母子留学の命綱 “保護者ビザ” の申請から取得までの実務
(本記事は2022年10月31日にブログに投稿した記事ですが、2023年8月25日に更新しました。)
<更新情報>
最近、ペナン州の入国管理局では、ビザ申請初年度に提出する日本の銀行口座残高証明書に、日本国外務省と在日本マレーシア大使館での認証が必要になりました。(2023.1.31追記)
最新情報によると、KLとJBの一部の学校ではお父様に保護者ビザが出ており、父子留学のチャンスがあります。一方、セランゴール州では引き続き厳しく、ペナンでは父子留学は許可されておりません。(2023.2.21追記)
保護者ビザ申請するための直近3ヵ月の銀行残高証明書ですが、最近は直近3ヶ月の「銀行取引明細」を要求されるケースが多く見られます。学校から指示された書類を用意するようご注意ください。(2023.8.25追記)
大使館での各Certificateの申請料が、RM45からRM40に値下げされました。(2023.10.28追記)
ビザ申請に Family Register Certificate(戸籍謄本翻訳証明書)の提出も求められるケースが増えていますので、出生証明書、婚姻・離婚証明書と同時に戸籍謄本翻訳証明書の取得をお勧めいたします。(2023.12.20追記)
“Go for it マレーシア教育移住日記”のブログにご訪問いただきありがとうございます。
マレーシアに母子留学する際、必ず必要となるが 保護者ビザ です。
コロナ禍以降、マレーシア政府入国管理局の方針変更により、各州で新規の父子留学が許可されない(または父子では条件のハードルが高い)という変化がありました。
保護者ビザの申請は大抵の学校ではサポートしてくれますが、なぜか息子の学校では学校がサポートしてくれず、毎年、保護者自身がビザの申請をしなければなりません。
今回は、もしかしたら最後になるかもしれない保護者ビザの申請手続についてお伝えしたいと思います。
1. 保護者ビザ は学生ビザの別冊付録
私たちのような親子留学をする場合、子供の留学に帯同することを目的とした親はイミグレーション(移民局)に“保護者ビザ”の発給申請をすると1年有効な長期滞在ビザを取得することができます。
この保護者ビザは、留学する生徒に帯同する保護者のビザという位置付けであるため、当然のことながら保護者ビザ単体では取得することができず、必ず留学する子供(生徒)の学生ビザに紐づいて発行されるものなので、「別冊付録」と捉えていいでしょう。
保護者ビザを取得できる人は就学児童1人以上に対して親1人(ほとんどのケースで母親となります)。未就学児がいる場合、保護者ビザに1名の未就学児を付帯することができます。
マレーシア教育省(Ministry of Education)から留学生の受け入れを許可されている学校のみ、その州のイミグレーション(移民局)からビザが発行されます。
親子留学をするに当たって必ず必要となる保護者ビザですが、コロナ禍以降、父親と子供のいわゆる「父子留学」には新規で保護者ビザを認めないという州が多くなりました。
なお、保護者ビザにまつわるトラブルについては、以下の記事をご参照ください。
1-1. 学校が申請してくれる場合
マレーシアでは、子供の学生ビザとともに、保護者ビザも一緒に申請しれくれる学校のほうが多いかなという印象です。
学校が申請してくれる場合、ビザ申請料が数千円から数万円ほど徴収されるのが一般的です。
お金はかかりますが、ビザ申請・取得をサポートしてくれるので、担当者の指示に従って必要な書類を提出すれば、後は学校が手続を進めてくれます。
ビザの事務はかなり複雑で、各学期には新しい留学生がたくさん入学してくることもあり、ビザ担当者が着任したばかりで不慣れな場合、申請を後回しにされたり、書類不備があることすらチェックしていないこともあります。なので、保護者ビザが取得できるまで、毎年安心は禁物です。
このようなリスクは日常茶飯事のため、学校の担当者に進捗を逐一チェックするようにするのがトラブル回避につながります。
同じ学校に他にも母子留学の日本人ご家族がいる場合、情報を共有し合って、抜け漏れのないようお互いにチェックすることも有効です。
1-2. 学校が申請してくれない場合
学校が保護者ビザの申請・取得をサポートしていない場合、自力で申請する必要があります。
でも、“自力で申請するなんて...”と怖がる必要はありません。
なぜなら、申請に際して提出すべき書類は、学校に任せる場合でも自力で行う場合でも同じなので、焦らずに1つ1つ進めていけばちゃんとビザを取得できます。
2. 保護者ビザ の有効期限
保護者ビザは、子供の学生ビザの取得が完了してから手続スタートとなります。
保護者ビザの有効期限は概ね1年ですが、子供の学生ビザの有効期限に依存するので、実質的な有効期限は1年未満となる場合がほとんどです。
ただし、ビザの申請がいったん受理されれば「申請プロセス進行中」というステータスとなるため、ビザが下りるまでの間に観光ビザの滞在期間90日を満了してしまっても不法滞在にはなりません。
3. 保護者ビザ 申請に必要な書類
さて、ここからがいよいよ本番です。
保護者ビザの申請に必要な書類は、多岐にわたります。
初年度の申請では、あまりの複雑さと面倒くささに頭が痛くなりますが、一度経験すれば翌年以降は慣れてきますので、まずは初年度の申請を頑張るしかありません。
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