
2025/03/02 9mm Parabellum Bullet Tour 2024-2025『YOU NEED FREEDOM TO BE YOU』/Zepp Osaka Bayside
はじめての9mmライブ。
昨年夏の、NAOTOさんが音楽監督を務めるROCKIN' QUARTET 第7章のヴォーカリスト・菅原卓郎くんが所属するバンド。10月にリリースされたニューアルバムのレコ発ツアーの、セミファイナルが、今回の大阪公演でした。
11月~ツアーが始まって約三ヶ月。
新譜の曲も、セットリストも、いい感じで円熟して最高の仕上がり具合だったのでは?と想像される、めちゃ熱・めちゃ凄のライブでした!
本当は12月1日の神戸のライブと、今回と、2回観に行くつもりにしていた。ロッカルのために曲を予習していて、すっかり9mmの曲が好きになっていたので、小さい箱と大きい箱と、両方で観られたらいいな~…って。
でも、後から藝高のコンサートが同じ日に決まってしまって、断腸の想いで地元神戸のチケット取得済みのライブを諦めました。3月があるから、そっちで楽しもうと思って。
なので、自分的に待ちに待った感。
ロッキンカルテットのステージを観てから、もうだいぶ時間が過ぎてしまったけど、一時期よく聴いてたから、今回も一緒に歌える曲が結構ありました。楽しかったな~。
会場のZepp Osaka Baysideもはじめて。
Zeppと言えば、その昔、南港にあった時代のが色々想い出があって印象深い。駅から会場までけっこうてくてく歩くんだよね。行きしなはワクワクな気持ちで。帰りは余韻に高揚しながら。懐かしい。
Zeppなんばは繁華な街中にあるから、そんなセンチメンタルに浸れないけど、Baysideは南港に近いかな。JR大阪駅から1本で行けるのも便利。降りてから徒歩5分で、迷うことはないです。
流石、新しめの会場だけあって綺麗。今回は2階の指定席で観たけど、危なくない程度の傾斜がキツくて、前の人が立っても全然ステージが全貌できる設計。一番後ろにはご丁寧に立ち見スペースまで!素晴らしい。
1階は分からないけど、細かく安全柵でパーティションされていて、モッシュが起こりにくくていいと思う。2階から見てても、ぎゅーぎゅー前に押されてるような感じはなかったな。よく考えられてるな~。
音も後ろまでしっかり、箱全体に綺麗に行き届いている感じ。でも、見るバンドの音によるかもしれないけど、GORILLA HALLの方が音がいいかも?と思った。なんばHatchは凄く良いので比べられない。

さて、ライブ。時間きっかりに正しくスタート。
ステージに入って来た卓郎くんが、ロッキンカルテットの時と同じように、両手を広げて笑顔でオーディエンスを歓迎した後、深々とお辞儀する仕草。こんなゴリゴリのバンドライブの時でもやるんだな~と意外でした。
そしてお客さんもとってもお行儀良かったです。先に書いたように、1階のスタンディングもパーティションがあるので、ライブ始まってわーっと前へ押し寄せるようなこともなく、最後までモッシュもダイブもなく。
レコ発ツアーの1曲目に相応しく、アルバム1曲目の「Baby, Please Burn Out」から。勢いがあって、ポジティブなキャッチーさとで、初っ端から大盛り上がり。オーディエンスから一斉に振り上げられる拳が綺麗。わたくしも参加しましたが、ついついヘドバンしたくなるけど、2階席の傾斜の関係で、前の座席の背もたれ手が届かない(笑)。掴まるとこがないとヘドバンが怖いお年頃になりました。てか、皆あまりしないのねー。メタルじゃないから?
「Survive」「太陽が欲しいだけ」と歌謡曲的メロが歌いやすい曲がたたみ掛けられて、最初からこの勢い凄いと云うか、流石と云うか。続く「Wanderland」はよりダークな印象で、退廃的な空気が漂う曲も彼らのロックっぽさに、良い効果を生んでるなぁと思う。
そんなにBPM高くないけど、疾走感ハンパないので、短時間で駆け抜けて行くような4曲が面白かった。
9mmのライブサウンドは、まるで大きくて重い音の塊りが、客席に向かって転がって来るようなパワーを感じた。ステージからガンガン押して来るので、客席からも同じ力で押し返さないと潰されてしまうようなスリルがある。
それぞれのパートの音の分離が悪いわけではないけど、とにかく全体の音が“一塊”になってる感じが凄い。それぞれの個性とかも飲み込んで、エネルギーの球体の大玉転がしなワケですよ。ほら、インディージョーンズの映画で岩が転がって来るシーンあるじゃないですか。あの感じっす(笑)。
…ってそんなこと思ってたら、卓郎くんがMCで、自分達が伝えたものを、みんながまた投げ返してくれて…みたいなことを話していて、9mmのライブってそう云うものなんだなぁとしみじみ思いました。
MCの後はロッキンカルテットでも演奏した「Scarlet Shoes」で、この曲めっちゃ好きなので嬉しかった。サビのとことか、間奏のとことか、脳内で弦楽の音が自動再生されてしまいます。
この後の「Mr.Foolの末路」からは、ツアータイトルでもある新譜からの曲がまとまって演奏された感じで、間にちょいちょい旧譜の名曲が挟まれる。
新譜の曲の方が、音像に広がりがある感じがして、ある意味、音の“一塊”に隙間があるような聴きやすさ。「Domino Domino」好きなので、これも嬉しかったなぁ。「One More Time」はオイオイと拳を振り上げつつ大合唱が楽しい!
MCの後にインスト曲の「Fuel On The Fire」で、これめっちゃカッコ良かったな。メロディーが歌えるポップなインストって大好きだけど、この曲もそう。なんならバイオリンで弾いてみたいw 「新月になれば」も、他にもいっぱいそう云う曲あるけど、ギターソロが歌える曲も多いなって思う。滝さんって、めっちゃ暴れて動くのに、ちゃんとギターの音がしてるし、ソロはソロらしくて素晴らしいです。続く「幻の光」は昭和歌謡かと思うような切ない雰囲気で、これも9mmらしいなぁって思う。卓郎くんの歌い方も伸びやかでいいし、後半の轟音がライブだとまたカッコイイ。「キャンドルの灯を」のジャジーなスカみたいな感じと、サビのパンキッシュな感じと、ライブで聴くとベースとドラムの低音パートが面白い動きをしてるのがわかって、たまらん感じでした。「それは魔法」もジャズっぽさがカッコいい。こう云う曲はやっぱり、中村和彦さんのベースがどっしり効いてました。
そして、新譜の中でも一聴すると凄く印象に残る「朝影」。ライブで聴くとよりドラマチックで、ちょっと泣きそうになりました。
「カタルシス」はアルバムより先に配信リリースされていたけれど、ちょうどロッキンカルテットが発表になった後だったので、初めて聴いた時に、なんかヤバい世界観だなぁ…と呆気に取られた覚えが。歌詞に使われてる言葉にドキッとする。でもライブで聴いた方が健全な感じがしました(笑)。

「Brand New Day」はロッキンカルテットの時のアンコール曲で、すごく印象に残ってるので、ついつい弦楽の音が脳内再生されてしまうけど、9mmのこれくらいのスピード感、ほんとたまらないです。ポジティブな空気が好きだなぁ。「Answer And Answer」の低音が最高で、客席もみんな盛り上がってた! 「The Revolutionary」もロッカルの1曲目で、Billboardのステージに卓郎くんが現れた時の映像が今でも目に浮かびます。「生命のワルツ」がここで来るのが面白かったけど、ほんとに三拍子なのに、ブルータルなスラッシュメタル&ゴシック感がめちゃ好きで、つい血が滾りました。初めて聴いた時からこの曲好きなんだ~♪ この曲はもう終盤だったけど、とにかく、かみじょうちひろさんのパワーに信じられないものを感じてました。ぜんぜんスピードもパワーも落ちない。普段どんな生活して、どんな練習してるんだろう?ってほんと不思議に思うほど。この人、超人ですよね。
本編最後は新譜から「叫び -The Freedom You Need-」。アルバムタイトルとも絡み合って、かなりメッセージ性が強い曲だなぁと思う。自由であること、心があること、皆で一緒に叫んで歌ったのであります。
本編だけでアンコールなしかと思うほどの完全燃焼感があって、メンバーの客席への挨拶もとっても丁寧。9mmって、世代もあるのかもしれないけど、もの凄く色んなことがちゃんとしてるなぁと思いました。メンバーもお客さんも。アグレッシブな音楽やってるのに。決して族ではないところにインテリジェンスと慎ましさを感じます。素晴らしい。
アンコール待ちの間、客席のBGMが「マイウェイ」でした(笑)。
ジプシーキングスからシナトラの、ダブルMy Wayだったのだけど、「叫び」の後で聴くと、みんな我が道を自由に生きろ、と言われてるようで…。
出てきた卓郎くんがMCで「アンコールっぽくないけど」と言いながら、穏やかでポジティブな「スタンドバイミー」を。日曜日だったので、歌詞の中に出てくる“日曜日の虹を見よう”って言葉が響いたり、“八月の空の下”って言葉に、ふと今年の8月15日に想いを馳せてみたり…。この曲のサビの後の、ギターソロのフレーズがとても好きで、なんか色々キュンとしました。
で、最後の最後はまさかのゴリゴリ曲「Punishment」!この曲、初めて9mm聴いた時にぶっ飛んだ思い出深い曲なので、ライブで聴けてめちゃくちゃ嬉しかった。BPMどれくらいあるんでしょう。かみじょうさん、ほんま凄かった。
終ってみて、怒涛のラウドロックなのに、それだけじゃない、あらゆるジャンルてんこ盛りな感じだったので、なんだか爽快感がありました。スッキリ楽しかったのです。なんとも面白い感覚だった。メンバーもお客さんたちも、同じくスッキリ爽やかな感じで、一緒に楽しめて嬉しかったな。ありがとうございました。
ロッキンカルテットの時にけっこう沢山9mmを聴いてたので、ライブで聴きたい曲がまだまだあるので、また来たいなぁと思います。今度神戸でアルカラと一緒にライブするみたいだけど、チケット取れなさそうだし、取れたとしてもGW前でちょっと日程ツラいかも…。
バンドとしても楽曲もとても個性的で魅力的な9mm。ROCKIN' QUARTETでのNAOTOさんの弦楽アレンジでも、本当に素晴らしい曲たちだった。卓郎くんのヴォーカルも味わい深かったし。ロッカルでもまた是非聴きたいです!
NAOTOさんのファンで良かった。
