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味わうことなく食べ、見ることなく見る

ここ数年「マインドフルネス」という単語をネットでも書店でもよく見るようになった気がする。

ざっくりいうと、「今に集中することで余計なことに気を取られない心を育む」みたいな意味だと思うが、確かにこの「今に集中する」ということは、できているようでできていない。

例えば食事の時、今はあまり無いが、学生の頃は食べながらスマホを見てる時もあった。
この時「さあ、スマホを見ながら食事しよう!」なんて思ってる訳ではないんだけど、気がつくとスマホを見ていたりする。
自分にとって大して重要なことじゃないと分かっているのに、何となく気になってSNSやゲームのアイコンに指が伸びてしまう。

そんな時は、食べ終わった後に「どんな食感でどんな味だった?」と聞かれても、多分あんまり覚えていない。
食べて味わうということに全然集中していないから。

情報化社会が発展し、スマホからいつでもネットにアクセスできる現代は、めちゃくちゃ便利な反面、ものすごく気が散りやすい世界でもあるんだろうと思う。

それにスマホには、人が時間を消費するようシリコンバレーの企業が綿密に作り上げたアプリやゲームがたくさんあり、めちゃくちゃ面白いが故に無意識のうちに時間をどんどん消費してしまう。

もちろん人が作ったコンテンツを楽しむ時間は大好きだけど、自分にとって大切なことに時間を使えているかということは、こんな世界だからこそ小まめに確認したい。
じゃないと、自分が今どういう感情で何をやっているかさえ分からなくなりそうな気がする。


「自分が今やっていること」何かに触ったり、何かを食べたり、何かを見たり、その目の前の感覚を十分に楽しみ、大事にする。
それが、この慌ただしい世界で自分らしく生きる一つのポイントになるのかもしれない。

美味しいものを食べているけど、味わえていないとか、家族のことを見ているけど、見えていないなんてことにならないようにしていきたいと思う、週末の夜でした。

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