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KONGとベンチで小話でも

どうも。


いよいよ今夜。


GET BILL MONKEYS ONE MAN SHOW



『THE "5" Miracle Strawberry』が開催される。
 


昨夜から、程よい緊張感が包み込み


『明日のこの時間はライブをしている。』

『あと、〇〇時間後にはライブをしている』


と、ついついカウントダウンをしてしまうKONGです。



おまけに心配性なので


遠方から見に来てくれる方々は無事に着くだろうか…


近郊の方々も電車等のトラブルで遅れたりしないだろうか…


お一人様で入場を待って並んでいる方は少しヤキモキした気持ちになってないだろうか…


KONGが心配した所で何も変わらないのだが、ついつい色々考えてしまう。


だってKONGだから。



ん…?



まてよ…?


心配するだけではなく、移動中や待ち時間の暇つぶしになるお話をここで一つするってのはどうだ?

おい。

KONG。

お前のnoteは誰かの暇潰しに小話をする為にあるのではないのかーい。



緊張感と心配事?


これは

小学生の頃の運動会と似ているではないか!


遡る事、数十年。


広島県から山口県に引っ越しをしたKONG。


小学4年生から引っ越しをしたKONG。


当時は身体が人一倍大きく、背の順に並ぶともちろん1番後、そのため同学年に混ざるとそこそこ目立っていた。


そんな中、まだクラスの数人しか友達がいない状態で迎える運動会。


学年の合同練習では他のクラスの知らない奴らも大勢いる状況で、KONGが注目を浴びたのは、身長だけではなく、真新しい体操服も理由の一つとなっていた。


周りの連中は使い古され少しくすんだ体操着、その中に"これでもか!"と言わんばかりの真っ白いシャツ。



別にいいじゃないか?



と、

思うかもしれないが、ここの小学校の男子の体操着は"ズボンも白い事"が問題となったのだ。



新品のワイシャツのように真っ白でパリッとした体育ズボンは…




透ける。


新品故の問題であり、さらにトランクスが禁止されていた為、KONGのパンツは自分で見ても透けているのがわかる仕上がりとなっていた。


ちなみに、女子は紺色。



男子も紺色にせんかい。



そんなKONGに名前も知らないヤツらが数人で



「コイツ!パンツ透けとるで!」



等と、弄ってくるのが嫌で嫌で仕方なく


「うるせぇけぇね」


と、言い返す日々。



時には強い言葉を返したとしても、『パンツが透けている事実』がひっくり返る事はなく、残念ながらスケルトンズボンが大流行する様子もない。


つまりヤツらの弄りは止まらない。


せめてもの抵抗として、
KONGは何度も練習中にわざとズボンを汚し、
透ける部分をカモフラージュさせるように努力をするのだった。



目立たないように。



透けないように。



しかし、



汚れた体操着を家に持って帰ると、母親は事情を知っているにも関わらず、体操着をピカピカにして装備させる。



「母上様…あんまりです…」



当時のKONGがアニメの"一休さん"より年上とは言え、彼ほどスマートにこの状況を切り抜ける知恵は持ち合わせていなかった。

こうしてなす術もなく、KONGのスケルトンズボンは"パンツ透けとるで山賊団"の活動により徐々に広まっていったのだ。


運動会まで数日を切り『予行練習』が行われる日に事件は起きた。


紅白に分かれ、本番同様に勝敗も決める為、緊張感と"パンツ透けとるで山賊団"からの弄りが大勢の前であるんじゃないか?の心配事がKONGを包む。



数ある種目のなかでもKONGが1番嫌だったのが『リレー』である。



『リレー』は誰かに隠れる事が出来ないのだ。


もしKONGが誰よりも足が速く、ぐぅの音も出ないほどの活躍を見せたら『スケルトンズボン』のイメージは上書きされるだろうが、走るのもそこそこのKONGは頭を抱えるしかなかった。



KONGが頭を抱えている間にも時間は進み、種目毎に"パン透け山賊団"からの攻撃に被弾しながらも問題の『リレー』が幕を開ける。



「よーい。

パン」


   

やる気があるようで無いような掛け声と、空砲で第一走者が走り出す。

 

(始まってしまった…)


自分のクラスのバトンを見ながら、どうやっても逃げれない自分の番を待つ。


(くるな…くるな…)


刻一刻とKONGの走る順番が近づく。


(あわわわわわわ)


どうせ走っている時に


『アイツ!パンツ透けとるで!』


と、"パン透け山賊団"から攻撃をされ、不本意な注目を受けるに決まっている。


(はぁ…。)


緊張感と心配事で頭がパンクし、一休さんのCM送りが脳内で再生される。


(はぁ〜い♪
あわてない、あわてない♪ 一休み、一休み)


それはないで御座るよ、一休殿。。。。


放心状態のKONG。


しかし、


ここで奇跡が起きる。


(あ、、落ちた…)


なんとKONGの数人前の走者がバトンを受け取ったと同時に赤白帽子を落としたのだ。


帽子を落としたまま走る姿は注目を集め、小学生ながらの馬鹿にしているとは別の不思議な笑いが数箇所で起こる。


(これだ!!

ズボン以外に注目を集めれば良いのだ!!)


KONGは着ている体操着をコッソリ前後ひっくり返して、注目をズボンから上半身に移す作戦を実行する。

KONGの順番が来た時、少しざわめきもあったが、バトンを受け取り全力で走る。


(ふはっ!最高だ。)


心がスッキリしたのか、
集中していたからなのか、
外野の声が聞こえたのは、KONGが次の走者にバトンを渡した後だった。


耳に入るのは小さな笑い声。



(よっしっ!!!!)


拳を握りながらも肩で息をするKONGに、いつもの"パン透け山賊団"の1人が話しかけてくる。

 

「おまえ…。

パンツ透けとるで。」


(はぁぁぁぁぁぁぁ?)



呪いだ。


その後も、
誰からも前後反対の体操着の事は触れられなかった。


(みんな目ん玉付いてんのか?)



しかし、この奇行により


『只者じゃない』


と、思わせる事が出来たのか、"パン透け山賊団"からの攻撃はピタリと無くなる。


そして数日後に一味の一人のズボンのファスナーが壊れ、ソイツはKONGと同じ『スケルトンズボン』を装備する事になり、KONGはこれみよがしに"パン透け山賊団"相手に無双するのであった。



めでたしめでたし。


……。


さてさて。



本日のKONGは衣装を前後反対にする事も、

ズボンが透ける事もない。

(破れる事はあるかもしれないが)


つまり。


心置きなく楽しませてもらいます。


それでは!


また!

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