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「懐古する過去」

「懐古する過去」という、昔の曲をまとめたEPを各種サブスクで配信した。

多分もうほぼライブでやることもなさそうな曲たちなのですが、このまま限られた人しか聴けない状態で埋もれさすのには、勿体ないくらいに、思い出が詰まってしまっている。配信って便利よな。

もう作ったのもだいぶ昔の曲たちだけど、ライナーノーツ的なのを書いてみようかと思う。なんせ俺は最近、スープカレー用の玉ねぎを切るくらいしかやる事がないんだ。
 

1.サヨナラでんぱダンスフェスティバル

2nd demo「踊るなら朝まで。」に収録。

最初に「もうほぼライブでやることもなさそうな曲」とか言ったけど、この曲は今でもたまにやる。19歳の頃、人生で初めて作った曲。もうそろこの曲作って8年経つの怖いな。
前に俺がリードギターをやっていたバンドでも音源化している。

この頃僕はとにかく「カッコいいリフに裏打ちしとけば良い曲になる」という思想があって、初めてそれを具現化出来た曲。なんなんだその思想は。
タイトルに「でんぱ」とある通り、でんぱ組.incが好きすぎて歌詞に当時のでんぱ組のメンバーの名前とかが入ったりしている。この曲をいつかでんぱ組に聴いてもらいたいなと思っていたが、8年経ってまだ叶っていないし一番好きだった夢眠ねむさんは辞めてしまった。悲し。
この後の曲全てに言えることなんですがとにかく俺の声が若いな。RO69JACKの映像審査もこの曲で行った。あれは2015年か。懐かしい。あの映像YouTubeから消えたんだよな、もう見れないんかな。
 

2.助けてカミサマ

2nd demo「踊るなら朝まで。」に収録。

この曲もリフものが作りたくて、リフが思いついてから1時間くらいで歌詞まで全部出来た思い出がある。自分の中では手癖で出来たみたいな曲で、あえてそんなにライブでもやる事は無かったんだが、何故か色んな人に好きな曲として挙げられる事が多かった。

「魚喃キリコの漫画を読んでる女大体イケ好かない」という歌詞が、我ながら好き。ちょうどこの時嫌いだった女が、魚喃キリコの漫画から取ったような表現をTwitterで連発してたから。どんな歌詞だ。
 

3.教えてデクスター

1st demo「全曲集」に収録。

「1stから全曲集ってwwwテラワロスwww」みたいな反応を期待してこのタイトルを付けたんだが、特に触れられることもなくなんとなくタイトルスベりしたのを思い出した。嫌な記憶を出すな。

さよならミオちゃんは最初男女ボーカルでやりたくて、女性メインボーカルの曲も欲しいなと思いこの曲を作った。多分初めて自分が歌わない曲を作ったのがこの時。

この曲は確か21歳の頃に作ったはず。メロが思いついたのは、僕がCD屋でバイトしている時に、たまたま外国ドラマの「デクスター」というDVDが入ってきてそこから広がっていって、とかだったような記憶。
「曲調は明るいのに、歌詞が暗い」みたいな、俺の曲の感じは、この曲を書いた時に掴んでそこからどんどん派生していった気がする。
歌う人が自分じゃないと、歌詞で色んな事が書けるので好き。
 

4.サイリウムの海で踊り舞う

4th demo「じんせいはゲームのようだ。」に収録。

この曲も女メインボーカル。この時自分のやりたかった事を詰め込みまくった変な曲。今数えたら、この曲、Fメロまであった。Fメロ…?
曲作った時のメモに「アイドルソング+SiM」と記している。なんだそれは。出来ているのかこれは。

「サイリウムの海で踊り舞う」というのは、これもまたでんぱ組.incのとある曲の歌詞の一節。さよならミオちゃんの初企画もこのタイトルだった。

これがさよならミオちゃんの初ライブ。2014年にこのメンツで企画出来たの、超良かったなと今でも思う。
 

5.J-POPみたいな恋愛

最初にさよならミオちゃんをある程度のところまで引っ張っていってくれたのは、この曲だった。今は非公開にしてしまっているが、MVを人に任せて作ったのもこの曲が初めてだったし、色んな人にこの曲きっかけで知ってもらった気がする。

この曲のイメージは「岡村靖幸+SMAP」。なんだそれは(2回目)。
コードを20個ほど使ったり、男女の掛け合いの歌詞にしたり、オートチューンを取り入れたり、とにかくタイトル通りJ-POP感を出す事にチャレンジしたのも思い出。

ライブでやる度にアレンジが変わってたんだよなぁこの曲。地味に、カラオケにも入っている。デュエットじゃないと歌えないからハードルは高いが。自分の人生の中でも一番苦労して作ったし、その分反応も良くて、曲を作る事が一層楽しくなった、そんな思い出。


このEPに収録されている曲いま自分で聴いても、録音環境や演奏のクオリティはまだ発展途上な感じがするし、今ならまだまだ「ここをこう変えたい!」とか思ったりもするけど、本当にこの時のさよならミオちゃんにしか作れなかった曲だらけで、稚拙なのに、何故かとても愛おしい。
編成上の都合や、もっともっと良い新曲が出来ているのでしばらく人前で演奏する機会は無さそうなんだけど、何かの巡り合わせでもしかしたらまたこの曲たちもライブでやる事があるかもしれない。自分で作ったこのEPを聴いて、改めてそう思った。

僕も貴方もどんどん歳をとって大人になってしまいましたね、たまには昔の曲を聴いて、こっぱずかしい事とか思い出してほしいです。

「懐古する過去」、沢山聴いてくれ。

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