【土を喰らう十二ヵ月】八百屋の感想。
明日、11/11(金)公開の映画【土を喰らう十二ヵ月】
ご縁があって試写を拝見させていただき、
せっかくなので心の記録として残しておこうと思います。
(普段映画のレビューとか全く書かないしそんなに詳しく無いので、、、、と謎に予防線を貼っておきます。笑)
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映画のストーリーは、長野の山荘で暮らすツトムさん(作家)の日々の暮らしの、ある1年を切り取ったような映画。
畑や山から季節の作物を採り、お料理をされる姿が美しくて、お料理が何より美味しそう。
里山での暮らしは傍から見ると
静かで、淡々としていて、どこか小難しそうにも見えたりする。
けれど中を覗くと、旬を追いかける想像以上の慌ただしさ!
(そう、ご馳走は走ってこそ!特に筍 !!!)
と、嬉しさの連続なのだと思う。
炭火で焼いた里芋の皮から、寒い日に土から抜いた大根から、
千切った紫蘇から、ご飯に混ぜた芹から・・・
画面越しにツンと香ってきそうで。
たまらない気持ちになる。
「この匂いを逃さず食卓に運ぶぞ!!!」
とか、
「栗や!今のうちにいっぱい拾わな!!」
みたいな瞬間って、何歳になろうが子供みたいにはしゃいでしまう瞬間で。
全部見終わった後、全体としては淡々と続いていたはずなのに、
沢田研二さんと松たか子さん(そしてある日のお葬式に集まったおばちゃん達)の
軽やかな笑顔とちょっと高揚感のある雰囲気が、
強く印象に残った、そんな映画でした。
「ご馳走」って、旬を追いかけてバタバタとすることだよな〜
よく見ると、文字通りなのですが。
楽しいよね、その瞬間が。
後は、自然(人間も含めた自然)が、
真っ直ぐ素直に映し出されていたのが心地よかった。
過度に誇張したり、単純化することもなく、
ツトムさんを美化するわけでもなく。
自然も人も感情も、生きる死ぬでさえも、
どんどん移りゆく中で
淡々と地に足ついていて、人間らしく。
決して正しさだけでは決められていなくて。
愛しくて美しい。
都市に暮らす私たちにとってはとても贅沢で貴重になってしまった
日本の里山での暮らしの美しさが、
丁寧に、本当に丁寧に、映像に残されていて、
奇跡的なことだなぁと、しみじみ思いました。有難い。
それにしても。
沢田研二さんのお料理される姿。手。
とても美しかったです。
料理監修が土井善晴さんということで、そちらに注目される方も多そうですね。
今日の八百屋のまかないは、
スタッフが初めて育てた新米を炊いて、
梅干しとお味噌汁。って今決めました。
「ご馳走」
という言葉が持つ景色を
じんわり噛み締めることができた映画。
土の香りを忘れないように、私も暮らしていきたい。
映画館で、大きな画面でもう一度見たいな。
皆様もぜひ。
あぁ、、、この冬必ず、炭火で焼いた里芋が食べたい〜〜〜。
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個人的には、大友 良英さんが音楽を担当されていたのも、ツボでした(๑′ᴗ‵๑)
最近、日活さんの映画ばかりを見ているな、私。(たまたまなんですが
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