おうちシネマ　【花様年華】

今日は、トニー・レオンとマギー・チャンという香港を代表する俳優の二人が主人公の【花様年華】という映画を観ました。

ストーリーは、同じ日にトニー・レオン演じるチャウの夫婦と、マギー・チャン演じるチャン夫婦の二組が隣同士に引っ越してくるところから始まります。
最初は隣人同士の付き合いだったのですが、次第にお互いの妻と夫が不倫をしていることに気づきます。その共通の問題に気づいたチャウとチャンも、いつしか二人で逢うようになります。最初は慰めのつもりで、一線を超えずにいたのですが、お互い気がついたら本気で好きになってしまいます。
大家に感づかれ、お互い距離を置くようになるのですが、その頃にチャンが単身シンガポールで仕事をすることが決まります。彼は、切符がもう一枚取れたら一緒についてきてほしいとチャウに言うのですが、、

最終的な結末は描かれているのですが、途中の以下の2点については曖昧にされています。
・二人は一線を超えたのか？
・息子は誰の子ども？
この部分は観た人によって想像は異なると思います。私は最初の疑問に対する答えは曖昧なままがよくて、子どもはおそらくチャウの夫ではないかなと思います。

映画の舞台は、当時の香港はこういう感じだったのかななどと窺わせる生活感のあるものでした。例えば、湯気が舞う地下の屋台や、コンクリートが剥がれかけたビルのある裏通りなど。そういうところが、その辺に転がっていそうな話をよりリアルにさせていたのかなと思います。
しかし、それと同時に、二人の妻や夫は後ろ姿しか出てこなかったり、登場人物も少なくて、二人が一緒に過ごしていた時間は現実離れした朧げだった感じもします。

ただ、最後のシーンはなぜか突然アンコール・ワットになるのですが、それだけが、ちょっと解せなかったです、、