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あー、とんだーー

これは、人類と文明のたたかいであり、共存の日常である。

それは朝に起こる。

食パンをトースターにセットし、焼き時間のダイヤルを回す。
ジー・・・(トースターの音)

パンっ、、、、(???)

あー、とんだーー

またとんだ―

うちはよくヒューズがとぶ。

その度に玄関に行き、玄関ドアの上部に設置されているあの箱の、とんだヒューズのスイッチを上げる。

背伸びしながら。
靴ベラで。

朝は、お弁当に入れる冷凍食品をチンする。
そのタイミングと食パンのチンが重なると、決まって、とぶ。

ヒューズのスイッチを上げると、
トースターは動きを再開するが、一刻を争う朝。
優先すべきは冷食のチン。

なので、仕方なく、トースターのダイヤルを0地点に戻す。
そして毎回、トースターの中で待たされる生焼け食パン。かたじけない。

そして、焼く側もギジュツが要る。
生焼け食パンを途中から焼き直すのは、結構むずい。

なんせ、その時々によって生焼け具合が違うから。
だいたい焦がすハメになるのだ。
もしくは生焼けを食べるか、だ。

こんな朝が、よくある。

ということは、何度も同じあやまちを繰り返している。

いや、分かっている。
同時に使わなければよいのだ。それだけなのだ。

だが、今日はいけるかも、と思ってしまうのが、ニンゲンというもの。

逆に言うと、ヒューズが飛んでくれていなければ、この家は何度も火事になっていることになる。

ありがとう!ヒューズ!
感謝しきれない。

これは、人類と文明のたたかいであり、共存の日常である。

これからも、今日はいけるかも、と思ってしまうニンゲンを許してほしい。



あー、とんだーー

ありがとう!ヒューズ!

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