母乳の悩みにできること
こんにちは。ジーハンズSACHIです。
産後ケアに関わる方であれば母乳が上手く出なくて悩んでいるママたちは
たくさんみているかと思います。
施術中に母乳のことを相談されることも多いと思います。
セラピストは母乳についてはわからないと思う方も多いかもしれません。
でも母乳の生成についてきちんとした知識を持つことで
ママたちにできることはあると思います。
ぜひ一緒に勉強していきましょう。
このnoteは
・産前産後に興味のあるもしくはかかわりのあるセラピスト
・母乳育児を支援する助産師
こんな方々に読んでいただけたら嬉しいです。
ちなみに私自身はお母さんが楽に過ごすことが優先と思っていますので
母乳は大切ではありますが母乳育児にこだわる必要がないと考えています。
母乳の出が悪いとどうしたらよいか?
まず結論から。
というのもこのnoteをママさんたちも読んでくださっているようなので
ママさんたちにもわかりやすくしたいと思います。
細かく知りたい方は最後までお付き合いください。
母乳の出が悪い方の原因はさまざまあると思います。
ストレスで、冷えてしまって、理由はわからないなどほんとうに様々です。
ですが次を実行してみると少し変わってくるかもしれません。
・授乳は頻回に行う
・最後まで空にする
・胸郭、鎖骨、脊柱周りの可動性、柔軟性の促通
(肋骨・鎖骨・背骨まわりの動きをよくするストレッチ、マッサージ)
これらをすることで母乳の出が良くなってきます。
この理由をご説明していきます。
乳房の構造
乳房は図のように大胸筋上にあります。
乳腺(分泌組織)と脂肪組織が結合組織(主にクーパー靭帯)に
支えられています。
乳房重量は通常150~200グラム授乳中は400~500グラムです。
右乳房の方が若干蓄積量も生産量も多いのですね。
母乳はどうやって作られる??
妊娠成立後から乳腺が発達し、乳房が大きくなります。
乳房の大きさと母乳の生成量には関連はないと言われています。
乳房の発達にはさまざまなホルモンが関与しています。
エストロゲン⇒乳管の発達
プロゲステロン⇒小葉・乳腺葉の発達
プロラクチン(PRL)⇒初乳産生 乳頭の発達
ヒト胎盤性ラクトーゲン(hPL)⇒乳輪の発達 PRL分泌の抑制
その他にも成長ホルモンなどたくさんのホルモンが乳腺の発達に関与しています。
母乳(乳汁)生成はその段階によって特徴があります。
それが エンドクリン・コントロール
オートクリン・コントロール です。
これらの時期は下記の表にまとめています。
エンドクリン・コントロール
エンドクリン・コントロールとは内分泌物質の放出や制御により
生産量を調節することです。
内分泌物質はプロラクチン、プロゲステロンなどありますが
その中でもオキシトシンは射乳反射を引き起こします。
射乳反射とは乳頭が刺激を受けると神経刺激が脳に伝わり
オキシトシンが血中に出ます。
その結果、乳腺房を取り囲む筋上皮細胞が収縮し、
中に溜まった母乳を排出します。
オキシトシンはお母さんが赤ちゃんのことを考えたり、
泣き声を聞いたり、においを嗅いだりすることでも放出されます。
またリラックスしたり、優しくタッチされるのも
オキシトシンが放出されます。
このため背中などマッサージすることで母乳が出やすくなる
のはこの理由からなんですね。
そしてマッサージする場所ですが
母乳を作るときの血液が通っている血管は下記の図のようになります。
合わせて脊柱に沿っても血管があります。
背中のマッサージや胸郭の柔軟性の促通、鎖骨の可動性をあげることで
母乳の出は変化があります。
オートクリン・コントロール
オートクリン・コントロールとは下記の図のように授乳をすることで
授乳後に乳房にどれくらい母乳が残っているかによって
乳汁産生量が調節されます。
つまりしっかり空にすることで乳汁が産生されます。
よく助産師さんが
「たくさん飲ませてね」「夜も飲ませた方がいい」
とか
「おっぱいをためておくと出が悪くなる」
というのはこのような仕組みがあるからです。
(わたしは寝れる時間がちょっとでもあれば寝てしまいたい派でしたが)
助産師さんは授乳指導するときにこのような理由もしっかり合わせて
伝えることでママたちは理解しやすくなるかもしれません。
筋膜と母乳
筋膜には
内分泌器への作用と造血作用があると言われております。
実際に母乳の出についてお悩みのママたちのからだは
母乳の出が良くないこと+腰痛
母乳の出が良くないこと+肩こり
のように母乳だけで悩んでいる方は少ないので
ジーハンズではお悩みにあわせて筋膜から介入し
ママたちの施術をしています。
ジーハンズ SACHI