白井「ムムターズレストラン」「白井の湯」「ランラサ」
千葉県の白井に行ってきた。
元々、行きたかった店も多かった地域なのだが交通の便が悪く二の足を踏んでいた。
ただ「白井の湯」が1月31日に閉店することを知り、それが引き金となり行くことにした。
朝は結構早くに起きたのだが、胃腸の調子が優れず、医者から漢方薬をもらいたくて、かかりつけのクリニックに行った。
土曜日は医者自体はすいているのだが薬局が混んでいて、薬を処方してもらうまでに1時間ぐらいかかってしまった。
その後、個人的な用事で秋葉原に行って買い物を済ませたら12時半ぐらいだった。
なんとなく白井まで1時間ぐらいで行けると思っていたのだが、駅に着いて、目的の店に向かうと1時間半~2時間ぐらいかかる事が判明した。
慌てて秋葉原から上野まで歩くと京成線に乗って白井駅に向かった。
白井駅に到着したのは14時頃。当初の予定ではバスに乗って目的地に向かう予定だったのだが、環状バスは1日に数本しか運行しておらず、当然ながら行き当たりばったりの私を都合よく迎えにはきてくれなかった。
仕方がないので片道55分の道のりを歩いて目的の店に向かう事にした。
行く道中は数軒の飲食店を目にしたが、歩けば歩くほど何もなくなり、まるで旅人のような風情になってしまった。
最初に向かったのは「ムムターズレストラン」だ。アジア料理好きの間では少し知名度のあるパキスタン料理店だ。
小さな看板があるとは言え、辺りには飲食店のあるような気配はなくて地図を見ていなければ通り過ぎてしまいそうだ。
目的の店も普通の民家のような見た目で、友達の家にお邪魔するような感覚で中に入った。
席に座ると気の良さそうな店員さんが「日本人?」と聞いてきたので「はい、そうです」と答えた。
日本にいながら「日本人?」と聞かれるのは不思議な感覚だが、確かに周りのエスニックな雰囲気を見ると、異国のコミュニティに迷い込んだのは私である事は明らかだった。
スペシャルメニューから「ニハリ」をお願いした。
大きな骨つき肉が入った圧巻のニハリ(パキスタンのシチュー)が登場した。
ロティも2枚ついてきたし、サラダやドリンクもセット価格に含まれていた。
ナイフとフォークで肉を切りながら、ロティを浸して食べた。
味もボリュームも文句なしだ。ロティは食べきれず1枚はテイクアウトする事にした。
お腹も膨れて、ここから20分ほど歩き「白井の湯」に到着した。
1月31日で閉店する銭湯だが、お客さんも頻繁に出入りして活気があった。
湯の種類が豊富で、炭酸泉からジェットバス、露天風呂まであった。
塩サウナはボイラーの故障で使えなかったのが残念だ。
湯気のせいで、ほとんど前が見えないのだが、それがどこか幻想的に思えた。
サウナは想像以上に広くて奥行きがあった。これなら混んでいても順番待ちをする必要はなさそうだ。
水風呂は16度ぐらいだろうか?適度に冷えていて気持ちよかった。
外には寝転がれるベンチがあり何度か使ったが、日が暮れてくると裸で寝るには厳しい寒さになり、室内にあったベンチで休憩した。
故障しているはずの塩サウナに何度か入るご年配の方を見かけ、実は故障は改善されて、直っている事を知っている常連さんが使っているのだろうか?と思った。
しかし扉を開けて塩サウナに入ってみたのだが、中は温まっておらず、明らかに設備は駆動していなかった。
ご年配の方は幻覚だったのかと思い返したが、2回も入るシーンを見かけていたので、やはり実体はあったと考えるのが好ましいだろう。
しかし熱いわけでもないのに、何をしに入っていたのかは不明だ。
「白井の湯」を出ると、そこから30分ほど歩き最後の目的地「ランラサ」に向かった。
こちらは地域で評価の高いスリランカ料理店だ。
エキゾチックな外観はアジア料理好きとして。かなり気持ちがたかぶった。
店内も異国そのもので、階段を登ったところにある少し高所の席を利用させてもらった。
魅力的なメニューがたくさんあって目移りしてしまうのだが、初めてなので定番と思われるライス&カレーのラムを注文した。
提供されたものはカレーとライスが別皿で、スリランカカレーにしては少し珍しいなと思った。
ラム肉は柔らかく食べやすかった。何よりカレーのルーがコクがあって美味しかった。
辛さは3段階中の2でお願いして、食べやすい辛さだなと思っていたのだが、後から結構辛くなってきた。
食後には甘い紅茶も提供されて口直しによかった。
お店を出ると真っ暗だ。
この道を50分かけて白井駅まで戻るのかと思うと心が折れそうになったが、お金もないし、断固としてタクシーは使わないポリシーだ。
道中はスマートフォンのライトを付けていないと前も見えないような場所ばかりで、国道に出るだけで安心感があった。
道中に象がいたので撮影したが、何のために象がいたのかは定かではない。
非常に寒い日だったが30分もすると体が温まり、なんとか駅まで歩く事ができた。
誰もいない白井駅の入り口はどこか幻想的に見えた。
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