「移住婚」はしたけれど
「東京23区に在住・通勤している女性が結婚を機に移住する場合、60万円を支給するプランを検討している」というニュースが出て、さんざん批判された結果、見直しになったらしい。バカバカしいことにはちゃんと「バカバカしい」と言っていくことの大切さを再認識できたという点で、このバカバカしい「プラン」にも少しは価値があったと思われる。バカバカしい。
ところで私は23区から地方に「移住婚」をした身なのであると今更気がついた。
「移住婚」と聞くとナイナイのお見合い大作戦的な、地方の公民館だか体育館だかにずら〜っと並んだ地元の未婚男性と、全国津々浦々からやってきた婚活女性たちがマッチングしたりしなかったり、どちらかというとしなかった様が面白おかしく描かれてあんまり性格のいい番組ではないよなと思ったり、というような世界観を想像するのだが、私はコロナ禍を機に地元にUターンし、仕事でこの地に住んでいた夫と出会って半年でコロッと結婚したのだった。れっきとした移住婚である。
お前も移住婚をしたのに移住婚プランをバカにするとはいかがなものか?と思われるかもしれないが、私が移住した先で結婚したことと政府が地方に「嫁」予備軍を60万で呼び寄せようとしたこととは本質が全く異なる。
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