第2回滋賀公共交通ワークショップに参加記録3 湖東地域・東近江地域

このブログは記録が一部しかなく、私たちの主観や私たちの意見がメインで入っていることをご理解の上でお読みいただけますと幸いです。

湖東地域(彦根市にて)

発言内容について

シナリオA:公共交通が充実した暮らし

シナリオB:現状維持

シナリオC:市場原理に委ねる暮らし(資料見たら全然委ねてなくてびっくり)


【Aグループ(メインファシリ組の参加者】

※のコメントは私の感想です

*近江タクシーさん

高齢になったら、公共交通を考えるべき。でも、タクシー人員は足りない。★「値段が安いのと高くても利便性がいいのとどちらを選びますか?」とグループAの人たちへ向けてこの近江タクシーさん質問されたところ、一般の意見は、「高くても利便性」が多かった。


*多賀町役場公共交通担当40代男性

子どもさん高校生で、病院行き大学行きのバスがありバスの本数は1時間にそこそこあるので駅までの交通は恵まれているが、高校生の子どもさんは車で送っていけと言うそう。

*一般、野洲在住、彦根に通勤。

*地域交通コーディネーター養成講座に参加し勉強としてきた名古屋の人

*一般(障碍者さん) 

彦根市在住、足切断され障害になった方。元プロデュース業で民間活用や地域の力でカバーできる事がある。ガチガチシナリオC(市場原理)でいい。でも福祉はちゃんと充実して欲しい。ドアtoドアでないと不便

*彦根市交通政策課公共交通担当の女性

*近江鉄道管理機構で管理していた豊郷在住の方

現状では不可能、「全ての人が行きたい時に行きたい場所へ」は無理、絵空事でしかない。上下分離で自治体の税負担大きい。理想論ばかり追求はおかしい。※元近江鉄道管理機構管理者の発言はなかなかリアルで重い!


*50代彦根市在住女性

シナリオCだと通販が増えそう。不便になったら駅近マンションへ引っ越す。


*どなたの発言か不明

  • 公共交通が主になると、結局バス停から家までは歩きや自転車になるので、利用者の体力勝負。障害者は、そこからの足をまた探さないといけない。

  • 地域や町でマイカーシェアをすればよい

  • 住民目線でのサービスを。良いアイデアに懸賞金

  • 拡充したら飲んで帰れるし送り迎えが減るし、車も売れる

  • クルマが使えないときには代替手段になって便利

  • クルマのほうが便利なのも変わらない


3.ワークショップ2

シールを貼る:緑●が参加者、黄色●が民間交通事業者

4.各グループごとの意見の発表

50代女性と男性が発表されました。



東近江地域(能登川にて)

発言内容について

【Aグループ(メインファシリ組の参加者】

年配の男性数名、20代後半の男性、40代女性(女一人)、東近江市交通課の方などがおられました。

私はまず、資料の不適切さを指摘しました。

その後、次のように意見を述べました。

  • 国民負担率の話をしこれ以上の増税は国民が疲弊し経済も低迷し、その結果に人々の暮らしにも福祉や国防にも影響が出る可能性もあるので交通税には絶対に反対である。

  • 近江鉄道がなくなったとしても今のニーズの規模にあったサービスが生まれるなら、東近江市は終わらない。行政はそのためのフォローをするべき

  • 補助金はサービスを維持できるかもしれないが、新しいサービスを止めてしまう要素もある

  • 「誰もが行きたい時に行きたい場所へ」は無理。ある地域からある地域まで移動するのにドアtoドアが一番便利。近江八幡のはずれから彦根市に通勤するとして、公共交通でいいと思うとしたら乗り換えが3回以内で乗り継ぎも良くないと大幅に通勤時間が延びるから結局車になる。それこそ東京や大阪市内、名古屋や京都市内並みの充実が必要だと思うが、この人口密度で少子化が進む今、交通拡充したらどれほどの赤字があることか?

  • だから公共交通を拡充したとしても車を降りる人は大幅に増えない。車の維持費(購入、修理、駐車場、ガソリン代)と、利便性とを天秤にかけるのは人の心だ

  • タクシー空白地については完全ライドシェアだけじゃなく地域互助会のようなものも方法としてはある(というとファシリテーターには「そのいざこざを納めるのに行政が出てこないといけないですよね?」と言われた)

  • 行政が思った通りになるとは限らないから、大規模な事業は失敗の可能性も考えて控えなければいけない。

  • シナリオCの前提ですが、赤字だからといって赤字路線すべてが廃止されるわけではない。近江鉄道や滋賀県のバスだけでなく、すべての交通業者は地域サービスもあるし乗り入れ乗り換えなどもあるので、赤字だから必ず廃止とかではなく、その地域のサービス全体で判断することも多いのに赤字廃止するものと決めつける資料もなんだか微妙な設定である

  • 名古屋市営バスは滋賀県のバスと違い、昼間でもかなり人が乗っている。それでも大赤字(近江鉄道の赤字が可愛いレベル)。あれだけ人が乗っている京都市営地下鉄も赤字。滋賀県の交通拡充、「ちょっとだけ赤字」で済むならまだ良いですが、おそらくそうはならないのでは?

以下、参加者の印象的な発言を抜粋してご紹介させていただきます。


若い男性

  • 実家に帰るのにバスが多かったらうれしいし便利なほうがいいとは思う

  • 今は都会に住んでいるが、東京は車に乗っている人が少ない。それは駐車場代が高いとかそういったことも含めて、公共交通のほうが便利で、車を持っているほうが不便だから。そうならない限りは車を手放すことはないと思う

  • 公共交通が少ない地域はその分だけ地価が安く、家を建てるときにそれも考えて購入したはず。それなのに県でみんなが同じサービスを、となるのは不公平


年配の方1

  • 近江鉄道はなくしてはいけない

  • 移動の自由は憲法で保障されている。公共交通を止めることは憲法違反。※日本国憲法第22条で保障されている「移動の自由」は、居住・移転の自由外国への渡航の自由の2つを指します。それは私有地を手に入れたり部屋を借りたりして住みたい場所に引っ越しする行為自体を国により妨げられないという意味です。他の地域ではシナリオAの財源の話をしたら止めてこられたそうですし、ファシリテーターとお考えとずれた発言をすると「どのような意見でも受け止めはします!」という言い方により微妙な批難をされることもあったのにここでは憲法解釈違いを無視。心底、この方のファシリテーションにがっかりしました。


年配の方2

  • 近江鉄道はなくしてはいけない

  • 脱炭素など環境のためにも強制的にでも車から降りさせないといけない

  • 公共交通の維持は国の責務。※社会主義超えて統制社会は怖い。


東近江市交通課の男性

  • 出費はそこまで増えないのではないか。車の購入や維持にもそれなりにお金がかかっているから、新たな出費があったとしても車の費用よりは安い可能性もある。

※上記のご意見に反論させてください。車を手放せるほど拡充するかわりに、いったいどのくらいの経費がかかるのでしょうか。その維持費、いくらなのでしょうか。思ったより車を手放さない可能性もあります。その前に普通に考えてください。滋賀県内ですべてが解決するわけでもありません。他県に移動するにしても車が良い場合も、移動手段の好みの違いもあります。

クルマを手放すの強要されるような環境に無理矢理されるんなら、あるいはクルマがあればそれでいいのに乗らない公共交通のためにすごい負担(車を手放せるレベルにするのって県民負担が年間130億で済むのかな?)をさせられるようなことになるなら、車が必要な人や車が便利だから車で出かけたい人は県外引っ越しますよ?私も持ち家あるけど滋賀を出ますよ。それぞれで負担しましょうよ。自分たちで選びましょうよ。財産権と自由の侵害です。行政が何を言うんですか。

ファシリテーターとの会話

公共交通拡充反対派は2月のワークショップには呼ばないそうです。

それは「反対とか賛成とかではなく、様々な意見をしっかり取り上げる為」とのこと。

普通に聞けばその言葉にはある程度納得したくなりますが、県は明らかに公共交通拡充のほうへ舵を切ろうとしています。その意向を受けたファシリテーターの方は、本当にご本人が中立でおられようと意識はしておられたとしても、そのお考えの基本は、シナリオのスライド内容を見れば明白です。むしろ税制審議会で指摘された以上の不適切なスライドを作らないでください。突っ込みどころになっちゃいます。もちろんこれもお読みになられていると思いますが、中立とは思えません。

「パネリストの中に公共交通充実を避けるべきと考えている人も呼んで下さい。そうでないと議論として絶対に偏りがあります」と追加でお伝えしましたが、無理なようでした(契約的にもだと思います)。

そんな状態で「反対意見もちゃんと取り上げる」と言われても、予定調和的に「しっかりと反対意見にも触れた」だけにならないでしょうか?

アンケートやパブコメも酷かったのですが、このワークショップの進め方もアンフェアだと感じています。


次で最後です。

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