「無料」の罠に騙されている?
皆さん、こんにちは。
にいがた減税会、代表の湯沢りつかです。
今日は「無料」について考えていきたいと思います。
企業の「無料」と政府の「無料」
例えば駅前で配られるティッシュ。
配る企業は、無料で品物を渡しても、不特定多数の人々とアクセスする方法として有効。
さらに言えば、そのうちの数人が顧客になってくれることで、その他大勢の「無料」を補ってくれると計算しています。
もし顧客が獲得できないと判断すれば、その「無料」は止まります。
赤字を垂れ流すだけで、企業の経営に悪影響を及ぼすのみだからです。
では行政の「無料」はどうでしょうか。
行政に顧客獲得の意志はありません。
ほぼ全員が顧客(納税者)だからです。
ではなぜ無料化するかといえば、対象者が喜ぶからでしょう。
教育無償化、ワクチン無料化、困りごと相談無料など、恩恵にあずかった人は、少なからず感謝すると思います。
ですがこの一連の流れに、3つの錯覚が存在することを指摘せざるを得ません。
①恩恵を受ける人も税金を取られていること
②どんな行政サービスであれ運用費用がかかるこ
③運用を止める内的動機がほとんどないこと
の3点です。
この3点から、行政の「無料」を社会全体で見れば、「全員が費用を分担し特定の人と行政システムに支払う」「それは雪だるま式に膨れ上がる」です。
一般に「富の再分配」と言われる行政の社会的機能ですが、システム運用に費やされる分は、サービスに反映されないので、納税者全体としては、行政システムの運用費用分が損です。
運用費が大きくなればなるほど、相対的にサービスに回る金額は減少しますので「富の再分配」は必要最低限であるべきですが、ここで問題なのは「運用を止める内的動機がほとんどないこと」です。
行政はサービスを止めることなど微塵も考えません。
無駄であろうが損失が出ていようが、それが仕事であり、財源は税金で賄われるからです。
企業なら倒産に近づくだけの負担が、毎年、納税者の負担となっていっています。
母体が国民全体なので、負担はちょっとずつ増えるだけですが、それでも積み重なっていきます。
国民負担率(収入に占める公的負担の割合)は、2022年で48.0%にも上っています。
全国民が、収入のおよそ半分を出し合って行政の「無料」を支えているということです。
無料は最低限であるべき
また、負担が相対的に重くなるのは、行政サービスを受ける必要のない人たちです。
健康で社会的負担も軽い、行政サービスを受ける必要のない人たち、つまり若者です。
若い人が自分とは関係のない、社会的にもほとんど必要のないサービスにまで(無自覚にですが)負担を強いられ、その結果、結婚や出産の意志を弱めて少子化が進み、さらに次の世代の若者の負担が増えているのが今の日本の社会です。
繰り返しますが、社会の「無料」は必要最低限であるべきです。
その必要最低限がどのようなものであるか、議論は必要だと思いますが、行政内に「無料」を止める動機がなく、放っておけば際限なく増え続ける性質を持つ限り、減税で財源をカットして、本当に必要な事業を選定させるしかありません。
減税を実現するには減税の意志を持つ有権者によって選ばれた自覚を持つ政治家を誕生させることです。
私どもにいがた減税会は減税を求める有権者の声を、政治家さんに届けたいと思っています。
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にいがた減税会
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寄稿 タケ
編集 ゆざわ