豪華が過ぎる

※普段の猫を被った文体は消失しています。ご了承ください。

いやもうBBCのプラチナジュビリーコンサートすごかったですね!!!!
メンバーもコメントゲストも豪華すぎ!!!バッキンガム宮殿の目の前にステージ作って、ザ・マルを開放してみんなが無料で見られるようにするというのもすごい。

ミュージカル馬鹿としては、特にウエストエンドからのお祝いパートがヤバかった!!!

ミュージカル界の大御所、アンドリュー・ロイド・ウェバーの呼び込みからの、現代ミュージカル界の寵児リン・マニュエル・ミランダの歌……しかも二人が歌ってる替え歌の元になってるのが、JCSSのヘロデ王の歌と、ハミルトンのジョージ三世の歌、というのがいかにもロイヤルでありつつ面白い事になってる。元々のヘロデ王の歌は、
「ほらお前(イエス・キリスト)なんか奇跡とか言って面白いこと出来んだろ、俺(王様)の前で見せてみろよ」
みたいな歌で、そのメロディーで女王陛下のお祝いしようってウェバー御大に誘われるも
「俺ニューヨークの人間なんでよく知らんけど、なんかえらいことになってるみたいだね?」
みたいに飄々と歌で返すリンがたまりませんね。
それから『Hamilton』の"Wait for it"が始まるという……しかしなんでこの曲なのか本当に不思議で……
"And if there's a reason I'm still alive When ev'ryone who loves me has died I'm willing to wait for it."
という歌詞は、96歳の女王陛下に捧げるには強すぎる歌詞のような。
それからのPotO。これはもう『オペラ座の怪人』のシグネチャーナンバーなんでこれしかなかろうという曲ですね。ただ、屋外で風びゅんびゅん吹いている中でE6出さなきゃいけないクリスティーヌは大変だったろうなぁ……心から労いたいです。
と思ったらなんとレボ・Mが登場してのライオンキングというこれ以上ない贅沢!!レボ・MはアニメでもBW版キャストアルバムでも、オープニングナンバーの初っ端のズールー語部分を歌ってる人です。ズールー語の歌詞もこの方が書いています。

南アフリカ出身の方なので、過去のあれこれという意味でもコモンウェルスっていう意味でもいろいろと感慨深いキャスティングでしたね。
そしてSIXというミュージカルからオープニングナンバーとラストナンバー。この作品は今年のトニー賞にもノミネートされてるんですが、あれです、ヘンリー8世の6人の妃たちのミュージカルなんです。英国国教会作るきっかけになった離婚騒動や、別の女性と結婚したいからと言って今の妃を処刑しちゃうような王様、ヘンリー8世。いくら王朝が違うとはいえ、そういう作品をお祝い事の席に呼んで歌っちゃってオッケー、という英国王室は本当にすごい。
最後は"Joseph and the Amazing Technicolor Dreamcoat"。アンドリュー・ロイド・ウェバーの最初の上演作品ですね。日本でもついこの間初上演されたばかりです。個人的には劇団四季が既にやっていたと思い込んでいました……やってなかったんだ。旧約聖書の、夢を読み解く力で未来を切り開くヨセフの話ですし、兄弟たちとの仲直り(?)によるファミリーリユニオンの話でもありますから、お祝いとしては良いですよね(途中がいろいろエグイですが)。
いやー、それにしても豪華だし、何よりこのパートだけとはいえYouTubeで公開しちゃうアンドリュー・ロイド・ウェバーの太っ腹。さすが男爵。

しかし。
元々私は別の物が見たくて映像を漁っていたのです。
それがこれ、コンサートのオープニングに流れた、女王陛下とパディントンとのコント!!!

見ているとなんだかほっこりとして、ニコニコして、ちょっと涙が出そうになります。
お鞄の中にマーマレードサンドを隠していらっしゃるとは、さすがジェームズ・ボンドとスカイダイビングする女王陛下でいらっしゃる。
パディントンは原作ももちろん大好きなのですが、映画2作もとってもとっても大好きです。パディントン役のベン・ウィショーのファンだというのもあるのですが、何よりもパディントンがちゃんとクマのスタイルなのがとても好きです。同時期に映画化されたピーターラビットの方がカルト的人気が高いですが、あれはちょっと私にとってはイングリッシュジョークの濃度がtoo muchでして……
そもそも、このコンサートって主催がBBCなんですが、つまりこれを本邦に置き換えてみると『NHKが天皇陛下とドラえもんのコントフィルム作る』みたいな事態なわけで、本当にあり得ない話ですね……しかもこの動画、英国王室の公式YouTubeアカウントがアップしているという……本当にすごい物を見せてもらいました。

ちなみに、コンサートのセットリストはこちらから。


なお、セットリスト見た私が最も
「……??????」
って首を捻ったのはこの部分です。

セレステとハンス・ジマー?……ハンス・ジマー!!!???

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