第1回 オンライン勉強会◇新潟市の事務事業評価導入について◇
皆さん、こんにちは。
にいがた減税会の湯沢(@sy0000ys)です。
今回は、先日6月6日に品川区減税会さんと合同で行った「オンライン勉強会:新潟市の事務事業評価導入について」の報告となります。
当日は、品川区議会議員の筒井ようすけ議員と、新潟市議会議員の伊藤けんたろう議員をお招きし、それぞれの自治体の情報交換・意見交換などを行いました。
(新潟市議会議員の野口光晃議員にもご参加頂けました)
簡単ではありますが、ご参考までに。
それでは、どうぞ。
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◆なぜ事務事業評価が必要か
「なぜ、事務事業評価が必要か?」
について、品川区減税会のメンバーから解説がありました。
総務省のデータを引用して
・行政の「必ずやるべき仕事」と「賛否両論のある仕事」のうちで、
事務事業評価は必ずやるべき仕事!!
→やることによって、賛否両論ある事業を仕分けることが出来る
→事務事業評価は必要!
市民目線だと、適当に仕事をしていればクビになるが、行政は税金で食べいているのでクビにならない
(ちゃんとやってもらうために評価は必要)
行政に対する不信感を払拭するためにもやるべき
◆品川区減税会の取り組み
品川区長選挙の時の、候補者に減税公約をお願いする活動
(再選挙で選挙期間が長丁場になったことで、活動しやすくなった)
各候補への働きかけの具体例を紹介
〈詳細略〉
◆筒井ようすけ議員の現状について
事務事業評価はやれば良いというものではないこと
→市民に公開すべき
(職員が自分で自分の仕事に評価を付けるのは難しいので)
・職員からの評価はなくても良い→評価は議員がやるべき
・品川区はまだ1回しかやっていないが、既に(職員の)負担が大きいため止めたいと言っている
・抵抗勢力もいるので現状維持に力を注いでいる
【質問タイム】
・請願を提出した際の、委員会での他の議員との議論について
・事務事業評価が始まった後の、議会の状況(活用しているか)
→議会内での反対の動きは落ち着いたが、区側からの(大変だという)苦情がある
◆事務事業評価を自分で行う時、自分の仕事に最低評価を付けることについて
*筒井議員から伊藤議員への質問
(伊藤議員の元職員の立場からの回答)
・命令系統として、役所は首長からの意向にはNOと言えないので強い意向が必要
・職員は(事務事業評価が)上手く活用されていればやる気が出る
民主党政権時代の事業仕分けの時はモチベーションが上がったが、一巡すると、またモチベーションが下がってしまう
・自分で仕事(事業)に最低評価を付けるのは難しい
・市民のひとりでも恩恵に預かっている事業は止めるのが難しい
→政治判断として止めるか、議会で(減らそうと)質問するしかない
・職員が自分でD評価を付けるのは難しい
・品川区では減らした事業を(ウェルビーイング事業に)付け替えることで、目に見える成果がある
・議論だけではダメ、議会の質問で利用されるなど議会が変わらないと
◆新潟市の集中改革について
高齢者の紙おむつ配布事業を削減(3億円)して、浮いたお金を子育て支援にあてた
→成果があるので職員も苦にならない
(*)事務事業評価で「C評価になってるけど、Dじゃない?」は職員のモチベーションが下がるので、やめてあげて欲しい笑
【質問】
・高齢者向けの事業が削減されて→子育て支援への付け替えに至る経緯は?
高齢者支援を止める場合、子育て支援にあてるために「申し訳ないが…」というしかない
→減らしっぱなしだとダメ
首長が思い切って判断しないと、なかなか減税には繋がらない
(*)職員は(同じ給料で)仕事が減ればうれしいので、事業が減ると喜ぶ
→もしかすると、職員の多くは減税論者かも知れない笑
◆野口議員(維新の会)の感想
民間企業に務めた経験からすると、お金(税金)が使われるところに評価が生まれるのは当たり前。
評価制度(効果測定・透明性)で、予算配分の見直しが出来る。
職員側の(負担)の気持ち、モチベーションもわかった。
しっかりと議員の方が(事業事業評価を)使う、意識の改革が必要。
他の自治体のシステムについても勉強していき、新潟市の動向も見ていきたい。
◆品川区の具体的な事業削減例について
筒井議員から説明を受けました
◆にいがた減税会の活動についてなど
・事務事業評価導入の議論を始めるにあたって、「こんな無駄事業がある」という具体的エピソードがあると良いのだが
・そもそも事務事業評価がないと、無駄な事業が探せないというジレンマ
・ニワトリが先か、卵か先か...
→減税会には事務事業評価導入について、訴え続けて欲しい!
【新潟市の無駄事業】
「老人憩いの家」
・維持費がものすごくかかる
→建て替えなどは絶対ダメ!と言っている
・投票率の高い年齢層が使っているので(市長も)止めるのが難しい
・時代に合わない事業の廃止が必要
・市民の方から、無駄だと訴えるのが難しい
方法が分からない
→10月の決算資料をお渡しするので、みんなで検討
◆新潟市の現状について意見交換
伊藤議員よりお話を頂きました
・一部住民に利益のある事業に、利益のない他地域の住民が不満を持っている
減税会からの提案
一部地域を「特区」するのはどうか?
などなど
◆杉並区の行政評価の事例紹介
「施策事業等一覧」
提案
労力のかかる事務事業評価に先立ち、まずは、この辺りから取り組んではどうか
閉会のあいさつ
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簡単ではありますが、2時間の勉強会の概要をまとめてみました。
減税会同士の交流はもちろんとこと、異なる自治体の議員同士の交流にもなり、とても有意義だったと思います。
また機会がありましたら、他の減税会さんともオンライン勉強会などで交流していければよいなと思います。
今回、勉強会の企画に快く御協力くださった、品川区減税会・東京減税会の皆さん、ありがとうございました!
また、減税会の呼びかけに、快く応じてご参加くださった、筒井議員、伊藤議員、野口議員、ありがとうございました!
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします!
寄稿・編集 ゆざわ
にいがた減税会