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2024.6.3〜9

6/3 mon


大雨の朝だった。夫を空港まで車で送っていく。雨のせいで高速道路は豊見城のトンネルの中から渋滞が始まっていた。少し早めに家を出たので、飛行機に乗り遅れることは無さそうだが、まったく進まない渋滞に天気同様にどんよりとした気持ちになっていた。夫がふとこんなことを言う。
「外は雨だし、渋滞ひどいけど、二人でゆっくり喋れる柔らかい時間だね」

柔らかいとは何なんだろう。穏やか、とも違う。
受け入れることなのか、と思った。大雨の渋滞を受け入れて、その時間を楽しむ。そうか、受け入れることなのか。私の送りたい日々は、これだったのだな。空港からの帰り道、そんなことを考えながら遠回りをした。

15時あたりから雨を降らせていた雲が去って、空一面にブルーが広がった。冬眠から覚めた動物たちのように、人間がいそいそと外に出る。私も例に漏れず。カメラを持ち出して気がつけば日が暮れるまで海に居た。雨を受け入れた後の夕焼けが美しいのだけど、それをデータに収めてしまうのが嫌で、ずっと眺めていた。柔らかな日々だ。


6/4 tue


空が明るくて目が覚めた。カーテンを開けると東の海岸から太陽が登ったばかりだった。何日ぶりかの日の出。
町内にある御嶽に行こうと試みる。ちょっとした山道だ。入り口まで着いた時に軽装備であることを後悔した。前日までの雨で道が泥濘んでいた。それでもエイっと登り始めたが、靴がぬかるみにハマり動きづらいうえに、虫除けではきかないほどの大量の蚊に刺され断念。
きっと今は行ってはいけないのだろう。御嶽から門前払いをくらった気がした。

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