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パパラッチが

湯舟にお湯をため、服を脱ぎ、適当に入浴剤を入れる。
何色になるかは開けてみるまで分からない。
なるべく健やかでいようと、ほとんど毎日どこかでこんな時間を差し込んでいる。
灰色や若草色になる分には何も思わないけど、たまにターコイズブルーやショッキングピンクに湯舟が染まってく。
そんな時、「27歳独身の俺が今からここに入ってくんですか」とふいに、妙にトゲありげな言葉が頭にふわついてほんの少し時が止まることがある。
良いだろう別に。
大概その一言でまあ何事もなかったように時がまた進んでく。

ささやかな、まああんまりにもささやかではあるが、そういう楽しみを手に取る時、ほんのりとした、でも確実に存在する悪意を以って意地のよくない切り取り方と見出しをつける自分にたまに出くわす。
そんなパパラッチめいた自分につい先日も遭遇したから、ちょっと疲れている事を認めて、何か作って食べようと風呂をあがってスーパーへ向かって。
店の中で流れてた音楽。

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ちょっとあまりにも響き過ぎた。あまりにも過ぎたかもしれない。
音楽聴いて頑張ろうとか思うことってまだあるんだと思って。
小学生とか中学生以来なんじゃないかな。
それもちょっと嬉しくて。
困った時のKinKi Kidsです。

そしてまたもやワンパクな量の飯を買ってしまった。そして食べてしまった。
腹筋してごまかして。
元気のなり方が随分分かった気がする。
あともう少し、制作は順調です。
気持ちも趣味も商業も、全部注ぎ込んでいる。


ジャネット・ジャクソン。
凄いボリューム故にインタールード毎に区切って聴いてしまっているけど格好良くて。
時代を選ばない感じがするというのをどの曲にも、特に「Got`Till It`s Gone」や「Go Deep」には感じて、それは5年後10年後に聴いても揺るがない気が強くしている。
この最初っから殿堂入りしている感じは何なんだろう。
初夏に改めて、夜中に出歩いて新緑見ながら聴きたい。
去年嫌ほどそんな過ごし方をしていたから、合うというのが手に取るように分かる。


俺の好きなギターが全部入っていた。
リフやソロは勿論、最近はもう鍵盤やシンセパッドにギターのノイズをバレるかバレないか程度に混ぜたりしていて、なるべく長く一緒にいたいというか。
その時々でそれぞれ違う魅力に魅せられている。
今は「Party Time」みたいなギターか「Too Young」みたいなギターが好き、というか気分である。
「On Fire」的なのも。


移動中にプレイリストをシャッフルで聴いていて、イントロが聴こえた瞬間にすぐライブラリに追加した曲。
羨ましいほどの爽やかさ。
ふと濱田金吾さんやジョージ・ベンソンが頭をよぎって。
去年その二組を聴いていた時に、晴れた朝の感じ、みたいな曲を作ろうとしたけど全然駄目で。
やっぱり俺には夜と雨、せいぜい夕方明け方くらいが限界である。
羨望の眼差しで聴いてました。


昨日作業に取り掛かる前に、皆で改めてORANGE RANGEを聴く時間があって。
世代的にドンピシャというのもあるけど、どうにかそれを除いてみたって格好良かったから改めて聴いてみてほしい。
この曲の前後5〜6年の音楽が自分の思うJ-POP感、その空気なのかもしれない。
帰り道に改めて一人でも聴きながらゆっくり思ったけど、人生で一番観たMVは「ロコローション」かもしれない。
空気階段の姿が脳裏を強めにかすめた。

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