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RINGOMUSUME「Eternity」ジャケ写を深読み【完結編】
2021.6.9に「RINGOMUSUME 4th Album「Eternity」を深読みする【ジャケット写真編】」という記事を投稿しました。
その後、2021.6.19の「OH!ときめきゴールドサイト」で、RINGOMUSUMEのメンバーが、
「ブックレット(歌詞カード)の写真もこだわって撮っているので、それを見るとジャケ写の意味がもっとわかる」
と言っていたので、発売されたらブックレットを見て、もう一度読み解きをして記事を書こうと思っていました。
2021.7.21のアルバム発売以来約1カ月、ようやく投稿できるところまで来ました。(細かいところにこだわって、ちょっと時間がかかりました。)
※ 例によって、個人的な妄想ですので、「ん?」と思ってもスルーしてください。
<(_ _)>
0 写真の全体構成
ブックレット表紙(ジャケ写) 「Eternity」の矢印サインを持った彩香を先頭に、J、ときの順で階段を上っている。王林は、階段下に座ってどこかを見ている。
P1 収録曲目次
P2 4人縦並び(J→とき→王林→彩香)前の人の肩に手をかけている。キャプションは「LET'S GO!」
P3-4 Jが軽やかに歩く。♪マーク。方向を示す矢印は「BARBER Shop」
P5-6 ときが山積みのリンゴ箱を前に焦る。汗マーク。方向を示す矢印は「黒い手のオブジェ」
P7-8 王林が落とし穴を発見してびっくり。!マーク。方向を示す矢印は「ランプ付きのキラキラサイン」
P9-10 彩香が手をかざして遠くを見ながら思案顔。?マーク。方向を示す矢印は「ONE WAY(一方通行)」
P11-12 彩香を先頭に進む4人。Jが3人に追いつこうとする様子。
P13 4人横並び(J・とき・王林・彩香)隣の人の腰に手を回している。(キャプションなし)
P14 制作スタッフ等クレジット
裏表紙 Albumタイトルと矢印(BARBER・キラキラ・黒い手・ONE WAY)
ケース(中) 誰もいない階段の写真
ケース(裏) (中)の続きの階段の写真(最上段はフラットな面が長く続く。)
※パノラマで撮った横長の写真を半分に折って表裏にしたイメージ
時系列で並べ替えると、P2「LET'S GO!」が最初で、ジャケ写が最後になると思います。
1 第一印象(ベタなストーリー)
写真全体を並べてストーリーを考えてみます。
4人のりんご娘がスタート。
新メンバーは、先輩に背中を押され、先輩の背中を見て進みます。
順調そうに見えても、山(障害)があったり、落とし穴があったり、先が見通せないこともあります。でも、もう後には戻れません。
4人で一緒に力を合わせて、階段を上っていくぞ!
大まかなストーリーとしてはこんな感じだと思いますが、どうしても細かいところが気になります。
2 BARBER Shop(床屋)
Jが歩いていく先にあるサイン(矢印)が「BARBER Shop」になっています。
(調べてみるとAmazonなどで同じデザインの看板が売られていました。きっと、アメリカンテイストのインテリアなのでしょう。)
なぜ、BARBER Shopに向かっているのか?
最初は、カラフルでポップな衣装とテイストを合わせただけかも、と考えました。
J、とき、王林の衣装は、床屋のクルクル(赤青白)をイメージさせますが、彩香の黄色がないので、衣装と合わせただけということでは説明できません。
衣装と関係ないとすると、ますます「BARBER Shop」の意味がわからなくなります。
矢印に「Dream」「Future」などと書くことも考えられますが、ジャケ写で「Eternity」の矢印を使っているので、意味がかぶるのを嫌ったのかもしれません。
しかし、それなら無地でもいいわけだし…???
ただ、Jは楽しそうです。
♪マークがあるので、なにか歌っているんでしょうか?
すぐには、「BARBER Shop」の答えがわからないので、いったん保留して先に進みます。
3 リンゴ箱が障害に
ときが山積みされたリンゴ箱を前に焦っています。
方向を示す「黒い手のオブジェ」は「斜め上」を指しています。
ということは、リンゴ箱をよけて前に進むのではなく、上って越えなければなりません。
ときは2010年からりんご娘のメンバーとして活動していて、売れない頃の苦労もたくさん経験し、乗り越えてきています。
その意味でも、この場面へのキャスティングはときが合っています。
ところで、ただ困難を表すだけなら「壁」を作ることもできました。
あえて、リンゴ箱を障害にしている意味をどう考えればいいのでしょう。
RINGOMUSUMEは毎年「パワーアップる!」という弘前リンゴのPR活動をしていますし、自らりんごを育てています。普通に考えれば、リンゴ箱は活動の象徴ではあっても、障害ではないはずです。
ひとつ思いついたのは、「リンゴ箱」をローカルの象徴とみることです。
日テレ「アナザースカイ」(2021.7.8 王林出演回)では、RINGOMUSUMEを次のように紹介していました。
いわゆるご当地アイドルとは一線を画す
ハイレベルなパフォーマンスを見せつける
青森が生んだダンス&ボーカルユニット『りんご娘』
逆に言うと、ローカルアイドルは、メジャーどころよりもパフォーマンス的にレベルが劣るというのが一般的なイメージなのです。
つまり、RINGOMUSUMEが農業活性化、リンゴのPRなどのローカルに根差した活動をして、ローカルアイドルのイメージが強くなればなるほど、その実力が正当に評価されなくなることが危惧されます。
だからといって、活動の基盤を脇に寄せるわけにはいきません。ローカルアイドルのハンデは受け入れて、それを乗り越えなければならない。
そういうことを表しているのではないかと思いました。
4 華やかな世界に落とし穴
王林が進む方向を示す矢印には、装飾のランプがついています。
その先に華やかな世界が待っているかのようなサインです。
王林はラスアイ挑戦を始めとして、メジャーな舞台に活動の場を広げ、最近ではタレントパワーランキング5位になるまでに成長しました。
この場面にふさわしいのは、全国で活躍を続ける王林以外にいないでしょう。
ただ、そのキラキラサインの手前には落とし穴があって、キラキラに気を取られていると穴に落ちてしまいます。
「穴に落ちる」は、露出が多すぎて飽きられる、知名度の高まりとともにアンチも一定数増えるなどいろいろあるでしょう。
一番の落とし穴は、本来の活動がおろそかになることだと思います。
Farmer(RINGOMUSUMEファン)の中には、ローカルアイドルだからこそ応援している人が少なからずいると思います。そうした人たちを失ってしまうことになりかねません。
しかし、写真では、王林は落とし穴に気づいて、手前で止まっています。
キラキラに惑わされることはないですよ、という意味かと思います。
5 ONE WAY(もう後戻りできない)
彩香が遠くを眺めて思案顔です。心なしか進むのを躊躇しているような雰囲気です。
「ONE WAY」のサインが少し斜め上を向いているので、そろそろ、階段が近いのでしょう。
そうだとすると、平坦な道が続くと思っていたら急に階段が見えてきて、「え、これ上るの?」ということなのかもしれません。
見えている(であろう)階段は、幅が広いわけではなく、手すりもありません。
また、上ったその先もわかりません。
そういったことも進むのを躊躇させる要因かもしれません。
6 BARBER Shop(再考)
さて、それぞれの場面がRINGOMUSUMEのこれまでの歩みを表現しているのだとすると、「BARBER Shop」の意味もなんとなく想像できます。
最初はただ前に進めるだけで嬉しくて、「BARBER Shop」が何なのか、どこにあるのか、目的地としてふさわしいのか、そんなことをあまり深く考えるヒマがなかったということではないでしょうか。
Jは「中3でりんご娘になれなかったら、卒業するつもりだった」と言っていました。(#5『RINGOMUSUMEの産地直送 日本最高!!』10:22頃~)
「何がなんでもりんご娘になるまで続ける」ということではなかったわけです。
そういった割り切りの良さ、こだわりのなさ、それでもりんご娘になってしまう運と才能みたいな雰囲気が♪マークに表われていると思いました。
7 ジャケ写を改めて深読みする
ジャケ写とブックレットの写真を比べると、大きな違いが二つあります。
1 階段を上っているか、平地を歩いているか。
2 標識を持っているか、設置されているか。
1は、これまではあくまで助走で、これからが本当の高みを目指す活動が始まるという意味でしょう。
2は、これまではある程度与えられた目標(CDを出す、愛踊祭で優勝するなど)に向かって進んできたけれど、これからは行き先を決めるのはRINGOMUSUME自身だということの示唆だと思います。
いずれにしても、
ジャケ写は、RINGOMUSUMEがいるステージが大きく変わったことを表しています。
そして、もう後には戻れません。
これからは、自分たちの行きたい高みへ上っていくだけです。
おわり
おまけ1(裏表紙)
矢印の並びが、「BARBER・キラキラ・黒い手・ONE WAY」になっていますが、ブックレットに出てくる順番なら、「BARBER・黒い手・キラキラ・ONE WAY」になるはずです。
黒い手とキラキラの順番が入れ替わっているのはなぜでしょう?
<(_ _)> わかりません。全然思いつかない。
(ついでにいうと、なぜ1個だけ「手」なのかもわからない。)
おまけ2(ケースの写真)
彩香がいるのは6-7段目、12段あるうちのちょうど真ん中あたりです。
私がfarmerになった2020年2月はYouTubeのチャンネル登録者が1万人くらいでした。そこから約1年半で登録者は3倍の3万人になりました。
ずいぶんと急に人気が出たなあと思いますが、まだまだ道半ばということなのでしょう。
なんとなくですが、
長く続く最上段の端っこは途切れていて、そこに透明なガラスのリンゴが置いてある気がします。
(RINGOMUSUMEは、もっと高いところに飛び立って、あとには伝説が残る、そんな空想です。)