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田岡亮祐
2021年2月2日 02:05
革はとても面白い素材で、「適切なストレスを与えると美しい膨らみを描く」という性質がある。ぼくが革で表現したいもののひとつだ。ぐっと伸ばされてピンと張っている状態の、内側から外側への圧力を感じさせる緊張感。それは例えば、競走馬の筋肉の迫力や幼児のほっぺたの可愛らしさであり、表面張力の美しさだ。理想の膨らみは偶然には得られない。要は「革に少しだけ無理をさせる」ということで、革の性格や品物と