「安い手だからアガりにいかないでおこう」は間違っています。
今回のテーマは安手での立ち回りです。
「やったー!安い手が来た!」
と喜ぶ人はいません。それは、高い手の方がいいに決まっています。
ただ、そう毎度毎度、高い手ばかり入ることはありません。むしろ安い手が来ることの方が多いわけですから、「安手との付き合い方は必修事項」と言えます。
そんな中、「安手だとやる気が出ないので早めに字牌を抱えて辞め気味に進めてしまう」「安い仕掛けは怖いから鳴かない」という方がとても多いなと最近感じています。
そのような考え方は非常に危険です。
もちろん、いつでも間違っているわけではありません。例えば大きなトップ目のオーラスにいるときなどは、守備を大事にしてガードを固めながら進めるのがいいでしょう。
しかし、逆に言うといつでも正解なわけではありません。
自分がアガれるはずだったのに、消極的に進めたせいで他家がアガった場合はものすごく損になりますよね。自分が控えめに進めて「アガリを目指さない」と「他の3人がアガる結末になりやすい」と考えることも出来ます。
例えば、トップ目でオリ気味に構えて、他の三人で麻雀をする感じになり、ツモられてツモられてマクられた。そんなときに、「自分は何もしてないのに…」と思ったことはありませんか?それは「何もしていないから」逆転されたのです。トップ目だからといって手を緩めていいわけでは決してありません。
安くても自分がアガって局を進めるということは、「加点をして局を進める」ことになります。これを歓迎だと思える点棒状況のときは、アガれる手で萎縮してしまう進行を極力避けるようにしましょう。
と、長々とお話をさせていただいたところで、まず1つ目のsceneに行ってみましょう。
東局の微差トップ目。3巡目に7pが出ました。鳴くか鳴かないかを牌譜検討放送でも聞いたのですが、「鳴かない : 鳴く=9:1」くらいになった場面です。
今回のテーマを見てお分かりかと思いますが、これは相当鳴いた方がいいですね。
スルー派の理由は、安い、鳴いても形がイマイチ、七対子でもいける、あたりでしょうか。せめて形が良くなってから鳴きたいという思いもあるでしょう。
その中で、形がイマイチというのは考え方を変えることをオススメします。
鳴く前の手は34p+67sで2メンツ候補が決まっているので、あとは33m+6m+77p+44sで2メンツ1雀頭を作ればタンヤオのアガリとなります。そんなときに今7pが出ました。1メンツを完成させるチャンスが舞い降りてきたのです。鳴いた場合には33m+6m+44sで1メンツ1雀頭を完成させればいいので、かなり難易度が下がります。
逆にスルーした場合は、77pからメンツを作るのがかなり難しくなります。横に伸ばすには2手かかりますし、縦の7pは残り1枚しかありません。このように、単独トイツはポン材として鳴けるなら鳴いてしまった方がいい場合が多いのですが、ここは速度が違い過ぎるのでポン推奨です。
NAGAの解析も見てみましょう。
こんな感じになっています。
点数状況としても、東4局の微差トップ目。1000点であろうとも自分が加点して局を進める価値は大きいですよね。3着目の親番を蹴るのも重要です。
ということで、この手はポンしてアガり向かうのがオススメですし、NAGA解析を見てもそれが「正着」といっても過言ではないでしょう。
ただ、ここでもう一つ問題が出てきます。それは、
「鳴いたあとの様々な分岐を正しく辿らないといけない」
ということです。最大に受けるか、スリムにするか。また、リーチがかかったときの押し引きも手牌が短くなる分、難しくなります。
しかし、「このあとの選択が難しくなるからスルーしておこう」という考えでは、今後の麻雀人生においてずっと緩やかに損をしてしまうことになります。
この記事を読んでくださっている熱心な方には、「難しい分岐をきちんと辿れるように雀力を上げる」という方向で今後研鑽していくことをオススメします。私ももちろん同じように頑張ります。
では、具体的sceneに戻りましょう。まず、先の場面で7p鳴いたあとに何を切るかですが、
ここは打1pがいいですね。6mがリャンメン変化した場合は最終形の好形が確定します。序盤(6巡目までが目安)はMAXに構えて、戦える形を整えるのがいいですね。序盤からアクセルをベタ踏みして、他家を置き去りにしてしまうイメージで進めましょう。
実戦力を鍛えるための鳴いたあと何切る(2問、NAGA解析付き)
安手にならないための何切る(3問、NAGA解析付き)
①仕掛けたときの中盤対応(中級者〜)
先ほど、序盤はアクセル全開でというお話をしました。
麻雀は、
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