TX(つくばエクスプレス)沿線 ウォーキング(2)
2021年12月
ジオトレアカデミー顧問 久田健一郎氏 執筆
(ジオトレアカデミーHP「トピック」より移行)
前回、TX沿線ウォーキングを報告しましたが、今回はその続報です。ARUKUに紹介された全11コースのうち、2021年9月に、「みらい平駅~みどりの駅」「みどりの駅~つくば駅」そして、11コースから外れますがその延長として「つくば駅~筑波山神社」を歩いてきました。
「みらい平駅~みどりの駅」コース(17.09㎞)では牛久沼を訪れるコースに変更して牛久沼のでき方を考えるコースに、「みどりの駅~つくば駅」コース(11.01㎞)では万博記念公園周辺にあるいくつかの湧水地のでき方を考えるコースにしてみました。
また、「つくば駅~筑波山神社」コース(18.71㎞)を新設したのは、筑波山地域ジオパークの中心的観光のひとつである筑波山神社(その長い歴史の中には、徳川幕府が篤く保護した中禅寺として、仏教関係の聖地が置かれていた)まで延伸することで、研究学園都市に残る筑波台地の自然を堪能していただこうという意図からです。
今回、TX沿線ウォーキング11コースの最初のコースである「秋葉原駅~浅草駅」を、ややコロナ感染がやや落ち着いているこの時期に歩いてみました。そして、先に徳川幕府も関係した筑波山の中禅寺ということで、スタート地点を秋葉原駅から江戸城大手門からにしてみました。ですから「秋葉原駅経由大手門~浅草駅」となります。
本コースは、江戸時代の江戸湾の北海岸線を歩くことになります。
武蔵野台地の東端にあった江戸城の大手門から真東に進むと日比谷入江を抜けて上野や神田から延びる砂州に到達します。そこで北上し、すぐに日本橋を渡りますが、日本橋は笠間の稲田石を石材として使用していることで知られています。
東京駅や神田駅がある砂州の上を歩いて、秋葉原周辺で東に向きを変えます。この辺りは浅草川(隅田川)の河口付近となり、東西の境界線を境にして、北側の三角州と南側の干拓地となります。
両国駅周辺は浅草川の東側の自然堤防(陸域)で浅草寺のある辺りは西側の自然堤防となります。両国駅の北にある旧安田庭園は、隅田川の汐の満ち引きを利用した汐入回遊式庭園として有名です。また浅草に近づくにつれて、多くのお寺を見ることができます。
以上のように本コースでは、大手町周辺の旧財閥系の建物が並ぶ通りから次第に町人文化の街並みに変わる様子を見ることができます。
久田