子「あ、大丈夫です」
クソガキゴラァァァァァ!!!!笑
全く可愛くないねんけど!!!!笑
なんやこの東京のマセガキ!笑
東京に住み出した友達はよく
「東京の人、冷たいねん」
ってみんな口揃えて言うねんけど、てっきり大人だけかと思ってた。
俺の初"東京の人、冷たいねん"は
小学生のマセガキから感じるとは思ってなかったな。
小学生の男の子が敬語使ってるのも、俺の心臓にグッサリ何か刺さった感じがした。
切ない。賢すぎる東京のガキ。
関西のアホガキとはわけが違う。
「あ、大丈夫です」の一言で、アラサーの感情を揺さぶってきた。
東京には、人懐っこいと言う言葉はあるのかすら疑問に思えてきた。
うちわを断られた俺は、小さい脱衣所に流れる小学生男児との絶妙な空気に耐えながら、フルーツ牛乳をグビグビしてた。
お前がうちわを受け取れば、このうますぎるフルーツ牛乳飲めたんだぞって勢いでぐびぐびいったった。
その後ガキはお父さんにフルーツ牛乳ねだってダメって言われて飲めてなかった。
ほら〜もっと人懐っこくしとかな、とか思ってた時に気づいた。
「関西人おせっかい多い」
東京の人たちってこれよく言うよな。
ごめん、確かにそうやわ、これおせっかい。
このおせっかいが、それでも愛しい。
子供に敬語で断られても、俺はおせっかいをやめない。
やいやい言うのが好きだから。
フルーツ牛乳を飲み終わって、銭湯を出る時、番台のおばちゃんが満面の笑みで
「ありがとねー」って言ってて
優しい人もいるんや東京ってなった。
この出来事で分かったことは、
東京の子供はマセガキ。
関西人はおせっかい。
あと
おばちゃんは地域関係なく太陽。
俺からもありがとうおばちゃん。