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日本でジョージアのイースターを祝う

2024年は5月3日から6日の4日間がイースターホリデーとなり、5日がイースター(復活祭)となりました。去年は4月中旬だったようです。ジョージア正教会(東方正教会の一派)では旧暦(ユリウス暦)を使用しているため毎年日程が変わります。

日本にいるジョージア人たちも在日ジョージア大使の家に集まり、盛大なパーティが行われました。

イースターの挨拶

会った時の挨拶はいつものガマルジョバではなく、クリステ アグスドゥガ!といい、相手は、チェシュマリタッド、と言い合います。キリストがよみがえったね、本当に、という意味のようですが、それほど言葉自体の意味はなさそうな気がします。

イースターの主役たち

イースターに欠かせない食べ物が3つあります。1つ目は茜の根(エンドロ)で染めたイースターエッグ、2つ目はパスカと呼ばれるケーキ、3つ目はチャカプリという羊肉とタラゴンたっぷりで煮込んだシチュー料理です。

1.イースターエッグ

赤く色付けされたイースターエッグ


イースターエッグは聖金曜日(イースターの前日)に作り、5月5日にお祝いで使います。
ジョージアでは卵をカラフルな色にするのは珍しく、濃い赤色のみが多いようです。茜の根から煮出しされた色です。

ジョージアではイースターの季節になると茜の根が道端でたくさん売っているようですが、日本ではなかなか手に入らない!
私たちはなんとかAmazonで見つけて買いました。茜の根をお鍋に入れてお水を入れ沸騰させると濃いワインのような色に違い赤色が出てきます。そこに卵を入れて茹でます。卵にもこだわりがあり通常は放し飼いの鶏の卵を使うようなので、オーガニックスーパーで買いました。

ちなみに卵の赤い色についてはいろんな説があると聞いていたのですが、ジョージア人の友達はイエス・キリストが十字架で流した血だと言っていたので、この説の方がより信じられているのかも知れません。

ちなみにカトリックのイースターとは違い、イースターバニーのウサギは登場しません。

2.パスカ

デコレーションされた手作りパスカ

パスカはなかなか日本では手に入らないのですが、イタリアのパネトーネとかなり似ているようで、パネトーネで代用しました。パネトーネはパン屋さんのDONQで売っています。1/2と1/4の大きさがあり、それぞれ700円、600円程でした。この日は1/2が売り切れになっていたので、1/4を4つ調達しました。

大使の家に着くと、大使の奥様が手作りのパスカを用意してくれており、みんなに振る舞われました。味はパンというよりは甘いケーキで味でした。

3.チャカプリ

鍋に入っているのがチャカプリ

羊肉とタラゴンたっぷりで煮込んだシチュー料理です。シチューと言われると日本人はクリームシチューを思い浮かべてしまうかも知れませんが、スープなどの煮込み料理のことです。タラゴンも日本で大量に買うのはなかなか苦労するのですが、麻布スーパーマケットとかにいくとあります。また量が必要な時はスーパーを何個かハシゴして集めたりします。

今回は料理上手のニクーシャが作ってくれました!味はタラゴンの爽やかさに少し酸味もあり、よく煮込まれて柔らかくなった羊肉とよく合います。バゲットと一緒に食べる人が多く、バゲットにスープをよく染み込ませて食べます。とても美味しかったです。

大人も楽しい卵割りゲーム

子供も大人も入ってみんな楽しんでいたのが、一人一つ卵を取り割り合う遊び。

卵を手に持って上から相手の卵に当てる人は、クリステ アグスドゥガといい、受ける相手はチェシュマリタッドと言い始めます。

1度卵同士を当てて割れた方が負けで、割れなかった人が勝ち残り、次の人と競います。

このゲームを見ていると、日本で夏によくやるスイカ割りを思い出し懐かしい気分になりました。

ちなみにジョージア人はスイカが大好きなので、豪勢な食事の締めには大きなスイカが出てきました!

帰りのお土産には残ったイースターエッグをたくさんもらい、しばらく茹で卵料理が続きそうです。

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