ジオパーク・オンライン #019 ゆざわジオパーク(みどころ&動画)
第2期7回目(通算19回目)のオンラインツアー。ご案内はゆざわジオパークガイドの吉野弘子さんと小松雅さん。ツアーの冒頭、小野小町の衣装と和歌で吉野さんが登場!湯沢訛りの語りに引き込まれます。
秋田県湯沢市は山形・宮城両県に隣接する豪雪地帯に位置し、多数の温泉がありますが、今は活火山が存在しません。「しかし、湯沢には今も見えない火山があります!」今回は小安峡大噴湯(おやすきょうだいふんとう)、川原毛地獄(かわらげじごく)、川原毛大湯滝(かわらげおおゆたき)の順で巡っていきました。
約600万年〜300万年前のカルデラ湖の地層が壮大な渓谷を形作る小安峡大噴湯。「石段を降りていきます。1段1万年!これから300段、300万年前へ行きます!」川の縁にある遊歩道まで降りたら、脇から「シュー」という轟音と蒸気が。まさに地球からのうなり声、見えない火山を感じます。
次に訪れた川原毛地獄は日本三大霊地で、350年続いた硫黄鉱山。過去の火山活動で生じた噴気作用によって、元々の岩石が白く変化してしまったそうです。草木も無い荒涼とした景色でした。硫化水素ガスも漂う危険なところを避けて安全なところを案内するそうです。
最後に訪れた川原毛大湯滝は、川原毛地獄の先にある、強酸性の湯が流れ落ちる高さ20mの滝。水着着用で入浴可能ですが、アクセサリーは変色するので要注意です。
ツアー中には、江戸時代の旅行家・菅井真澄のスケッチも紹介され、その時代と今を比較したり、吉野さん作の地層の成り立ち図など、難しい地層の話も理解できるよう工夫されていました。見えない火山の恵み=地熱地帯の活用事例として、地熱発電や温泉を利用した水耕栽培、乾燥野菜・食品の生産などを紹介。見えない火山の高松岳(約26万年前に噴火した)の残存マグマが湯沢の大地を温めていて、その恵みを活かして人々が暮らしていることを知ることができたジオツアーでした。
日本ジオツーリズム協会メンバーの方は、下にスクロールすれば見逃し配信(アーカイブ)が見られます(※2023年6月以前にご入会の方のみ)。
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