コーヒー浣腸のやり方
『決定版 ゲルソンがん食事療法』に書かれている、コーヒー浣腸のやり方
■コーヒーの準備
1)大さじ3杯のドリップ用に挽いたコーヒー豆を、約1リットルの沸かした湯に入れる。この際に使う水は、精製水かフィルター式浄水器を通した水であること。
2)コーヒー豆を入れた湯を、鍋のフタをせずに3分間沸かす。その後、15分間はフタをして弱火で煮る。
3)コーヒー溶液を目の細かいろ過器で濾して、ガラス容器に入れる。または、目の荒いろ過器に、古くなった白いシーツの切れ端やTシャツの切れ端をかぶせて、漉し器として使ってもよい。
4)濾した溶液が、1リットルになるように湯を足し入れる。
5)溶液が体温まで冷めたら、コーヒー溶液を直腸に注入する。
■浣腸を行う手順
1)患者は、体の右側を下にし、横たわる。
2)両足は楽な位置まで、お腹の方に引き寄せて胎児のポーズを取る。
3)もし痛みがあって右側に横たわれない場合は、背面を床につけて仰向けになり、両足を引き上げるようにする。
4)体を左側に横たえるのは、どうしてもそれ以外の姿勢が保てないときだけにすること。
5)右側面を下にする理由は、腸の最も深部までうまく入るためには、右側から入れなければならないから。
6)そのあとは、重力に任せて直腸や腸に液体が入るのを待つ。
7)コーヒー溶液を入れた容器は、肛門に注入しているチューブの先端から見て、上側に約50cmの高さとする。
8)あまり高い位置に溶液を設置してしまうと、圧力が高くなりすぎて、痙攣を起こしてしまう。
9)チューブの先端にワセリンを塗り、肛門に差し入れる。差し込むチューブの長さは、20cm~25cm。
10)コーヒー溶液が完全に結腸に注入されたら、12分~15分間そのまま腸内に保つこと。15分以上保持する必要はなく、逆に長い時間腸内に入れておくと、腸にすべて吸収されてしまう。
11)もし、12分間保持することが出来ない場合は、無理をせず、出来るところまででやめること。無理に続けると、腹部痙攣を起こすため。
12)6分~9分くらい保持して、外に出せばよい。
13)12分間腸内に留めるように出来るまで、3ヶ月~4ヶ月かかる者もいる。
■カモミール浣腸溶液の作り方
1)500mlの沸騰したお湯に30gのカモミールの茶葉を入れ、フタをして、15分間抽出する
2)溶液を目の細かいろ過器で濾して、ガラス容器に入れる。または、目の荒いろ過器に、古くなった白いシーツの切れ端やTシャツの切れ端をかぶせて、漉し器として使ってもよい。
3)37℃くらいまで冷ましたら、注入する
4)密閉容器に入れれば、冷蔵庫で3日間くらい保管できる
■フレアーアップについて
・よくあるフレアアップは下痢。
・下痢が起きたら、結腸を優しく洗浄するために、毎日2回のカモミール茶浣腸だけを行えばよい。
・下痢が収まったら、1回のカモミール茶浣腸を行い、次に、4~6時間後にコーヒー浣腸を1回、そして夜にもう1回カモミール浣腸をする。
・結腸が落ち着いたら通常の浣腸治療を再会してもよいが、コーヒー溶液に多少のカモミール茶を混ぜて行ってもよい。
・激しいフレアアップが起きることもあり、それによって肝臓からはたくさんの胆汁液が出され、胃に流れ込む。
・胆汁は高アルカリ性のため、酸性を保っている胃が耐えられなくなる。
・これが、悪心や嘔吐の原因となる。
・そんな場合は、コーヒー浣腸を中断する。
・胆汁液を刺激し、嘔吐の回数が増えるだけだ。
・そういうときはペパーミント茶をよく飲むようにする。
・そして、オートミール粥をよく食べること。
・コーヒー浣腸はせずに、カモミール茶の浣腸だけを続ける。
・フレアアップが収まったら、コーヒー浣腸を再開する。
■こんなとき
・もし痙攣が起きたら、チューブをつまんで溶液の入った容器を低い位置に下げる
・問題がなさそうであれば、その後再開する
・この治療をはじめたばかりの頃は、多くの患者が1リットル溶液を注入することが困難だ
・もし量が多くて難しいと思う場合は、出来る量からはじめること
・少量を注入して、それを出す
・この作業を何度も繰り返して、1リットルの溶液を使い切る