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うらら・ヴェーラー・ニビルケアやエルフ+ランセアの盤面を作れる! ベイゴマ入り【氷結界】
こんにちは。
今回はMDで実装された「氷結界」新規を使ったデッキレシピと各カード、そして展開例を紹介します。
デッキレシピ
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このレシピのコンセプト
《スプライト・エルフ》と《SR-ベイゴマックス》を採用し、ランセアに無限泡影耐性を付与した盤面を形成できます。エルフ禁止、ベイゴマ制限となったOCGではできない動きとなります。
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似た役割を持つアネモネと比較したスプライト・エルフの長所は以下の通りとなります。
水属性縛りが付かない
相手ターン中に蘇生効果を使える。
リンク先のモンスターに対象耐性を付与できる
とはいえ氷結界の基本展開はリンクを出さない、もしくは出しても鏡魔師でリリースして場に残らないため積極的に立てるのは難しいです……が、なんとベイゴマックスを積むことでエルフを残しての盤面の形成が現実的になります(手順は展開例にて説明)。
また、ゴシップシャドーを立てることで照魔師へのうららヴェーラー、そして展開後のニビルを弾けます。
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このゴシップシャドーで妨害を弾くという使い道に関しては以前紹介したベイゴマ入りキマイラと同じです。
ベイゴマックス+タケトンボーグを採用するメリットをまとめると下記の通りです。
ゴシップシャドーを出してモンスター効果による妨害を1回弾ける
鏡魔師+ベイゴマの2枚初動でエルフ+ランセア+ギュミル+封魔団の盤面を形成できる
アーゼウスで盤面捲りを狙える
もしベイゴマに無効系妨害を撃たれた場合でも鏡魔師を握っていればランセア+ギュミル+封魔団の盤面を構築できますし、照魔師を握っている場合は照魔師を場に残したままランセア封魔団の盤面を構築して《ラーの翼神竜-球体形》による捲りを阻止できます。
鏡魔師+リリース可能なモンスターの2体でランセア+封魔団(初動に照魔師が関わらない場合はギュミルも立つ)の盤面にできるため、特殊召喚容易で効果が通ればモンスター2体分になってエルフと鏡魔師のトークン生成を両立できるベイゴマを採用しました。《クシャトリラ・ユニコーン》の採用も検討したのですが後手捲りと照魔師との相性の良さを考えてベイゴマを優先しています。
新規カードの紹介
まず最初に言いますが、新規カードはいずれも強いです(罠カードだけ不採用ですが)。
いずれも氷結界に足りない要素を見事に補ったものとなっています。
氷霊山の龍祖 ランセア
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氷結界における明確なゴールです。
従来の氷結界はシンクロテーマなのにテーマ内に相手ターン中に妨害できるモンスターがいないことがことが欠点として挙げられましたが、この新規は相手ターン中に妨害できる効果となっています。
このカードの①の効果で出すモンスターといえばやはりライホウでしょう。
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効果処理時にディスカードを要求するので、ランセアの効果を発動するきっかけとなったモンスターの特殊召喚成功時の効果に対しても有効です。
氷結界の剣士 ゲオルギアス
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非常に優秀なチューナーモンスターです。照魔師の特殊召喚効果がチューナーであればレベル問わず特殊召喚できる点に着目してデザインされたモンスターとなっています。
また、自身を特殊召喚できる効果を持つため手札に来ても困らず、むしろ貫通札となるポテンシャルを秘めています。照魔師で特殊召喚する場合と違って縛りが付かないためバロネスに繋げられる点も強みです。
特殊召喚効果が手札からでもよく、また対象がレベル5以下であるためウェインを特殊召喚できる点も魅力的です。
また、永続効果も非常に優秀で、現在流行りの【炎王スネークアイ】の《蛇眼の炎龍》や「炎王」モンスターの効果、そして【ユベル】に採用される多くのモンスター効果を封殺できる点も優秀です。ライホウの妨害効果はフィールドのモンスター効果に反応しないので、このカードを場に出すとライホウの効果の穴を一部塞げます。
氷結界の鏡魔師
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「霜精で落としたいモンスターがいない」「晴嵐がリスク高すぎて打ちづらい」という欠点を無くすために生まれたかのようなモンスター。
まず注目すべきは②の効果。デッキから墓地へ送られても誘発するため、《氷結界の霜精》で送っても誘発します。
また、①の効果も非常に優秀です。《氷結界に至る晴嵐》のコストを増やせるだけでなくレベル4~8のSモンスターの召喚にも利用できるからです。
レベル5チューナー+レベル1トークン3体の組み合わせであるため、《瑚之龍》を挟んで1ドローしたり、《グレイドル・ドラゴン》で4枚破壊したりできる点も魅力的です。
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①のおかげでSデッキが抱える弱点の一つであるLモンスターやXモンスターを素材に使えない点もある程度克服できるため、更に展開を伸ばすことも可能でしょう。②の効果がL素材でも誘発する点を利用し、鏡魔師1枚から《転生炎獣アルミラージ》L召喚で晶壁をサーチして鏡魔師を蘇生→アルミラージコストに氷結界トークン3体を生成してドラガイトにつなげることもできます。
氷結界に至る晶域
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待望の「氷結界」名称の妨害罠です。今まで「氷結界」罠カードは主な使い道がサーチである《氷結界》しかなかったため、待望のカードとなります。
①はランセアの特殊召喚効果に《灰流うらら》や《エフェクト・ヴェーラー》を使われなくなるため盤面が固くなります。また②は相手の展開を妨害できます。③はフレーバー面の要素が強い維持コストです。
弱くはないのですがランセア+ライホウ+ドラガイトだけでも充分固く②のコストがそこそこ重たいこともあってか採用実績が奮わない1枚となっています。
展開例
基礎展開はばくたろさんの記事を参考にしました。展開例の他にも採用カードやテーマの強み等よくまとまっていますので是非読んでください。
要約:
照魔師(+手札コスト)初動→ランセア+封魔団+1ドロー
特定のカードの2枚初動→ランセア+ギュミル+1ドロー
照魔師(+手札コスト)初動
必要カード:氷結界の照魔師、手札コスト
結果 :盤面ランセア、封魔団(存在する限り次の自分ターン終了時まで魔法発動不可)
・展開ルート
※ns=通常召喚、ss=特殊召喚、ef=効果
照魔師ns、efで手札1枚捨てて鏡魔師ss
鏡魔師ef、照魔師リリースして氷結界トークン3体ss、鏡魔師レベル5
鏡魔師+氷結界トークン1体で瑚之龍
鏡魔師ef、氷結界に至る晴嵐サーチ
晴嵐発動、氷結界トークン2体リリースして封魔団と依巫ss
瑚之龍+依巫でランセア、瑚之龍efで1ドロー
封魔団ef(手札コストは墓地の照魔師で代用)、次の自分ターン終了時まで魔法発動不可
2枚初動A
下記状況(以下、A始点)を作れる手札なら可能。
墓地:鏡魔師
場 :アネモネ(効果未使用)、ゲオルギアス
手札:晴嵐
A始点からの展開
アネモネef、墓地の鏡魔師ss
鏡魔師ef、アネモネリリースして氷結界トークン3体ss
氷結界トークン3体リリースして晴嵐発動、依巫、封魔団、照魔師ss。鏡魔師のレベル2→5
ゲオルギアス+依巫でランセア
依巫ef、自身除外して氷結界トークンss
鏡魔師+氷結界トークン1体で瑚之龍
瑚之龍+照魔師でギュミル
A始点を作る組み合わせは色々ありますが、分かりやすいのは照魔師+霜精orゲオルギアスor鏡魔師でしょうか。
例として照魔師+霜精の初手でのA始点までの展開を記載します。
照魔師ns、efで霜精1枚捨ててゲオルギアスss
ゲオルギアスef、墓地から霜精ss
霜精ef、鏡魔師墓地へ
鏡魔師ef、晴嵐サーチ
霜精+照魔師でアネモネ(A始点到達)
ベイゴマ+照魔師
モンスター効果をケアしながらランセア+封魔団の盤面を作れます。
手順
ベイゴマss、efでタケトンボーグサーチ
タケトンボーグss、ベイゴマ+タケトンボでゴシップシャドー
照魔師ns
以下、照魔師1枚初動と同じ
ベイゴマ+鏡魔師
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エルフのリンク先に封魔団とランセアを立てられます。それどころかこのルートだと照魔師の効果が残った状態で晴嵐を打てるためギュミルも立てられます。
手順
ベイゴマss、efでタケトンボサーチ
タケトンボss
鏡魔師ns
タケトンボ+鏡魔師でスプライトエルフ
鏡魔師ef、晴嵐サーチ
スプライトエルフef、鏡魔師ss
鏡魔師ef、ベイゴマリリースして氷結界トークン3体ssし、鏡魔師のレベル2→5
鏡魔師+氷結界トークンで瑚之龍
氷結界トークン2体リリースして晴嵐発動、照魔師と封魔団ss
瑚之龍+封魔団でギュミル
照魔師ef、手札1枚捨ててゲオルギアスss
ゲオルギアスef、墓地の封魔団ss
ゲオルギアス+照魔師でランセア
封魔団ef、墓地の照魔師除外して次の自分ターン終了時まで魔法発動不可
盤面は派手ですがニビルうららヴェーラー直撃してしまうので、初手に貫通札が無くて照魔師を持ってこれる場合は照魔師+ベイゴマのルートで展開した方が安全です。
鏡魔師1枚初動
鏡魔師以外展開札が無い! という場合はこの展開を行います。ドラガイトしか立たない上にリソースも残らないですが何もできず敗北するよりはマシです。
鏡魔師ns
鏡魔師1体でアルミラージ
鏡魔師ef、晶壁サーチ
晶壁発動、墓地の鏡魔師ss
鏡魔師ef、アルミラージリリースして氷結界トークン3体ss
鏡魔師+氷結界トークンで瑚之龍
瑚之龍+氷結界トークン2体でドラガイト
瑚之龍ef、1ドロー
注意点
展開に縛りが付くことに注意する
照魔師と鏡魔師はモンスターを場に増やす効果の方を使うと展開できるモンスターに縛りが付きます。それぞれ縛りのかかり方に違いがあるので注意しましょう。
氷結界の照魔師:水属性モンスターのみ
氷結界の鏡魔師:水属性Sモンスターのみ(EXデッキ)
照魔師は水属性であればLやXも出せますがビーステッドのようなメインデッキのモンスターにも制約がかかります。一方鏡魔師はメインデッキのモンスターには縛りがかかりませんが水属性であってもLやXは出せなくなります。
粛声やユベルを対策するためにビーステッドを採用したい、バロネスやリトルナイトを出したい、アネモネを出して展開を繋げたい等の場合はそれぞれの縛りに気をつけましょう。
ニビルケアが難しめ
氷結界カード内でニビルの効果を潰す方法はモンスターを2体以下場に出した状況でゲオルギアスを特殊召喚してバロネスを立てるしかありません。ただしこの方法は要求値が高めです(霜精+ゲオルギアス+依巫等)。
ニビルを出させないことは難しいですが、出された後のケアならまだ手があるかもしれません。例えばランセアの効果でトリシューラを特殊召喚してニビルと手札を処理した後、手札のゲオルギアスを特殊召喚して墓地のレベル氷結界を特殊召喚することで再びランセアを立てることが可能です。
補足事項
ここから先の項目は知らなくても回せますがデッキ改良や今後MDを遊ぶ際に使うデッキ計画の参考になれば幸いです。
不採用としたカード
クシャトリラ・ユニコーン
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ユニコーンの採用でエルフとランセア+封魔団の両立を狙いにいけます。むしろエルフが生きているMDならではの展開です(アネモネはユニコーン+鏡魔師で出せないため)。
EXデッキを破壊できるのは魅力的ですが照魔師との相性の良さを考え、今回はベイゴマックス+タケトンボーグを採用しました。
タイダル
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実質《おろかな埋葬》を3積みできる点が長所となるでしょうか。《豪雨の結界像》によるロックを狙えたりはします。
ですが貫通札として考えるには手札コストが重く、同じ手札コストを要求するエジルラーンの方がランセアが立つ分安定して運用できると考えたため今回は不採用としています。
採用して強みが生まれる構築が生まれたら採用される目はありそうです。
将来性
なんかそこそこあるらしい。
というのも2024/7に強化された【海皇水鱗精】で一部氷結界の採用実績があるためです。
𝐀𝐑𝐄𝐀 𝐂𝐇𝐀𝐌𝐏𝐈𝐎𝐍𝐒𝐇𝐈𝐏 𝟐𝟎𝟐𝟒
— 【公式】遊戯王OCG (@YuGiOh_OCG_INFO) August 2, 2024
7/27㊏開催 大阪会場
3人チーム戦
🏆優勝チームのデッキレシピを公開❗️
ティート選手
「海皇」+「氷結界」デッキ
もん!選手
「メメント」デッキ
トワ選手
「炎王」+「スネークアイ」デッキ
✅詳細https://t.co/bUyuMJS5b0
大阪会場に参加いただいた… pic.twitter.com/8O9rPXhHgc
「海皇水鱗精」の新規自体が水属性を強く活かせるデザインとなっているため、妨害の一つとしてランセアが組み込まれているものと考えられます。
また、《霊王の波動》を強く使える点も魅力の一つです。
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非常に強力な罠カードですが手札から打つ場合代償が重たい1枚です。ですが氷結界や海皇水鱗精であれば展開や主力が水属性で固められているためデメリットを緩和できます。他のデッキと比較してデメリットを緩く扱える点がこのデッキの強みといえるでしょう。
なので【氷結界】は興味無いという人でも【海皇水鱗精】や波動に興味がある人はランセア+ライホウ辺りは抑えておくとよいかもしれません。
……まあ波動を使いたいだけなら天盃龍の方がより強いかもしれませんが。