Z世代は友達の作り方が特徴的?SNSによって変化した友達の作り方とは
こんにちは、 Zの研究所です。
皆さんは一番仲の良い友達とどのように知り合ってどのように仲良くなったか覚えていますか?
幼少期は、一緒に公園で遊んだ名前も知らない子も含めて会う人みんなが友達だったわけですが、大人になるにつれてそれも変わっていくはず。
中高時代、大学生の時、はたまた社会人となってからどのようにして友達を作ってきましたか?
SNSが発達し中学生にもなればクラスの過半数がスマホでやりとりをするようになるZ世代。
コロナ禍のオンラインを交えた学生生活も経験する中で、どのように友だちを作っているのでしょうか。
SNSでのコミュニケーションのリアル
SNSの発達によって、Z世代には友達が増えたかというと、そうでもありません。
また「SNSでやりとりするだけでは実感が伴わず、『本当の友達』にはなれない」のでもありません。
むしろ『本当の友達』とのコミュニケーションをこれまでとは比べ物にならないくらい拡大するのがSNSという連絡手段です。
授業中に話す、放課後に遊ぶ、部活動で一緒に活動するなど、実際に同じ場所で行動している間だけでなく、家にいても電車の中でも、家族と旅行中でも、どこにいても仲の良い友達と好きなだけ話していられるのがSNSの魅力の一つです。
承認欲求を満たすためだけのキラキラした投稿ややりとりを繰り返したり、上部だけの会話をするような繋がりも一定数は存在しますが、それは現実空間でも起きる会話と全く同じ現象と言えます。
Z世代より上の年代の、SNSによるコミュニケーションが存在しなかった世代の『友達』同士でも、全てが実感のこもった『本当の友達』との有意義な会話ではなかったはずです。
当たり障りのない話だけをする人、挨拶だけをする人というのも必ずいる一方で、仲のよい『友達』もいる。
そのような普通の人間関係が、全くそのままSNSの世界には広がっています。
しかし、SNSの発達した世界での友達の作り方にはまた違った特徴があるのも事実です。
リアルの世界とSNS上では情報量が違う
まずその特徴の一つが情報の絶対量の多さです。
情報が氾濫し、自分が興味のあるものもないものも数多くのコンテンツ・娯楽があり、また人づてのみよりもSNSを通じての方が知り合える人数は遥かに多いです。
SNSで出会える全員と友達になるのは現実的ではなく、友達を作るのにも選択肢があまりにも多いため、結果的に友達作りにフィルターをかけてその枠内で積極的に友達を作ろうとします。
例えば、「#〇〇と繋がりたい」タグなど趣味の世界で同じ価値観を持った人と繋がろうとしたり、より実生活に近い場面では合格発表が終わる3月には#春から〇〇(学校名)をつけての投稿が増えます。
他にも、高校入学、大学受験、就活、新卒など人生のライフステージの変わり目でSNS上でコミュニケーションを深めておこうとする投稿が見られます。
無意識に友達になりたいかなりたくないかを選別
そして特徴の二つ目に、SNS発達後の友達の作り方の特徴として、実際に友達になるよりも先にその人と『友達』になるかどうか取捨選択できることがあります。
SNSの投稿の内容・画像、アカウントのフォロー・フォロワーなどの情報から、その人がどのような人でどのようなことを面白いと思うのか、何に興味があるのか、どんなファッションを好むのか、等を感覚的に理解することになり、投稿者との実際の会話を経ずとも自然と仲良くなる相手を選別しています。
一度会ってSNSを交換した後実際に仲を深めていくかどうかにも、それまでのSNSの使い方が一定の参考情報となるでしょう。
また、自分がどのような人であるか示すのに簡単なプロフィールを掲載することもあります。プロフィールと言っても自分の経歴などではなく、#春から〇〇(学校名)のタグをつけた投稿の中に、好きなスポーツや好きな食べ物、趣味などを乗せたりするものです。
アイドルやアニメのファン同士の交流を目的とした投稿であれば好きな曲や好きな作品、ファン同士でどのように関わりたいかなどを記入して乗せられるようなテンプレートがあることも珍しくありません。
これも自分の属性を示すことで仲良くなりたいと思ってもらうための判断材料を提供することの一例です。
Z世代は氾濫した情報の中から自分が興味のある人を選んで関わることで、『本当の友達』関係を作るのです。
SNSの発達した世界の中で、多すぎる選択肢の中から自分に合いそうな人を見つけ出して友達関係を作っています。
これは積極的にいえば大量のコンテンツの中から無駄なく自分にとって魅力的な人間関係を構築するための行動であり、消極的には偶然の出会いや自分と全く属性は違うけれど知り合うことを望まないということでもあります。
コロナ禍で大規模な飲み会なども開催しづらい昨今では、『その集まりにたまたまいたから』友達になることは少なく、自分で探しに行かない場合には友達が少なくなっていることもあるかと思います。
友達を作ろうと思わないとできないシステムに馴染めない人も一定数いるでしょう。
また、Z世代はすでに目的を持って、もしくは相手の属性を把握してから仲良くなることに慣れているので、『ご飯と言う名目の合コンだった』という状況は起きづらくなり、
結婚相手と知り合うための婚活パーティーや、恋人を作るためのマッチングアプリなど、恋愛に置いても目的がはっきりしている場での出会いがより重要視されてくると考えます。
Z世代の友達作りにおいては目的を明かすこと、自分の(経歴や年齢性別だけでなく趣味が合うかどうかわかるような内容の)属性がわかることが大切になってきます。
Z世代はもちろんどの年代の方も、新しく友達を作りたい時には参考にしてみてはいかがですか?
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?