夫の涙②
稽留流産と診断され、帰った日。
ごはんを食べながら、今までのこと、これからのこと夫婦でたくさん話した。
布団のなか、夫が泣いていた。
嗚咽を洩らし、声を震わせ、「別れが惜しい。」と泣いていた。
あぁ、なんて愛情の深い人なんだろう。
こんな優しい人を父に選んだわが子。
君はとっても見る目がある。
こんなに優しい人を悲しませるのは、君としてもとってもとっても心苦しいことでしょう。
でもこんなに愛されて幸せだったね。
わたしの悲しみもきっと夫が引き受けてくれている。
こんなに優しい人を悲しませるのはわたしもツラい。
また戻ってきてくれること、今度はもっともっと大きく育ってくれることを願っているよ。
雨のあとは虹。
夫の涙のあとにも大きな大きな虹がかかりますように。