雀豪3と天鳳六段が間違えた【VSリーチ押し引き】
何切る一覧
ア、自分の手は赤赤なのでアガリたい。どのみち現物は1枚しかなく、リーチ者が2枚7sを切っていて8sは当たりにくいので打8s。
イ、自分の手は赤赤なのでアガリたい。どのみち現物は1枚しかないので攻めたい。ただ、58sは3枚持ちなので、浮いている8sはやや切りづらい。リーチの前に7mが切れていて、外側にあたる58m 69m待ちは放銃率がグッと下がる。放銃したときにタンヤオもつかないことから、打9m。
ウ、自分の手は赤赤だけれど、愚形残りのリャンシャンテン。現物は1枚しかないが、放銃しない選択を取り続ける「気合オリ」をする場面。よって打4s。
ア、こちらはテンパイとはいえ、ドラなしの単騎待ち。また、いい待ちでテンパり直すには、7sと5pの無筋2枚押しになる可能性が高い。下二人と離れた2着目で、現物も3枚あるのでここは自重。打1p。
イ、相手は親リーチだが、こちらは役なしドラなしとはいえテンパイ。リーチ者の残り筋を数えると、まだ12本も残っている。リーチがリャンメン待ちだとしたら、片無筋7sの放銃率は8.5%。愚形待ちを含めても、そこまで放銃する可能性は高くないので、価値のあるテンパイになったら勝負出来るルートを残して打7s。下二人とはまだ差があるので、放銃してもすぐラスになるわけではない、というのもある。
ウ、相手は親リーチだが、こちらは役なしドラなしとはいえテンパイ。浮いている7sはドラそばなので、放銃したときの打点を考えると切りにくい。ここでリーチ者の残り筋を数えると、まだ12本も残っている。リーチがリャンメン待ちだとしたら、両無筋5pの放銃率は17%程度。8割以上通ると考えるならば、5pを先に切ってテンパイを維持したい。打5p。放銃しても、まだ下二人と並びになるくらいだろう。
今回のテーマ
今回は、「押し引き理由の優先度」がテーマです。タイトルにも書いた通り、今回取り上げる2つの牌譜を出してくださった方々は、「中級者の域を超えよう」としている打ち手です。上達するにつれて、どんどん知識も増えてきています。
ただ「その増えた知識をどのように使うか」がまだ整理されていない状態なのです。いわば過渡期ですね。成長期とも言えます。読んでくださっている方にも、心当たりのある方は多いのではないでしょうか。
このへんの「知識が増えすぎて逆にわけが分からなくなる」状態って、けっこう苦しいんですよね。塾生さんも悩んでらっしゃるとお見受けしましたし、きっとそういう方も多いと考えて、記事の形で詳しく触れることにしました。
では、選択肢中の理由でどれが優先されるべきなのか、を今から説明していきたいと思います。
①
ア、自分の手は赤赤なのでアガリたい。どのみち現物は1枚しかなく、リーチ者が2枚7sを切っていて8sは当たりにくいので打8s。
イ、自分の手は赤赤なのでアガリたい。どのみち現物は1枚しかないので攻めたい。ただ、58sは3枚持ちなので、浮いている8sはやや切りづらい。リーチの前に7mが切れていて、外側にあたる58m 69m待ちは放銃率がグッと下がる。放銃したときにタンヤオもつかないことから、打9m。
ウ、自分の手は赤赤だけれど、愚形残りのリャンシャンテン。現物は1枚しかないが、放銃しない選択を取り続ける気合オリをしていくルートで打4s。
①では、
「自分の手の打点的価値」
「現物の枚数」
「相手の河から判断する切りたい牌の放銃率」
「自分の手のシャンテン数」
これらを総合判断することで理由を導いています。
この中で優先されるべきなのは、
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