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シティリーグシーズン4 1289データ徹底分析

!注意!

本記事はシティリーグシーズン4(2021/10/1~2021/11/28)のデータを対象に分析を行ったものです。
現在開催されているシティリーグアディショナルシーズン2(2021/12/11~2022/1/13)を対象にしたものではありませんのでご了承ください。

はじめに

ご無沙汰しております。ぐうぐるいです。
前回の分析noteを書いたのが8月なので実に4か月ぶりですね。
遅ればせながら前シーズンであるシティリーグシーズン4の環境について分析していきたいと思います。

Q:なんで今更?
A:モチベ無かったからです

質疑応答の時間は以上です。申し開きのしようもございません。
ダイパリメイクやったりメガテンやってたら大晦日目前でした。不思議。

正直、需要も無いと思いますがせっかく手元にデータがあるし、1シーズンだけやらないのも年内にやり残したことがあるみたいでスッキリしないので書きます。
年末お暇な方は、私の自己満足にお付き合い頂ければと。
ではゆるっと参りましょう。


尚、今回もデータ提供はポケカ飯(@pokekameshi)さんにご協力を頂いております。ありがとうございます。
データ数も過去最大の1289件(※1)。苦労が偲ばれます。

レポートのリンクはこちらです。👇

※1 11/28時点で判明している分のデータ(不明を除く)件数です。シーズン終了後に公式サイトにて各会場の入賞者とデッキレシピが公開されておりますが、それらに対してデータの照合等は行っておりません。


初見の方の為に過去の分析記事リンクも貼っておきます。
併せて年末年始の暇つぶしに今年の環境を振り返ってはいかがでしょうか。

■アディショナルシーズン(2021/4/3~5/30)

■シーズン3(2021/6/26~2021/8/29)


分析1.順位別上位デッキ割合

毎度お馴染み上位デッキ割合の振り返りからです。
まずはベスト8の結果をどうぞ。

■デッキ割合(ベスト8)

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堂々のシェアトップはミュウですね。新顔ながら登場直後の京都CLでも圧倒的なシェア率を誇り話題となりました。次いで福岡CLで優勝を果たした三神、京都CL優勝の白馬と豪華な顔ぶれが並びます。

続いて飛び出してきたのはこちらもニューカマー、クワガノンです。
シェア率以上に環境をかき回した存在では無いでしょうか。

上記4デッキが50%以上を占め、続く黒馬、連撃ウーラオス、一撃ゲンガーと前環境を沸かせた超/闘/悪の三竦みはずいぶんと小さくまとまってしまいました。

■デッキ割合(優勝)

続いて優勝データを見てみましょう。

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・・・なんか顔ぶれ変わりませんね。
僅かに順位の変化はあるのですが、上位4デッキの割合は依然50%を占め他の追従を許しません。つまりは入賞しやすいデッキがそのまま優勝しやすいデッキになっていると仮説を立てることが出来ます。
【分析2】で検証してみましょう。

また従来の環境だとデータを俯瞰した際に気になるポイントが出てくるのですが、今回はそれが無いんですよね。環境(パック)別にデータを見ればまた印象が変わってくるでしょうか・・・?【分析3】でチェックしてみます。

分析2.デッキ別の順位比率

【分析1】の結果から、「入賞しやすいデッキがそのまま優勝しやすいデッキになっている」と仮説を立てたので検証していきます。
使用するのは前シーズン同様、デッキ別順位比率の積み上げ棒グラフです。

■シーズン4のデッキ別順位比率(データ数上位14デッキ)
上のグラフは数での比較、下のグラフは割合での比較を行ったものです。
現在デッキ種が60種類を超える為、データ数の多い14デッキに絞っています。また環境は分けずに全データを対象としています。

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はい。予想通りです。
下のグラフを見て貰うと分かりやすいのですが、上位10デッキは1位(オレンジ)の幅がほぼ同じ。つまり今環境においてベスト8に入りやすいデッキはいずれも同じくらいの割合で優勝しやすいという結果となりました。うーん。

参考までに前シーズン(シーズン3)のデータを見てみましょう。

■シーズン3のデッキ別順位比率(データ数上位14デッキ)

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比較すると一目瞭然ですね。前回のデータが顕著だったことも一因ですが、同じ優勝(オレンジ)の幅でもシーズン3はこれだけばらつき(優勝しやすいデッキ、優勝しにくいデッキの差)があります。
ただこれについてフォローするとシーズン4はシーズン3の1.5倍以上ものデータがある為データが平均化され、ばらつきが抑えられている可能性があります。サンプル数が増えることでイレギュラーなデータに引っ張られにくくなったということですね。そうだといいな。
ということでシーズン3ほど分かりやすい差はありませんが、シーズン4でも優勝しやすいデッキ、優勝しにくいデッキを定義づけることは可能です。グラフ内の上位14デッキから優勝比率順に並べると以下のようになります。

■優勝の比率が大きいデッキベスト3
1.クワガノン 20%(24/120デッキ)
2.三神 16.75%(32/191デッキ)
3.黒馬 15.69%(16/102デッキ)

■優勝の比率が小さいデッキワースト3
1.リーフィア 7.14%(2/28デッキ)
2.ムゲンダイナ 8.11%(3/37デッキ)
3.スイクン 10.34%(3/29デッキ)


ワースト1とベスト1の差が12.86%なのでこの数字を大きいと思うか小さいと思うかはプレイヤー次第かな、と思います。
ベスト8割合を占めている主要なデッキさえ握っておけば優勝を目指せる、という意味では分かりやすく完成された環境なのかもしれません。

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以上、「入賞しやすいデッキがそのまま優勝しやすいデッキになっている」ことが検証出来ました。

分析3.環境(パック)別上位デッキ割合

全体の割合では、傾向が掴みづらかったので環境別にデータを分けることで新たな発見が無いか探していきたいと思います。

■フュージョンアーツ環境(ベスト8)

こちらもベスト8から見ていきます。53大会369データ。

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こちらも顔ぶれはあまり変わらないかなあという印象です。大きなところで言うと黒馬の姿が見当たりません
全体では見当たらなかったムゲンダイナが入っていることからも、ミュウメタの悪タイプがまだ流行しており握りづらかった時期かもしれません。
このあたりはシェア推移のグラフで確かめてみましょう。【分析5】

■フュージョンアーツ環境(優勝)

続けて優勝分布。

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驚き。三神、白馬を押しのけ首位のミュウに食らいついたのはクワガノンでした。フュージョンアーツ環境では初見殺し的な勢いもあり、対策も不十分なデッキが多かったことも一因と予想します。

黒馬がいないからか、まだ意外と連撃ウーラオスは健闘していますね。

ジュラルドンは特殊エネルギーが多い環境に刺さっているように見えますが、どのデッキタイプ(一撃軸/ドータクン軸)が結果を出しているのかによってデータの見方が変わってきそうです。これは後ほどチェック。【分析4】

パルスワンは1件のみですがランクイン。天敵である連撃ウーラオスの減少、更に白馬のアタッカーであるスイクンに弱点を突けることからも雷タイプが優位な環境であることは推測出来ます。

早くもこの時点から超闘悪の三竦みを中心に成立していた前環境の名残は消え失せ、直前の京都CLの影響も色濃く残った環境となりました。
弱点で循環していたメタゲームから、コンスタントに200点オーバーを叩き出せるミュウ、クワガノンがそれらをねじ伏せていくゲーム性の変化も感じます。


■25thアニバーサリーコレクション環境(ベスト8)

続いて25thアニバーサリーでの環境を見ていきます。182大会919データ。
いわゆる記念パックなのでそれほど大きく環境に影響を与えることは無さそうですが、どうでしょう。

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予想通り大きな変化は無いようですが、黒馬が復活してますね。
悪タイプが思うように結果を出せず更に数を減らしている中で、持ち前の展開力を活かし着実に結果を出してきた印象です。このあたりはシェア推移のグラフで確かめてみましょう。【分析5】

また三神に有利を突いてのものかリーフィアが末席に加わっています。流れとしてはクワガノンの流行→三神を握るプレイヤーが増える→リーフィアの登場、といったところでしょうか?


■25thアニバーサリーコレクション環境(優勝)

さて優勝分布。

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ここで三神がトップになります。福岡CL効果もありそう。
次いでミュウと並んで黒馬。やはりパワーがあります。
連撃カラマネロもだいぶ巻き返し、超タイプが全体の25%以上を占める結果となりました。

白馬は少し順位を落としたものの安定感がありますね。とはいえフリージオによるクワガノン対策やクロススイッチャー型の登場など、水面下で生き残る為の進化を続けています。

ハピナスもちょっとデッキタイプの内訳見てみないとコメントしづらいかな・・・。いずれにせよ弱点を突かれることが少ない環境であることから、持ち味である耐久をMAXに活かした結果でしょう。

連撃ウーラオス、ゲンガー。兵どもが夢の跡。
ルカメタザシアンが消えてしまったのもちょっと気になります。


■気がついたこと(気になること)まとめ
①25th環境でいきなり黒馬が増えた
②三神がクワガノンを追い抜いている
25th環境でリーフィアが登場
25th環境でルカメタが消えた
⑤フュージョンアーツ環境でジュラルドンが活躍
25th環境でハピナスが活躍

環境別に切り分けてデータを見ることで色々出てきましたね。
①~④については以下の仮説を立てて検証を進めていきたいと思います。

①25th環境でいきなり黒馬が増えた
→悪タイプが減少したことにより黒馬が増えたのではないか?
②三神がクワガノンを追い抜いている
→クワガノンのメタとして三神が流行したのではないか?
25th環境でリーフィアが登場
→三神のメタとしてリーフィアが結果を残したのではないか?
④25th環境でルカメタが消えた
→白馬減少で有利マッチが減ったのではないか?

⑤~⑥に関してはデッキタイプを見ることで事象を正しく把握したいと思います。

⑤フュージョンアーツ環境でジュラルドンが活躍
⑥25th環境でハピナスが活躍


分析4.週次上位デッキシェア推移

先ほど立てた仮説をチェックしていきましょう。
デッキタイプ別のシェア推移グラフでメタの循環、各デッキのおおまかな因果関係を洗っていきます。
グラフ上、週毎に5%に満たないデッキは「その他」として集計しています。

■デッキタイプ別シェア推移(週次)

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順番に仮説の検証をしていきます。

①25th環境でいきなり黒馬が増えた
→悪タイプが減少したことにより黒馬が増えたのではないか?

一発目からちょっと微妙です。10/1Wに限っていえば一撃ゲンガーが一定数おり、10/2Wもダイナがいるので黒馬キツそうというのは言えるかなと。
逆に11/3Wで黒馬とミュウが増えすぎた為か、翌週にダイナ復活してますね。後は25thのタイミングで増えたのは、多少なりともふしぎなしっぽミュウでの強化もあるかもしれません。仮説が合っているかは△。


②三神がクワガノンを追い抜いている
→クワガノンのメタとして三神が流行したのではないか?

環境を通して三神は常に一定数いることから、因果関係は捉えられなさそうです。よって×。むしろクワガノンが減ったタイミングの10/3Wを見ると黒馬が増えています。シャドーミストがクワガノン対策として話題に挙がりましたが、実際のところはどうなのでしょうか。このあたり知見が足らず申し訳ないです。


③25th環境でリーフィアが登場
→三神のメタとしてリーフィアが結果を残したのではないか?

これはありそうですね〇。三神が優勝した福岡CL直後からリーフィア登場しているので。リーフィアは様々なサブアタッカーと組み合わせた型が多数登場したので、どんな型が結果を残しているのか確認してみるのも面白そうです。


④25th環境でルカメタが消えた
→白馬減少で有利マッチが減ったのではないか?

白馬は常に一定数いるのでこれは明らかに不正解×。なんでですかねコレ。福岡CLで何かあったの?知ってる人は教えてください。


結果をまとめるとこんな感じです。
①悪タイプが減少したことにより黒馬が増えたのではないか?
⇒△
②クワガノンのメタとして三神が流行したのではないか?
⇒×
③三神のメタとしてリーフィアが結果を残したのではないか?
⇒〇
④白馬減少で有利マッチが減ったのではないか?
⇒×

ちょっと今シーズンの分析は難しいですね・・・。
プレイヤーとして離れていた時期でもあったので各マッチの有利不利をしっかり把握出来ていないところも大きいかもしれません。
前シーズンまでの超/闘/悪みたいな分かりやすいタイプ相性があまりメタとして作用していないようにも感じます。

何か傾向など気づかれた方がいましたら、コメントを頂けると有難いです。

分析5.デッキタイプの流行

続いて分析3で挙げたジュラルドンやハピナスですが、そもそもどんなデッキタイプが活躍したのかを見ていきたいと思います。

⑤フュージョンアーツ環境でジュラルドンが活躍

■ジュラルドンのデッキタイプ流行

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ジュラルドンといえばアタッカーの相性補完をしたゲンガージュラルドン、モミでの耐久やアタッカーをスイッチするドータクン型がありますが、フュージョンアーツ環境で活躍したのはゲンガージュラルドンのようです。
ウィークガードに阻まれることも多いですが、ゲンガーでミュウや黒馬の弱点を突けるのは明確な強みと言えるでしょう。


⑥25th環境でハピナスが活躍

■ハピナスのデッキタイプ流行

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完全に福岡CLのクボアツトシ選手効果ですね。
構築はハピナスチルタリス一強です。フュージョンアーツ環境ではまずデータが存在しなかったところからこの伸びは凄まじい。


分析3で挙げたデッキは以上ですが、せっかくなので個人的に気になるデッキも見てみます。


■リーフィアのデッキタイプ流行

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やはり増加したのは福岡CL後ですが、ガラルファイヤーをサブアタッカーに据えた悪リーフィアが流行しました。


■三神のデッキタイプ流行

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構築が非常に多岐に渡る三神ですが、ガラルファイヤーをサブアタッカーに据えたものが主流となりました。その数の多さからデッキタイプ分類に最も苦労したデッキでもあります。ポケカ飯さんお疲れ様でした。

分析6.日次上位デッキシェア推移

こっからおまけです。
シティリーグ分析レポートで公開しているグラフを眺めてテキトーにコメントしていきます。

■デッキタイプ別シェア推移(日次)

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ごちゃごちゃ~。

■デッキタイプ別シェア推移(日次)
土日祝日のみにデータを絞りました。だいぶ見やすいです。

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こうやって見るとミュウが5~6週のサイクルで徐々に減少→増加を繰り返してますね。どういう現象かはサッパリですが、見えないところでメタが回っているのかな?ちょっとおもしろいです。


分析7.都道府県別上位デッキ割合

これもおまけ。ご自身の県の傾向をチェックしてみてください。

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壮観です。
やはり東京/神奈川が全体の環境分布と近くなりますね。
いずれもミュウ、三神、クワガノン、白馬、黒馬がトップです。
だいたい例シーズン変わった環境の県、いわゆる「魔境」があるのですが今回はそれが見当たらず、それだけ固まった環境ということを表しています。

大阪あたりデータ数は多いのですが、内訳を見ると不明なデータも多いです。ウォッチ出来るよう、Twitterでの試合結果の発信にご協力頂けると嬉しいです。


ぐうぐるいはあとがかない

ヘブンズドアー!!!

今年の露伴先生も最高でしたね。あとがきです。

本年は大変お世話になりました。
後半、活動をお休みしていた時期もありnoteを心待ちにしていた方には申し訳ありません。

早いもので、今年の4月に活動を始めてから8か月。
ポケカ飯さんに企画を持ち込むところから始まり、noteでの分析記事執筆を開始、チームを発足したり、なかなか濃い1年だったなあと思います。

開発/分析としての活動はもちろんですが、プレイヤーとしても様々な大会に顔を出させて頂いたり、ポケカを通して多くの方と繋がることが出来、大変嬉しく思います。

正直、自分のやりたいことをやっているだけなので、前述のようにモチベに左右される部分もあり、そこはスミマセン。

あんまり期待せず、今後も応援を頂けると嬉しいです。
そんな感じで、来年もよろしくお願い致します。


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