ゴーストファクトリー(仮) MVP日誌vol.0(ゴーストファクトリーの(仮)の創生)
はじめまして。
コウヘイくん(@ゴーストファクトリー事務局)です。現在、製造業に従事しながらゴーストファクトリー(仮)計画を進行中です。
2022年3月で構想2年、プロジェクト始動より4か月が経過。2022年5月にMVPによる実証実験がスタートする予定です。
第0話の今日は、ゴーストファクトリー(仮)の創生まで。
自己紹介
コウヘイくん(チーム内での呼び名)と言います。
岐阜県にて製造業(射出成型金型の設計・製作をする企業)に従事。工作機械(メインの相棒はFANUC ROBODRILL)で、毎日鉄を削っています。
31歳より現職の現在45歳。従業員7名の零細製造業で、総務企画部という名の非製造業務を引き受けて2年が経ちました。
2021年10月よりゴーストファクトリー(仮)計画がスタート。リモート参加のチームメンバー2名と共に、2022年5月ローンチ予定のMVP実証実験に向けて、鋭意活動中です。
この執筆は、自らの備忘録でもあり、このサービスに共感してくれる人へのアプローチでもあり、僕らと同じように新規事業の立ち上げに携わっている人の励みやヒントになれば、との思いからはじめます。(時系列で書いていくつもりですが、ところどころ脱線するかもしれないw)
零細製造業の新規事業。本業との関わりこそあれ、シナジーはほとんどないプラットフォームサイトをどうして作ろうとしているのか。書きながら僕自身、整理していけたらと思っています。
シェアリングエコノミーと接近
2018年 11月
僕の住む町の市役所商工課が、シェアリングエコノミーに関するセミナーを開催しました。日が経ってしまって、曖昧な箇所が多いですが、
タスクを切り分けて副業者を活用し、企業の生産性を上げよう
という趣旨だったと記憶しています。その時に講師としていらっしゃっていたのは、シェアリング事業で有名なサービスを展開する方たちでした。
(余談:内閣官房室の方までいらっしゃって、“内閣官房”と書かれた名刺を初めて手にしてどきどきしたことを覚えていますw。太宰治についてアツく語り合いました。)
2018年より少し前から、「所有から使用へ」という言葉とともに”シェアリング”という概念が話題になることが増えてきていました。
今でこそ当たり前の概念も、当時は正直なところあまりピンと来ておらず、「どちらかといえば僕は所有したい派です」くらいに考えていました。
だけど、それは今後の主流になるだろうこと、また、漠とした期待感や憧れを持ったことを覚えています。
シェアリングエコノミーとさらに接近
2019年 7月 8月 9月 10月
新しい働き方会議2019(主催:中部経済産業局、運営:G-net)
10月の出展こそしませんでしたが、7月から「新しい働き方会議」セミナーに参加しました。
(余談:この時は会社のブランディングをしたくて参加をしました。ザックリ言うと、従業員に会社や自分の仕事のファンになってもらいたかったことと、地方製造業の採用は本当に壊滅的なので、その手立てとして自社の魅力を外部人材と磨き上げブランド化したい、と思っていました。)
そこで出会った副業者たちの声、副業に対する態度、在り方に触れ、「意味報酬」という言葉を知りました。
”社会貢献”、”自己表現”、”スキルアップ”、”自分の価値を測る”、など十人十色の働き方があり、決して収入だけを目的としているわけではないということ。
このとき、自分の得意なことや技術を使って貢献する副業者たちがうらやましいと思いました。
このとき感じたことがこのサービスの創生につながっています。地方の製造業者は、いつも副業者を募る側。
「私たちだって私たちの得意で副業したい、貢献したい。」
ゴーストファクトリー(仮)の創生
2020年 1月
社内組織の変更もあり、人材が足りないこともあり、部分的に外部人材の活用ができないか考える機会が増えました。
製造の仕事は、専門性が高くて、特殊なアプリや機械が必要だからこそ、タスクを切り分けて外部への発注が出来たら、製造の雇用自体を見直しにつながる。
ということで、今のうちに慣れておこうと思い、あるスキルマーケットに登録をしてスキルを買ってみました。
やってみて分かったのは、
①現職では出会えない職業の人とのやり取り自体が勉強になること
②コミュニケーションコストが高くつくこと
とにかく①のありがたみ!
製造業はある種閉鎖的です。(ある方は「村のようだ」と表現されましたが、僕はとても秀逸な表現だと思います。)
現場仕事がメインのワーカーは、お客様や取引業者の方とも接点を多くは持たず、視野が狭くなりがちです。
例に漏れず僕もそうだったので、この機会は本当にありがたかった。
なので、高くついた②は、慣れない作業に疲れてしまった、というのがその実でもあります。
(ちなみに、最終的な成果物は、満足のいくものでした。)
2020年 10月
シェアリングの概念はますます世に浸透していきます。
このころ、会社の遊休資産の活用ができないか考えていました。買ったは良いがうまく使いこなせていない機械を誰かに貸し出せないか、と。
調べてみると、そのサービスは既に展開されていたのでさっそく登録。営業の方と共に取締役の方も説明にいらっしゃいました。
疑問点や不安点、実際の運営具合の話もしていただきました。やはり設備の貸借には不安が大きく、思ったほどサービスは伸びていないとのこと。
(いま思えば、ぶっちゃけてくれましたね。)
いつも使っている機械と全く同じ機械であっても、会社ごとに設定やパラメーターは違うのが当たり前。
(※ほとんどの方は想像がつかないと思います。全く同じ機種のPCであっても、他人のPCは何となく使いにくい感じに似ています。)
壊れたり暴走するようなことは無いにせよ、高級自動車が買えるくらいの機械が予想外の動きをするのは、怖いもの。
機械オペレーターは不安になります。当然、そんな人に貸すのだから、オーナーも実は怖い。
だったら、勝手知ったる人に使ってもらったら良いんでないの?
使い慣れた機械で製造業従事者が副業をする。
”遊休資産の活用”と”製造業従事者の副業”が出会い、ゴーストファクトリー(仮)は誕生しました。
(しばらくして、私共にはプラットフォームサイトのノウハウがないので一緒にどうですか?とそのサービス運営の方とアイデアを共有しました。興味を持ってくださいましたが、残念ながら実を結ぶことはないのでした。)
ゴーストファクトリー(仮)の由来
ところで、察しの良い人はお気づきかもしれませんが、ゴーストファクトリーはゴーストキッチン(レストラン)から取っています。
2020年当時、アルコールを提供する居酒屋さんが、昼帯のみ別のシェフに店舗を貸し出すなどのスタイルとして展開していました。
2022年現在、コロナを経てゴーストキッチンは、デリバリー専門のキッチンという定義に変わりつつあるようですね。
それもあって、サービス名は(仮)の名称です。現在、チームメンバーでアイデアを出し合っています。こちらもご期待あれ!
次回はプロジェクト始動までの動きを書きたいと思っています。