府中「シャガァル」「縄文の湯」「きっさこ」
日帰り温泉の「縄文の湯」が閉館するというので府中に行ってきた。
神奈川に住んでいた頃に何度か行った記憶があったのだが、いざ駅前を見てみると一切見たことのない景色が広がっていた。
調布と混同しているのかもしれない。
最初の目的は「シャガァル」という純喫茶だ。
ここでランチを食べてから「縄文の湯」に行く予定だった。
草樹の絡まったビルからして雰囲気満点だが、中に入ると昭和にタイムスリップしたかのような空間だ。
ランチメニューからエビピラフ(950円)を注文。
簡易的なサラダとゆでたまごがセットになっていた。
ピラフもゆでたまごも自宅では食べないものなので新鮮に感じた。またピラフ自体も美味しかった。
更に酸味のあるヨーグルトと本格的なアイスコーヒーが食後に用意された。
全体的なボリュームは控えめだが、食後のデザートやドリンクも含めるとコスパが良いように感じた。
店内は地元の学生と思われる若い方から、ご年配者まで様々な人がお客さんとして来ていて賑わっていた。
20代と思われる男性は店の中でスマホの画面を使ってWeb会議を行っており、ボックス席でもないのに大声でWeb会議をすることが許されているなんて、府中は大らかな街だと感じた。
都心部の喫茶店では許されないだろうが、郊外では誰かが喫茶店でWeb会議をしていても気にしないのだ。
みんながみんな、それぞれの人生を生きているし、ローカルルールのようなものの中で生きていて、その行為も許されているのだろう。
そう思っていたのだが、マスターに「他のお客様もいらっしゃるので通話はお控えください」と注意されていた。
店を出ると「縄文の湯」に向かう予定だったのだが、せっかく調布まで来たので有名な「大國魂神社(おおくにたまじんじゃ)」を見ていくことにした。
鳥居や参道も立派で、神社に詳しくないので語彙がないのだが、落ち着いた気持ちになれた。
参拝を済ますと、ようやく「縄文の湯」に行くことができた。
こちらは日帰り温泉だが、入浴料2500円、更に土日祝日は+500円という料金設定で、ほとんどの方が「高い」と感じる金額ではないかと思えた。
ホームページのクーポンを見せてセコセコと300円引きにしてもらったが、それでも2700円なので挑戦的な金額だ。
エレベーターで12階のロッカーに向かい、着替えると11階の入浴スペースに移動した。
雑居ビルに入っている日帰り温泉なんて、かなり狭いのではないかと思っていたのだが、実際は広くて解放感のある空間だった。
また網で覆われていたり、そこまで開放的ではないにしても、露天風呂の隙間から見える景色はかなり良かった。
また天然温泉だけあって本格的なもので、黒くてヌルヌルした湯は旅行に行ったような気持ちにさせてくれた。
大好きなサウナも広くて想像よりも熱く、水風呂はキンキンに冷えていて気持ちよかった。
コールマンのチェアが置かれた冷風室で休憩もできるので至れり尽くせりだが、大きないびきをかいて寝ている人がいたのには笑った。
サウナを何回か楽しんだ後は併設の食堂「きっさこ」で食事を摂った。
サウナー御用達のデカビタとダカラを割った飲み物、「デカラ」を注文。
更に自家製麺による肉うどんを注文したが、甘いタレと肉のコンビネーションが良くて美味しかった。
食後にソフトクリームの乗ったぜんざいも頼んだが、これもクリームが濃厚で良かった。
その後、休憩室に行ったら照明暗めでリクライニングシートがあり眠ってしまうところだった。
ゆっくりしても良かったのだが、ボーっとしながらスマホを弄っていても有益に思えなかったので重い腰を上げて家に帰った。
「縄文の湯」は高いと思っていたが、いざ利用してみると快適な環境でお値段分は楽しめたかなという印象だ。
日帰り温泉の閉館をきっかけに普段は行かない街に行けて良かった。