結婚→妊娠
2014年に結婚。32歳。主人は同い年。
仲の良い友人たちも同時期くらいに結婚ラッシュだったのもあり、自分が特別遅いとか、そういう認識はなかった。
なにより、避妊をやめればすぐに妊娠すると信じていた。
そして思っていた通り、1年以内に妊娠。
妊娠検査薬の赤いラインを見た時、嬉しいけど、なんだか現実味がなくて、フワフワした気分だったのを覚えている。主人も喜んでくれて、抱き合って喜んだ。一刻も早く病院で確認したかったが、ネットで調べると、早く行き過ぎてもまだ小さくて確認できないと知り、7週に当たる頃まで待ってから受診。待っている数日間もそわそわして本当に落ち着かなかった。
自宅最寄り駅から一駅のところにある、分娩も可能で、きれいで食事もおいしいと人気のレディースクリニックへ。
緊張のエコー。普段から婦人科の検診なども受けていなかった。あの婦人科の椅子に座るのは初めてではなかったが、久しぶりに乗ったあの椅子の動きに驚き、先生はなんとも思わないのは分かっているがやっぱり恥ずかしかった。
モニターが見える。カーテン越しに先生に説明される。小さな小さな胎嚢が見えた。
このまま子宮がん検診もしておくね。と言われ、言われるがままに。
内診後、隣の診察室に入り、改めて説明。
院長のおじさん先生だった。「おめでとうございます。」次回心拍が確認できるころに再度受診するように言われ、この時には検診の結果も出ているとのこと。「次回までに母子手帳ももらってきておいてくださいね。」
大きなクリニックではないので、妊娠が分かったらすぐに分娩予約をしないと埋まってしまうと聞いて、会計時に仮の分娩予約も入れた。次回心拍確認後に確定するそうだ。
帰り道はなんだかフワフワ、柔らかくて幸せな気持ちで、地に足が付いていないような感覚だった。32年間、自分のことだけ考えて、好きなように生きてきた人生、いっきに世界が変わって見えた。結婚してまだ半年とちょっと。こんなに幸せでいいのかな〜!
仕事どうしようかなー、いつ伝えて、いつから産休に入るのか、引き継ぎとかいろいろ考えないと!なーんて考えながら帰途に着く。
その足ですぐに必要書類を揃えて、役所の出張所に母子手帳の申請に行った。
当日に母子手帳、マタニティマークのストラップ、市の子育て情報の冊子などを受け取り、帰りに『たまごクラブ』まで購入。
完全に浮かれていた。
とにかく幸せだった。
しかしこの幸せは数日間しか続かなかった。
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