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もうお前は死んでいる・・・には絶対なりたくない!!

みなさま、こんにちは!
Global Investment Academyの両角です。

いきなりですが、

「ゆでガエル理論」

について聞いたことはありますか?

ほとんどの方が
ご存知かと思いますが、

カエルを熱湯の中に入れると、
驚いて飛び出してしまいますが、

常温の水に入れて徐々に熱すると、
カエルはその温度変化に慣れていき、
生命の危機と気づかないうちに
ゆであがって死んでしまう・・・。

そんなお話です。

あくまでも作り話ですが、
企業経営やビジネス、
自己投資の大切さなどを
説く際にこの話を用いて、

ゆっくりと進行する危機や
環境変化に対応することの大切さ、
難しさを戒めるのによく使われます。

このGIA通信を普段から毎回
欠かさずお読みいただいている方は、
志(こころざし)・リテラシーの
高い方ばかりですので、

こんな話は釈迦に説法で、
自分は大丈夫!と思っているはず。

でも・・・・ですね。

意外と自分では気がつかないうちに、
自分を取り囲む環境が徐々に変化し、

気が付いた時には
すでに手遅れだった・・・!?

そんな状態に
知らず知らずのうちに
近づきつつあること、
意識されていますか?

もしかすると日本人、
いや世界中の人々がこの
「ゆでガエル」になって
死んでしまう・・・。

今日はそんな笑いたくても
笑えないような状況を
我々目線でお伝えしていきますね!

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(こんな呑気にしてるとヤバイぞ・・・汗)

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購入出来るものが減ってるという事実!
緩いインフレは怖さの実感がない(涙

まずはこちらのチャートをご覧ください。

何故か1米ドル紙幣が徐々に削られています、、、汗

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(「VISUAL CAPITALIST」から引用)

このチャートが意味していること、
お分かりますか?

タイトルに

「A DOLLER'S WORTH - PURCHASING POWER OF THE U.S. DOLLER」

とあるように、
時間の経過に伴う米ドルの
《購買力》の推移を表しています。

通貨の購買力とは、
1単位の通貨で購入できる
商品とサービスの量のことです。

先ほどのチャートの数字が
少し見辛いので補足しますね。

まず、新型コロナウイルスによる
パンデミックが宣言された
2020年時点の通貨価値を
1米ドルとした場合、

過去にその1米ドルと同等の
購買力がどの程度あるのか
それを示しています。

1913年。
米国の中央銀行にあたるFRBが設立され、
新しい連邦中央制度がスタートしました。

その時の1米ドルは、
今の価値でいう26.14米ドルと同じ。

たった1米ドルで、
Hershey'sのチョコレートバーが
30個も買えた、そんな時代でした。

1933年。
金の保有が禁止された様に、
《金本位制》が停止しました。

同じく1米ドルで
10本のビールを購入できました。
(おっ、羨ましい・・・w)

その後米国は、
第二次世界大戦、
それに続く朝鮮戦争と
ベトナム戦争の赤字を補うために、
マネーサプライを大幅に増やしました。

その結果、
ドルの購買力は一気に減少。

1944年には、
20本のコカコーラが買えたものの、

20年後の1964年には、
ドライブイン映画の
チケット程度の価値まで減少。

その後も年々、
その価値を落として今に至ります。

このように、
時間の経過とともに、
米ドルの購買力
(=購入できるモノの価値)
は減少していきました。

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異次元のマネーサプライの上昇で
FRBはまさかの発表中止に!?

以下のグラフは、
米国のマネーサプライ(M2)の推移です。

2000年の約4.6兆ドルから
2021年には19.5兆ドルと急増しています。

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これまで何十年間かかって
徐々に増えてきたマネーサプライですが

直近1年半もの間に、
一気にそれを上回る大量のお金が刷られ、
市場にばら撒いていることは承知の事実。

あまりに物凄い金額なので、
米国民の混乱を避けたいのか、

はたまたこの事実がバレると
何やらヤバイことになるのか、

正当な理由はよくわかりませんが、
FRBは今年の2月に突然、
この発表自体を中止してしまいました。
(DISCOUNTINUED)

中国だったら、
都合悪いデータを出さないとか、
意図的に数字を改ざんするとか、
何となくやりそうな気もしますが、

さすがに天下の米国さんが

「こんなことをしちゃヤバイでしょ!」

と、突っ込みたくなるのは、
私だけではないでしょうね。。。

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インフレ下で中央銀行は何をしてる?
日本はある特殊事情が・・・

さて、今上述してきたことを
一言で表現するとすれば、

【世界は確実にインフレが進行している】

ということです。

我々は日々色々なことに
追われながら生活しているので、

現在の生活に切り離せない
お金の価値がこうして
どんどんと毀損していることを
ほとんど意識せずに生活しています。

ただ、こうして時計の針を
大きく過去に戻してみると、
これまでの経緯が理解できますし、

もしかすると、
紙幣の価値が逓減していく速度は、
これからの方がずっと早くなるのでは?

私はそう思っています。

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ただ、そのことは何も
私だけが思っているのではなく、

世界各国の中央銀行も
同じ様に考えてすでに
行動に移しているから驚きです。

過剰流動性相場の中で、
市場に有り余ったお金が株式や不動産、

さらにはコモディティなどの
リスク資産に多く流入し、

それぞれの値段が高騰していることは、
これまでもGIA通信を通して
何度もお伝えしてきました。

この事実も、
何もそれらのリスク資産の"価値"
勝手に上昇しているのではなく、

裏を返して言えば、
単に紙幣の"価値"が下がっている。

そのことを示しているだけです。

そうした中で、
世界各国の中央銀行が
ここにきて積極的に
《金の購入》に動き出している。

そうした事実、
皆さんも気付かれていますか?

こちらは
2021年5月末時点において
前年比で大きく金保有量を
伸ばした国の上位10カ国です。

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(Let's Gold「世界の金保有国ランキング」から引用)

今年3月にハンガリー中央銀行は
63トンの金を購入して保有量を
94.5トンに増やしました。

タイも4月と5月に
合計で90トンほどの金を購入。

上の表には載っていませんが、
ポーランドも昨年100トンもの
金を購入しています。

実は日本も今年に入って、
80トンもの大幅な積み増し。

これほどまでに
大きな金を積み増したのは、
金とドルの交換が停止した
1971年以来50年ぶりのことのようです。

えっ、日本円に対する
信用力低下のリスクから、
日銀はそのヘッジとして金を購入した!?

そんな心配な声も聞かれそうですが、
どうやら少し特殊事情があるようです。

経済回復予測で金需要&価格は上昇!?
中央銀行の動きを真似るのもお勧め!

日本の特殊事情はさておき、
やはり世界各国の中央銀行が
金購入へ積極的になっているのは、

インフレ加速の観測に加え、
世界貿易回復で購入資金が
潤ったことが背景にあるようです。

シティグループのアナリストは、
世界経済回復に伴って、
各国中央銀行の金購入量は、
約1000トンに達する可能性がある
という強気のシナリオを用意していると発表。
(2020年時点で中央銀行の購入は273トン)

また、
ワールド・ゴールド・カウンシル
(WGC)の調査によれば、

各国中央銀行の5行に1行程度は、
今後1年間に金準備を積み増す意向がある、
とも述べています。

ちなみに下のグラフは、
2010年~2020年における
各国中央銀行が買い付けた
金の総量の推移ですが、

年々保有量を増やし、
年間14%ほどの割合で、
増やしているのがわかります。

自国通貨の紙幣をガンガン刷って、
市場に供給しているはずの中央銀行が、

安全資産の代表格である金を
自ら積極的に確実に増やしている。

それが意味するところは??

なかなか興味深い事象ですw

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(「VISUAL CAPITALIST」から引用)

さらには、
HSBCが発表している
2021年~2022年の予測によれば、
金需要の回復が見込まれており、

購入金額次第では、
ここ最近調整局面にある金価格も、
今後上昇していくことが示唆されています。

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気になる金相場ですが、
今年に入り債券利回り上昇で、
投資家にとって魅力が薄れたため、
上値が抑えられています。

4月と5月には一旦回復したものの、
6月は米FRBがタカ派色を強めて
ドルが上昇したことを受け、

米ドルと反半相関関係にある金価格は、
月間ベースで約4年ぶりの大幅安となりました。

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しかしながら、
今後は経済活動の正常化に伴って
中国やインドなどでの
宝飾品需要も盛り返すことが
予想されていますので、

今は金を買い増しする
良いタイミングではないかと
個人的には感じています。
(あくまでも投資の判断は各自でお願いします)。

何れにしても資産運用は、
長期的なスパンで考えるものであり、
今のマーケット(価格変動)に
一喜一憂していても仕方ありません。

それよりも、
もっとマクロ的な視点で
物事を考えることが大切であり、

そういう意味では、
各国の経済状況を誰よりも知り、
景気をコントロールしている中央銀行が
どの様に動いているかを知ることは大事。

そして、
世界的な疫病が蔓延したことで、
人々の新しい生活様式が切り替わり、
未だに振り回されている感じがしますが、

どんなドサクサに紛れて、
裏では大きな動きが起きている。

そしてある一部の人を除き、
多くの人が気付いた時には
ゆでガエルになって死んでいた・・・

そんな笑えない状況にならない様に、
引き続き様々な世界の動きについて
情報を取っていく癖をつけちゃいましょう。

そして、もっと大事なこと。

特に日本人は、
世界中でもっとも現預金を
保有している割合が多いですから、

インフレになって
真っ先に死ぬのは、
我々日本人かもしれません。

そうならないために、
しっかりと経済と金融を学び、
どういう状況になったら
どう行動するのが適切なのか、

我々と一緒に学びを継続しながら、
しっかりと資産運用をしていきましょう!

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以上、今回も最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
それでは、次回のアカデミー通信でまたお会いしましょう!

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