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あの日欲しかったもの。

ヒスイちゃんのコメント欄で、暗黒期すぎた青春時代の成仏をって言っていたんだけど、どう書き記してみても暗くて重い。

とりあえず、サラリと記してみるけど、やっぱり重い。

まず家庭環境は最悪だった。
いわゆる虐待だったのだと今なら思う。割とテンプレートだけれど父親はギャンブルとアルコールに溺れるだけ溺れてたし、普通に暴力を奮う人だった。


中学生のとき先輩から盗撮されていて、その写真を教室にばら撒かれた。
100枚を超える写真全てに私がいる。普通に気持ち悪かったし怖かった。

そんなことがあったので、その後私はイジメというか男子生徒から性的に弄って良い人と認識される。
最初は卑猥な言葉を投げかけられるくらいだったけど、最後の方は普通に触られたりしていた。この頃、自分に向かって伸びる無数の手の夢をたくさん見た。大体自分の悲鳴で目が覚める日々。中学生にして10円ハゲが出来た。笑

私は別に美人でもないし可愛くもないけれど、付け入りやすい隙は誰よりもあったのだと思う。
時々、怪我をして登校していたのだもの。割れ窓理論としては上出来だ。

高校は男子が嫌すぎて女子高を選んだ。
いわゆる進学校だったから、皆真面目で優しかったし、男子いないの本当に最高!って思ってた。
当時、家庭環境について美術の教師に同情的な優しさを見せられ、私は先生に懐いた。
ある日、殴られた時に出来た痣を心配された。
痣は背中だった。先生はブラウスを捲し上げようとする。さすがに抵抗した。
やめて下さい、と何度か言ったけれどやめてくれなかった。大きな声は出せなかった。噂になるのも、親にバレるのもどちらも嫌だった。

先生は言った。
「お前が誘うから悪いんだよ」

何故か、本当に何故か、そうか私が悪いんだ、と思った。

その後、抵抗する気も起きずに関係を持った。
こんな漫画みたいなこと起こるんだな、と他人事だった。そうしなきゃ心が保てなかったのだと思うけど。
私の初めては好きでもなんでもない先生とだったし、綺麗なホテルでもラブホテルですらなく美術室の汚くて硬い机の上だった。


先生はきっと私以外にもお気に入りが何人か居たのだと思う。
その娘は先生を好きだったのだろう。恋するJKの口の軽さを甘く見すぎた先生の末路は察しの通り。捕まらなかっただけ良かったね、と思ってる。

他にも似たようなことが何度かあった。

10代の私の性は搾取されるものだった。

それを愛だと勘違いするには優しさも思いやりも誠実さも足りなすぎる行為。

好きでもない人に体を好き勝手される。
やめてと言っても、嫌だと言っても、やめてくれる人なんかいなかった。


1度だけ、事が大きくなり刑事事件に発展しそうになった。
相手の親が中々の人物で、示談金に目の眩んだ父親は告訴をしなかった。いくら貰ったのかは知らないけど暫く父親が上機嫌にギャンブルとお酒に溺れていたので結構な額だったのだと思う。


男に乱暴され怪我までした娘に、酔って上機嫌の父親は、お前の体も役に立つことがあるんだな、と笑いながら言った。


本当に全てがどうでも良かった。

欲しいならくれてやる。
けど黙ってくれてやるつもりは、もうない。

そっちが私を欲しがるなら、私が対価を欲しがったって良いはずだ。

冗談じゃない。
こんなことでいちいち傷ついてたまるか。



その後、私は相当最低な関係を持ったり、簡単に恋愛に現を抜かしては我に返って相手を傷つけるだけ傷つけた。

卒業するまでの1年半くらいで180万貯めた。
進学資金と1人暮しの為の資金。


自尊心もなければ、自己肯定だって出来やしない。

何かを差し出すことなく愛される方法が、私にはハッキリと分からないし、そんな不確かなものは欲しくもない。

無条件で愛されるなんて、親にだってされてないのだ。







んーー。どうしても不幸自慢みたいな感じになるな。
たぶん、人が思うより私は気も強かったし、負けん気も相当あった。
幸せとは違う場所にいたけれど、特段自分を不幸だと意識して生きてきたつもりもない。

不運だなとは思ってたけれど、無いものは無いのだから仕方ないと諦めもついた。


自分のことは未だにそんなに好きになれないし、こういった過去を後暗いなと思うけど、その選択をしたこと自体は後悔も恥じてもいない。


良く死なずに生きたね、とも思うし
私の性格なら、よく誰も死なせずに生きたね、とも思う。
(私きっと自殺するくらいなら、原因となった相手を殺すと思う)

今でも自分へ伸びる無数の手の夢を見る。
けど、もう悲鳴を上げたりしない。



ただ、もしも当時の自分に会えるなら、
怖かったねって言ってあげたいし、貴女はなんにも悪くないよって言ってあげたいな、とは思う。

あの時、誰も言ってくれなかったけど、欲しかった言葉はたぶんこの2つ。

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