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妊娠4週~7週の出来事≪妊娠2か月≫

 妊娠判定後、素直にうれしいだけではなくて『ずっとおなかにいてくれるか』が心配で、そわそわしていた時期だった。
 それは、一度、5週になった時に稽留流産をしたため、医師も気持ちを汲み取ってくれて診てくれていた。

 【タイちゃんとの時間】

 一番初めに、母親にしてくれた子だったが、名前は『タイ(胎)ちゃん』とつけて、おなかを撫でていたが、胎嚢と心拍を確認して数日後の研修を受け終わったと同時に、急激な腹痛があって、動けなくなった。

 腹痛も、ぎゅるぎゅるっていう痛みで、今までに感じたこともないことだったが、その後は腹痛が消失したので自宅へ戻った。その夜に、タイちゃんが姿を見せていたので、翌日に病院へ問い合わせて受診して、稽留流産と確認された。

 その時の先生の言葉が、忘れられなかった。

 「お母さんのおなかの中で、精いっぱい生きてくれましたね。」

 それまでは、腹痛の苦痛とタイちゃんがいなくなったという衝撃で涙さえでない状態だったので、記憶が薄れていたが、先生の言葉で息ができたと感じたと同時に、涙が出てくるのがわかった。

 そこで、私は心のつらさを軽減してもらえた『緩和ケア』を受けたと感じることができた。

【ポコちゃんとの時間】

 2回目の子が、胎嚢を確認でき、心拍が確認できた時に、奇跡が起きたと思った。タイちゃんがいなくなって、数か月は身体を休ませていたことと、感染予防対策としてクリニックの時間が早めに終了していたので、通院を控えざる負えなかった。

 そろそろ開始しようと思ったときに、夫から『いつまでやるの?』という一言が私の心をえぐる痛みを与えた。夫にしたら、何気ない質問だったんだろうけれど・・・。

 不妊治療していると、何気ない一言を気にしてしまうようになってしまうから、家族も大変だろうと思う。夫の言葉は、二人だけの生活でもいいという意味だったんだが・・・。

 私も仕事のキャリアアップを維持したい気持ちもあったので、自分の中では40歳の誕生日を過ぎたら、その時の気持ちでまた考えようという気持ちにして、先のことを考えずに今できることに集中した。

 先生と相談をして、次の移植の時期など決めて再度、シフト調整をしてその時を待った。すると、奇跡的にもポコちゃんが宿ってくれて、心拍が確認できた時には涙が出た。

 念のため、妊娠3か月中は経過を診てもらうことにしたことで、さらに安心してポコちゃんを育めたのかもしれないと思う。

 周囲の人たちの言葉や配慮は、難しいと思う。だから、自分の周りに妊婦さんがいても、声掛けには気を付けようと思うことができる体験だった。

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