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【取扱注意】雀魂に彗星のごとく現れた最新AI「MAKA」の秘密


凄まじいAIですね。

まだまだこれから研究する必要はありますが、

「今一番流行っている麻雀アプリに無料でついている」AIって、こんなにもすごいんだな。

というのが素直な感想です。

ただ、その使い方には注意が必要なのも確かです。

本記事では、

既存の麻雀AIである「NAGA」5タイプや「mortal」、そしてほんの少し「LuckyJ」とも比較して、今分かっている、最新AI「MAKA」の特徴を説明していきたいと思います。


一応、各AIの強さの説明をしておくと、

NAGAは天鳳最高十段です。
十段は、天鳳位の手前。2025/02/28現在、アクティブで20人しかいません。

mortalは私が知らないだけかもしれませんが、段位は不明です。ただし、NAGAに匹敵するくらい強いのは確かですね。

割って入ると、私も天鳳十段経験者です。

(鳳凰卓東南戦2000戦ランキング
一番上の恥ずかしいアカウントが私)


(特上卓東南戦1000戦ランキング
一番上のおかしいくらい強いのが、AIのLuckyJ
ぺろぺろさんは7位)


一応雀魂も(すべてYouTubeの実況プレイです)

この人はまともな名前がつけられないのか…



さて、信用性の担保、という名のドヤをしようとしたところ、むしろLuckyJに大差をつけられてしまいました。

正直、LuckyJはNAGAやmortal、そして過去の天鳳民全員を置き去りにするくらい、圧倒的に成績がいいですね。AIが持つ「麻雀への可能性」を感じます。

ただ、「解析ツール」として現段階で出ているのは、NAGAとmortal、そしてMAKAなどです。LuckyJはありません。

しかしながら、NAGAやmortal、そしてMAKAで十分有用です。MAKAはともかく、NAGAやmortalを参考にすれば、魂天や七段に届きます。

むしろLuckyJは人知を超えた打牌をするので、真似をするのは難しいですね。

さて、それらのAI解析を使うときの大事な注意点を、まずは述べていきたいと思います。

それは、

「AIは一人の強い打ち手」として扱う

という点です。

決して、

「麻雀の正解」ではない

のです。

その理由として分かりやすいのは、NAGAとmortalとLuckyJとでも打牌は割れるからです。

そもそも、NAGAは「鳳凰卓の強い人の牌譜をモデルとして」作られたAIです。Mリーガーの渡辺太選手が「オメガ」のモデルなのは明かされていますが、他のタイプも背景には人がいます。

そして、MAKAも例に漏れません。「あくまでも、優秀な解析ツールであって、MAKAだけが正解ではありません」。

なぜこんなことを言っているのかというと、MAKAはランクが出るようになっているのですが、それが強さの絶対的な指標ではない、ということが言いたいのです。

例えば、同じ半荘に「ランクA」の人と「ランクS-」の人がいて、「S-の人の方が上手い、または強い」とは、ならないからです。実際には上手かったり、強かったりするかもしれませんが、それはランクでは分からないのです。

あくまでも「MAKAの趣向にあっていた」というだけで、「ランク=その人の絶対的な雀力」とはならないわけです。

関連して、MリーグでもNAGA度が度々話題になりますが、

これはあくまで「NAGAの趣向に合っている度」であって、「NAGA度が高いから強い、低いから弱い」と一概には言えません。指標の1つです。

そういう意味では、ある意味主観的なものだといえます。

例えば、ある日突然技術が爆発的に進歩して、人類最強クラスである、“最速最強”多井隆晴の趣向を完コピした麻雀AI「おーいタカハル」が出来たとしましょう。

そのAIが「NAGA度」ならぬ「タカハル度」を出せるとして、それがめちゃくちゃ優れていたとしても、「客観的」とは言えなそうですよね。

「これは配牌オリするのがS+。麻雀ってそんなもんだろ」

というコメントが出てきても、説得力はありますが、それは「一つの指標」なのです。大げさに書きましたが、NAGA度もそんな感じです。

「東を選びたい!!」

というのは「NAGAのそのタイプがそうしたい」ということですからね。

長々と書きましたが、ある程度以上信頼出来る指標、解析が複数手に入るなんて、本当に凄い時代です。

もちろんAIには「読み」「将来のビジョン」などの苦手分野があります。解析を見る際に、そこは人間が補ってやらないといけません。

それでも、自分以外の強者の視点を手軽に知ることが出来て、色んな目線から「多角的」に打牌を考察できることこそが、AI解析のメリットなのです。


先ほど「手軽に」と書きましたが、その意味で、MAKAが「他人の牌譜には解析がかけられなくなっている」点は、注目に値します。

手軽すぎるがゆえ、「MAKAによる格付け」が安易に広まらないためのYostar側の配慮なのかなとも感じます。

このように「MAKA」には、「AIによる暴力」を軽減する様々な工夫がなされています。それも素晴らしい点ですね。

さて、前置きが長くなりましたが、要は「MAKAがなんかそれっぽい数字を出してくれているんだから正しいんじゃね?」と考えるのは、それはそれで危険なのです。

MAKAの「趣向」や「数値の出方の特徴」、その「判定の質」はどうなっているのでしょうか?

まだ、リリースから2日あまりなので全容は分かっていません。

しかし、この段階でハッキリと掴めた部分もいくつかあります。

手前味噌になりますが、私はNAGAもmortalもリリースからずっと使用しています。

毎週の牌譜検討放送や、サブスクリプションにしている塾生さんの牌譜添削、そして自分の牌譜を合わせて「月間70〜90個ペース」で解析を見ています。

NAGAやmortalの、数値の出方の特徴は掴んでいます。

それらと比べると、MAKAの数値の出方には違いがあります。

これはまだベータ版ですし、そもそも出てから期間が短いので全容は分かりません。その中で、今分かっていることを述べていきます。

確定ではないけれど、「こうなんじゃない?」という仮説も書いていくことにします。誰かの参考になるかとしれませんからね。

特徴を「MAKAを使う上でのコツ」としてまとめるとともに、具体的場面を挙げながら、説明していきたいと思います。私の見解だけでなく、NAGA5タイプやmortalの解析とも比較して、見ていきましょう。

めちゃくちゃ面白いですよ。

「せっかくだし、MAKA、ちょこちょこ使ってみようかなー」という方には、非常に有用な記事だと思います。ぜひ読んでいってください。

※他の人の牌譜はかけられないということで、自分の牌姿、そしてXでハッシュタグをつけて募集した「これ見て!」という牌姿だけを使用しました。

※2025/02/28現在の記事です。アップデートされたら特徴が変わる可能性があることをご了承ください。


何切るでMAKA解析を見るときの注意点


サンプルが多くとれた「何切る的な手作りの指摘」の傾向がメインの話となるのですが、MAKAの数字の出方は、主に次の3パターンに分けられます。

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