VS阪神の強力先発陣 13連戦の2カード目 9/4~9/7
こんにちは。皆さんお疲れ様です。今回は13連戦の2カード目である阪神戦の振り返りを行っていきたいと思います。私も現地観戦したかったのですが、一般発売30分後にログインしたらすでに完売。去年までは簡単に取れたのになあ、、ということで、そろそろ本編に入っていきたいと思います!
9月4日 (金) VS阪神 11回戦
阪神 1 (中) 近本 光司
2 (遊) 木浪 聖也
3 (右) 糸井 嘉男
4 (左) サンズ
5 (三) 大山 悠輔
6 (一) ボーア
7 (捕) 梅野 隆太郎
8 (二) 小幡 竜平
9 (投) 西 勇輝
巨人 1 (遊) 坂本 勇人
2 (右) 松原 聖弥 3(左) 亀井 善行
4 (三) 岡本 和真
5 (中) 丸 佳浩
6 (一) 中島 宏之
7 (二) 吉川 尚輝
8 (捕) 炭谷 銀仁朗
9 (投) 戸郷 翔征
巨人 戸郷、大江、鍵谷、桜井 - 炭谷、大城
阪神 西勇、スアレス - 梅野
勝ち投手 西(5勝3敗) 負け投手 戸郷(7勝3敗)
1-1 終盤追い上げ見せるも、序盤のミス響き惜敗。
この試合はじっくり見れていないので簡潔に。2回裏、戸郷は甘くなったカットを大山にレフトスタンドへ運ばれ先制を許す。その後、1死1.3塁で西を迎えた場面。西がセーフティスクイズで1塁線に転がし、ファーストの中島がチャージしてきてその打球を捕球し、そして打者走者西にタッチをしてから本塁送球。結果、本塁のタッチは遅れ貴重な追加点を許した。記録上、西のセーフティスクイズ成功となっているが、実質中島のエラーである。あの場面、3塁走者が足の速くないボーアということもあり、タッチしてからでも間に合うと思っていたのかもしれないが、やはり準備不足といわれても仕方のないプレーであり、十分セーフティスクイズを予想できた場面であるので、確実に三塁走者を挟殺でアウトにするべきであった。その後、両投手が締まった試合を作り、6回表まで進む。特に阪神先発西は6回まで10奪三振を奪うなど圧巻の投球。迎えた6回裏、先頭の糸井がツーベースでチャンスメイクすると、代走の江越が初球盗塁。続くセリーグ得点圏打率ナンバーワンのサンズが戸郷の甘くなった真っすぐをバックスクリーンに運び、4-0とした。その後売り出し中の小幡がレフトへしぶとくタイムリーを放ち、西が送りバントをしたところでピッチャー交代。代わった大江が近本をしっかり抑えるも、防戦一方の展開になってしまっていた。しかし7回表、エラーと岡本のヒットでチャンスを作り、好調の丸がライトへタイムリーツーベースを放ち、1点返しなおもチャンス。この回、西は疲れが見え出し、球が真ん中に集まりだしていた。代打大城のタイムリーで3点差とし、尚も1死1.3塁の大チャンス。ここで原監督は炭谷に替えて代打重信を選択。結果、ピッチャーゴロで最悪のゲッツーとなった。8回、2点を取るも、結局7回のチャンスでもう一押しできなかったことが響き、4-5で惜敗となった。この7回の重信の打席、ポイントは二つある。①なぜウィーラーではなく重信を選んだのか。②なぜ3ボールから打ちにいったのか。まず一つ目であるが、8,9回をまだ余している7回ということもあり、最悪ゲッツー崩れの1点を取り、まず2点差に詰め寄ることが原監督の考えににあったことがわかる。その点において、ゲッツーの可能性がより低い走力のある重信を選んだ。恐らく8.9回の最終盤で3点差のケースであればそんなことは言ってられないのでより長打の確率の高いウィーラーを送っていたことだろう。次に二つ目であるが、前述の通り、この回の西は真ん中に球が集まり始めていた。それに加え、直球に強い重信。あの場面は待ての場面ではなく(試合後、原監督と元木ヘッドが明かしていた。)打者に任せた場面であったことから、積極的に打ちに行った。その結果が最悪のピッチャーゴロゲッツーであったが、この結果は本当に紙一重で、少しでもズレていれば1点は入っていた。重信を責めることは誰にもできないプレーだった。まあ、強がりを言うと完封負けムードから追い上げを見せ、勝ちパターンも温存でき、そんなに悪い負けかたではなかったと感じている。しかし、2戦目からの先発予想が巨人が今村、復帰のメルセデス、直江に対し、阪神が藤浪、秋山、高橋遥人ということを考えれば、まず初戦を戸郷で取りたかったのは間違いないだろう。
9月5日 (土) VS阪神 12回戦
阪神 1 (中) 近本 光司
2 (遊) 木浪 聖也
3 (右) 糸井 嘉男
4 (左) サンズ
5 (三) 大山 悠輔
6 (一) ボーア
7 (捕) 梅野 隆太郎
8 (二) 小幡 竜平
9 (投) 藤浪 晋太郎
巨人 1 (遊) 坂本 勇人
2 (右) 松原 聖弥
3 (左) 亀井 善行
4 (三) 岡本 和真
5 (中) 丸 佳浩
6 (一) ウィーラー
7 (捕) 大城 卓三
8 (二) 吉川 尚輝
9 (投) 今村 信貴
継投 巨人 今村、沼田 - 大城、岸田
阪神 藤浪、能見、望月、小川 - 梅野、坂本
勝ち投手 今村 (3勝0敗) 負け投手 藤浪 (1勝5敗)
本塁打 大山 15号
2-1 藤浪の直球を恐れずスイングした巨人打線
一回表、巨人打線は藤浪の前に三者凡退に終わる。しかし、2回表先頭の岡本が直球を捉え右中間へのツーベース。丸はベストピッチのフォークに空振り三振するも、ウィーラーが四球でチャンス拡大。そして続く大城が左中間へのタイムリーツーベースを放ち、巨人が2点を先制。続いて3回表、先頭の坂本がレフト前ヒットで出塁、松原が三振も亀井がセンターへのヒット。近本がファンブルし、1死1.3塁とする。ここの近本のプレーについてであるが、防げるミスというか、緊張感の足りないエラーだった。センターへのライナーのワンバン処理の際、芝で弾んだボールがイレギュラーしたというケースだったが、まずそこまでチャージする場面ではない上に、試合開始が1時間遅れるほどの大雨の後でかなり水分を含んでいた芝であるため急に打球が死んだり、不規則なバウンドになったりということが予想できたはずだ。そして岡本、丸の連続四球で3点目を取り、更にウィーラー、大城、吉川尚の三連続タイムリーで7-0と突き放した。この三人に共通していた点、それは追い込まれる前に藤浪のストレートを捉えたという点だ。この試合も、そして前の対戦試合を見ていても、藤浪はインコースに投げ込まない。更に連続四球でストライクが欲しい精神状態においては、巨人打線はストレートにヤマを張って臆することなく振りに行ける。今の藤浪は色んな意味で巨人にとって"怖くない投手"になっているといえる。4回は無得点。5回、2死2塁となるも、投手今村にストレートのフォアボールを与え、暴投、坂本には明らかなボール球で四球を与え、満塁とする。阪神サイドがこの試合を諦めないならば、今村に四球を与えたタイミング辺りで投手交代もあっただろうが、それ以上に阪神も13連戦真っただ中で投手を使いづらく、最低でも5回を投げ切ってほしいという考えだったのだろう。しかしその思惑通りにはいかず続く松原のセカンドゴロを小幡が悪送球。亀井のタイムリーもあり、11失点。代わった能見が一球で片づけたが、収拾がつかなくなってしまい、この時点で試合が決した。
2-2 一皮も二皮も剥けた今村のナイスピッチング。
この日の今村の投球はここ数年で1番。というよりも、一皮も二皮も剥けたまるで別人が投げていたかと感じるほどの投げっぷりだった。実力は1軍ローテ級のモノを持っているが、なかなかその実力を発揮するメンタルがなかった。もったいない数年間を過ごしていた。が、この日は違った。サンズから奪った2つの三振が象徴的だった。今の阪神では一番怖い存在であるサンズに追い込んでから二打席連続で内角に真っすぐを投げ込み、スイングすらさせなかった。相手主力打者に継続した攻めの姿勢を見せたこの投球はこれまでの今村には見られないものであった。決め球の落ちる球、カウント球のカーブスライダー、そして真っすぐの走りもよく、特に文句のつけようがない内容。8回、大山に本塁打を打たれるも、後続をしっかり断ち、8回117球5被安打6奪三振1失点。戸郷で落とし少し嫌な流れの中、阪神打線を抑え込んだことは価値が高い。今村は谷間の先発で満足していないと思うので、高橋優貴がモタモタしている今、今までつかみ取れなかった文句なしのローテ入りを期待、それには次の登板が非常に重要な意味を持つことになるだろう。
9月6日の阪神戦は大雨のため試合中止。
9月7日 (月) VS阪神 13回戦
阪神 1 (中) 近本 光司
2 (二) 糸原 健斗
3 (右) 陽川 尚将
4 (左) サンズ
5 (三) 大山 悠輔
6 (一) ボーア
7 (捕) 梅野 隆太郎
8 (遊) 木浪 聖也
9 (投) 髙橋 遥人
巨人 1 (遊) 坂本 勇人
2 (右) 松原 聖弥
3 (左) ウィーラー
4 (三) 岡本 和真
5 (中) 丸 佳浩
6 (一) 中島 宏之
7 (捕) 大城 卓三
8 (二) 吉川 尚輝
9 (投) メルセデス
巨人 メルセデス、高梨、大竹、大江、中川、デラロサ - 大城、炭谷
阪神 髙橋、ガンケル、岩貞、岩崎 - 梅野
勝ち投手 メルセデス(2勝2敗) 負け投手 高橋遥人
セーブ デラロサ(1勝0敗9S)
本塁打 糸原3号
3-1 野球はミスの多い方が負けるスポーツである。
阪神の先発は過去2対戦で1得点しか取れていない高橋。試合前からロースコアのゲームとなることを巨人ベンチも覚悟していただろう。1回、2回とランナーを出すも無得点。高橋の状態は過去2対戦の時よりも良いとは感じなかったが、それでもやはり簡単ではないと思わせる投球だった。迎えた3回表、好調の大城と吉川尚が連続ヒット、メルセデスがうまいバントを決め、坂本の四球で満塁とし、打席には松原。このところの松原は2番としての繋ぎの役割を全く果たせず、それに伴い状態を落としていた。1打席目の三振を見てもあまり期待は出来なかった。その松原が浅いセンターフライを放ち、三塁ランナーには足の遅い大城。しかし近本は何を焦ったか、キャッチャーの頭上を大きく越える悪送球。3塁ランナーが生還し、先制点を取った。続く4回、岡本が木浪のエラーで出塁、中島のツーベースで1アウト2.3塁のチャンスを作る。そして続く大城が3回の松原と同じような深さのセンターフライを放つと、後藤三塁コーチが岡本にGOさせる。近本の送球はキャッチャー手前で3バウンドし、岡本がホームイン。試合後、矢野監督が「今日は近本で負けた。」と厳しい発言をしたように、踏ん張りたかった高橋からするとがっくりするようなプレーが続いた。3回のプレーについては3塁ランナーが大城ということを把握していたかということが問われ、4回のプレーについてはナーバスになっているであろう近本の心理を突いた後藤三塁コーチのナイス判断があるが、どちらも根本にあるのは近本が弱肩であるということである。触れなかったが、1戦目、2戦目で3度レフト前タイムリーがあったが、レフトサンズはバックホームの姿勢をも見せることなく、走者2人の生還を許した。阪神の守備力について内野手がフィーチャーされることが多いが、サンズ、近本に加え、衰えの隠せない糸井を起用している外野陣も問題アリで、亀井、松原、丸の外野陣と比べると、試合が始まる時点でハンデを背負っているといわざるを得ない。そして5回表、1死1.2塁のチャンスを作ると、打席には高橋遥人から3年連続の本塁打を放っている岡本。その岡本が低めのフォークをうまくすくい左中間へ運ぶ。今の巨人リリーフ陣を考えると安全圏かと思えるような3点目を取り、天敵高橋遥人を攻略した。
3-2 涙を力に変え復帰したメルセデス、原監督の大局観。
前回登板の東京ドームでの阪神戦では、左ひじのコンディション不良により2回で緊急降板。その試合にかける思いと悔しさから、ベンチで涙した。それから約2週間後、同じ阪神戦で1軍のマウンドに戻ってきた。その立ち上がり、有り余った力をぶつけるような最速150キロの真っすぐがキレ、復活を予感させる球を見せた。持ち味のテンポよい投球リズムも光り、大きなピンチを背負うこともなく、6回73球で無四球無失点。怪我明けということもあり、余力を残したまま、自身も納得の投球。昨年まで4勝無敗の虎キラーが帰ってきた。7回、この回が勝負だと踏んだ原監督は7回裏、左の高梨を投入。糸原に復帰初安打となるライト前ヒットを許し、陽川の打席で暴投で得点圏にランナーが進む。結果、三振で抑えるも右のサンズのところで大竹を投入。大竹も本調子ではなくサンズにレフト前ヒットを許す。大山はライトフライに抑え、打席には左のボーア。2死1.3塁、本塁打が出れば即同点の場面、追い込んだもののライトへ紙一重の大ファール。ここで、なんと大江を投入。試合後原監督は、「追い込んだら大江あるぞ」と事前に伝えていたと明かした。確かに、1-2とボール球を2球使える状況下においてボーアが大江に合わせることは想像しにくい。結果、ボーアシフトが仇となり三塁内野安打を許すも、梅野に対してはフルカウントから外角の真っすぐで空振り三振を奪い、最少失点で切り抜けた。この継投を見ても、8.9回を任せる中川、デラロサの信頼度、大江の信頼度がすでに大竹、高梨に並んだものとなっていることがわかる。そして8回、中川が3人でデラロサに繋ぎ、9回、そのデラロサが糸原に初球出会い頭のホームランを打たれ1点差となり、福留に四球を与えるも、大山をゲッツーに打ち取り、試合終了。デラロサは去年途中に加入してから一度もセーブ機会失敗がない。最後の吉川の出来るだけ前に詰めてのセカンドゴロ処理と坂本-北村の流れるような送球は本当に美しかった。6回裏にも坂本がフェンスギリギリのファールフライを好捕するなど、締まったプレイを時折見せている。岡本、坂本、吉川の内野陣はリーグ屈指で、甲子園を本拠地にしているかのような動きを見せてくれた。
(敬称略)
以上です。まさかの6戦5勝スタートです。今村、復帰のメルセデス、サンチェス先発陣が本当に頑張っています。主力の不振、先発陣離脱で苦しかった8月を勝ち越しで乗り切ったご褒美がここにきて回ってきている感じです。それはそうと、澤村選手が香月選手とのトレードでロッテに移籍しました。様々な意見があるかと思いますが、球団が澤村選手のことを考え、澤村選手がもう一花咲かせるために適切な場所はここではないと判断したのでしょう。ロッテに求められ、即一軍登録、勝ちパターンで起用。渡邊、元同僚の大田、ビヤヌエバに対して三者連続空振り三振、私も見ていました。水を得たフィッシュの如く、マウンド上で活き活きしている澤村投手を見て、不思議と寂しい思いはなく、9年半巨人に貢献してくれた感謝と、この素晴らしい投手を応援できていたという誇りのようなものがこみ上げてきました。また、香月選手はU-18で岸田選手、岡本選手とクリーンアップを張っていた人材です。これも何かの運命ですかね。プロ野球は本当に面白いです。
(追記:2020 9/14 )
13連戦後半2カードは観る時間がなかったので割愛することにします。なんと、13連戦(1試合雨天中止)を10勝1敗1分という圧倒的な成績、ぞして7連勝で終えることが出来ました。DeNAの自力優勝消滅がしました。そして、阪神が広島に対して3連勝を決めたため、ゲーム差は9.5差で変わらず、火曜日からの3連戦に入ります。巨人からすると1勝でもすればよく、阪神からすると3連勝しないと厳しい。ゲーム差以上にこの気持ちの面の余裕の差は大きいかと思いますが、油断することなく、菅野投手で先勝を決めてもらいたいところですね。
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